片瀬那奈ちゃんが渾身の演技で好評のドラマ「カエルの王女さま」は、早くも中盤となりました。昨夜の第五話は、片瀬那奈ちゃん演じる桜井玲奈さんが主役の巻で、たっぷりと出番が多く魅力を炸裂されました。細かい部分では、忠子さんがサリーに「お父さんだって、昔は、、、」と云って、サリーが「其の話はいい」なんてトコが「おや?最後にはサリーもベースを弾いて歌っちゃうのかしらん?」なんて期待を抱かせたりもしますし、安見市長がミッキー・カーチスってのも、何やら楽しい大団円を予感させますね。
そんな今後の展開も楽しみですが、第五話までを観て「桜井玲奈さんが素晴らしい!」との評価を確定して宜しいと思われます。片瀬那奈ちゃんが半年振りに挑んだドラマ作品となった「カエルの王女さま」は、2005年の「離婚弁護士2」以来の天海祐希さんとの共演です。尊敬する先輩と慕う「ゆりぴー」と満を持しての再共演に、片瀬クンは那奈年間の成長を見事に示しています。あまみんも嬉しいでしょう。でも、やっぱり「こっち側に来ちゃダメよ」と釘を刺しておられるかもしれません。正に、全盛期の猪木と藤波による師弟対決の様な絡みが展開されるお二人の演技には「片瀬クン、デカクなったナァ」と感慨深いものがありました。
今回の「桜井玲奈」と云う名の役柄は、もう完璧に「片瀬那奈にしか演じられない!」と云うしかないのです。其れは、長く那奈ちゃんを応援してきた方々ならお分かりでしょう。余りにも多くのデジャヴが鏤められた演出が在ります。例えば、那奈ちゃんもインタビューで語っておられた様に「トマトプリッツ」のCMで替え歌が流れた「プレイバック Part2」を歌うとか、今回はPerfumeを歌うとか、選曲面でもかなり「片瀬那奈の深層」に迫っております。そもそも、片瀬那奈ちゃんが歌って踊ると云うのは、2009年の「歌のおにいさん」以来でありまして、でも其れは童謡を歌う姿だったわけで、助演女優賞を獲得したとは云え「歌手・片瀬那奈」の再来ではなかったのです。然し!今回の玲奈さんは、そりゃ、もう「蘇った歌手・片瀬那奈」でもあるわけですよっ。かつて、歌手転向した時に那奈ちゃんは「音楽が好きだから専念します。でも、いつか此の経験をお芝居に活かしたい」と語りました。其の時が、やっと来たのでしょうかしらん。
更に、演技の面でもコミカルとシリアスを行き来するリアリズムを魅せ、其の変幻自在でありながらも、確かに「桜井玲奈」と云うキャラクターを創る姿には、過去の多くの役柄が内包されています。コメディ路線は定評がありますし、敵役や妖艶な魔性を魅せるのもお手の物です。でもですね、第五話で忠子さんとぼんくら亭主がラヴラヴなトコを目撃した時の登場の仕方は「小早川妙子」じゃん。思いっきり泣けるシリアス展開なのに、あたくしはゴジラみたいに窓の外で「ぬっ」と顔を出した片瀬那奈を観て、大笑いしてしまったぞ。無論、有無を言わせぬ抜群のスタイルを惜しげもなく晒す姿には感動するしかありません。御本尊様は、此れで最後とか云わずにですね、ドドンガドン!と美脚もお腹も何でもかんでも出して頂きたい!「もう三十路だから」なんて云っちゃイカン!多くのデジャヴを伴う「片瀬那奈の集大成」とも云える「桜井玲奈」は、絶賛するしかありませんが、此れで終わりではないのだよ。未だ「司会者・片瀬那奈」の経験は、其れ程には活かせれていないぞ。そう「桜井玲奈」は、始まりなのだ。
(小島藺子/姫川未亜)
「カエルの王女さま」フジテレビ公式サイト