
未亜:銀河系那奈億人の素晴らしき片瀬那奈ちゃんファンの皆さん、こんばんは!引き続き、実況は姫川、解説は小島藺子さんで「第壱回・片瀬那奈・怪優グランプリ」の模様をお伝えいたします!第一試合は「あっ。」と驚く秒殺劇で、第二試合は50分を超える激闘となりました。此れで、準々決勝では「西豪寺エレナ VS 柏木礼奈」が決定したわけですが、礼奈のダメージが大きく心配ですねっ、小島さん、如何ですかっ。
イコ:まあ、柏木選手は若いので回復も早いでしょ。其れに、ホラ、山口梨香選手と云う「影武者」もいますから、エレナ選手も侮ってはいけません。
未亜:なるほど。では、次の第三試合の予想はどーでしょー?
イコ:此れは、あたくしも読めませんね。有森みさと選手は「魔性のパワー」を持っていると云われていますが、其れは異性に対して有効な技です。果たして、同性である姫様選手に通用するのかが疑問ですね。姫様選手に関しては、確かにエキセントリックな攻撃は得意と思えるものの、アマチュア相手としか対戦して来なかった戦歴が気になります。
未亜:さぁ〜て、両選手の入場です!おおっと、サイレンが鳴り響いたぞっ。救急車です!有森みさとちゃんが、救急車に乗って登場だぁ!
イコ:村井ひろみ選手が運転していますね。やはり、何か心に通じるものがあるのでしょう。
未亜:助手席には柴田広子の姿も観えますっ。後部座席から降り立った「有森みさとちゃん」は、悩殺黒ビキニ姿で、、、おおっ!何だっ、マスクをしておりますっ。黒ビキニは嬉しいものの、折角の美しいお顔をレイボー・カラーのマスクで隠して、今、リングインだ!
イコ:う〜む、実に勿体無いですね。
未亜:そして、ゲートにスペイン絵画が映し出されたっ。姫様です!御馴染みのフリオ、マリア、貫井せんせいを引き連れて、、、いや、違うっ。姫様が四人だっ。何と云う事でしょう!全く同じ出で立ちで四人の姫様が入場して参りましたっ。どーなっているんでしょう、小島さん!
イコ:分かりません。でも、此の試合は、荒れそうです。
未亜:おっと、四人の姫様がジャンケンで出番を決めておりますっ。此れには「みさとちゃん」が怒った!リング中央まで進み「来い!来い!」とアピールしておりますっ。小島さん、此れは権威ある「KNKGP」に泥を塗りますねっ。姫様は、もう失格でいいんじゃないんですか!
イコ:いえ、姫川さん。此れはですね、姫様選手が誘っているわけですよ。みさと選手は安易に挑発に乗ってはいけません。
未亜:ようやくジャンケンで出場する姫様が決まった模様ですっ。リング中央で待ち構えるマスクを被った「みさとちゃん」の周りを、ゆっくりと回り始めたぞっ。小島さん!「みさとちゃん」は、ココからどーすればいいですか?
イコ:姫川さん、其の「みさとちゃん」と云う呼び方は贔屓している様でよくないですよ。みさと選手は、リング下に落ちない事ですね。落ちてしまったら、他に三人も姫様選手がいますから、一巻の終わりでしょう。
未亜:おおっと、そう云っている間に、リング下の姫様たちが「みさとちゃん」の脚を引っ張ってリング下に引きずりこんだ!
イコ:ホラね、云わんこっちゃない。
未亜:出場した姫様はリング中央で悠然としておりますっ。ああっ、セコンドの三人の姫様たちが「みさとちゃん」のマスクを剥ぎ取ろうとしております!うわっ、破ったぁ!「みさとちゃん」は堪らずリング下に逃げ込んだぞ!
イコ:もう、滅茶苦茶な試合ですね。まあ、こーゆーのもプロレスの醍醐味ではあります。
未亜:おっとぉ、逃げ込んだ逆の処から「みさとちゃん」が出てまいりましたっ。おや?マスクをしておりますっ。リング下で新しいマスクを被ったのでありましょうかっ。
イコ:明らかに別人ですね。だって、姫川さん、見て下さいよ。さっきまで黒ビキニだったのに、ピンクのビキニ姿に変わっています。まあ、あたくしは正体を知っているんだけど、夢を壊すから云いません。
未亜:いえいえ、小島さん。片瀬那奈ちゃんは水着キャンギャル出身ですから、此のくらいで早着替えなんて簡単ですよっ。
イコ:あたくしは、髪の長さや色合いが違っていると思えるのですけどね。
未亜:兎も角、桃色のコスチュームに変えて再び「みさとちゃん」がリングインしましたっ。ん?リング下ではまだ姫様たちが誰かを攻撃していますねっ。
イコ:だから、ホラ、リング下でやられているのが「みさと選手」だって云ってるだろーがっ。
未亜:だったらさ、姐御、今リングに居るのは誰なのよさっ。失礼致しました。確かに、リング下でリンチを受けていた黒ビキニの「みさとちゃん」は担架に乗せられて、エロ男爵、阿部ちゃん、ブッキー、竹野内さんの四人が運んで退場しましたっ。勝ち誇るセコンドの姫様軍団!此れは納得がいかないっ。もう、正体がどうあれ、今リングに立っている「レインボー仮面」に頑張って欲しいっ。
イコ:う〜ん、残された桃色仮面も戸惑ってますね。失礼、虹色仮面でした。おかしいナァ、「マスクも別にして」との筋書きだったのに、何か手違いがあったのかもしれません。
未亜:おや?リング上では、すり替わった「みさとちゃん」と云いますか、偽者の「みさとちゃん」を姫様が抱きしめておりますっ。此れは、一体どーゆー事なのでしょう、小島さん!
イコ:どうやら、偽者も姫様軍団だったと云う事なんじゃないんですかね。あらら、内山レフェリーが姫様のリングアウト勝ちをコールしましたね。まあ、やり方はどうあれ、あれじゃ戦意喪失で試合になりませんから、姫様の勝ちでいいでしょ。
未亜:おおっと、偽者の「みさとちゃん」が自らマスクを脱いだっ。あっ。小島さん!アレはっ。
イコ:やはり、柚木さくら選手でしたか。おやおや、村井ひろみ選手や柴田広子選手もリングに上がっていますね。なるほど、みさと選手以外は全員がつるんでいたんですね。これじゃ、勝てっこない。
未亜:おおっと、今度は闘っていた姫様が金髪のカツラを取ったっ。こ、此の顔はっ。
イコ:マリリンこと長谷部真理選手ですね。う〜む、他に三人も姫様がいますし、其れすら本物かどうかは分かりません。さくら選手、村井選手、柴田選手も加えて、既に那奈人も「姫様」に化ける可能性があるわけです。もしも、今リングに居る那奈人に本物がいなければ、八人の「姫様軍団」が既に結成されていると考えるべきでしょう。おそらく、まだまだ増殖するとも予測されますね。
未亜:と、とんでもない事態になってしまいましたっ。小島さん!此の「KNKGP」は個人の技量を競うフェアな大会ですよねっ。こんな理不尽な集団に滅茶苦茶にされたらダメでしょう!
イコ:ま、勝ちは勝ちですから、仕方ないざんしょ。あたくしは、個人的にはこーゆーやり方はキライじゃないです。最高の「マスクマン軍団対決」とも云えるエンターテインメントでしたよ。其れに姫様軍団だって、何れトーナメントで正統派の選手ともガチンコで勝負しなければならないのですから、此れは此れで好いでしょう。
未亜:ボ、ボキは全く納得がいかないし、会場のお客さんも姫様軍団に大ブーイングを飛ばしておりますっ。此れが決勝だったら、暴動が起こっていたでしょう。では、未だ騒然とする会場から一旦お別れいたします。次回は「高瀬リコ VS 荒木理恵子」をお送りいたしますが、是非ともクリーンな好勝負を期待したいですねっ、小島さん!
イコ:高瀬選手はオールラウンド・プレイヤーですし、荒木選手も正統派ですから、大丈夫でしょ。
未亜:それでは、皆さん、ごきげんよう!しかし、ボキは納得がいかないっ。
(小島藺子/姫川未亜)