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2011年09月23日

「美男ですね」第9話&第10話、再放送

未来から来たトッド+1(紙ジャケット仕様)


TBS 13:55〜15:50

最終章別れ…残酷な運命!!
最終話前編−衝撃の真実!!

片瀬那奈 as RINA


今宵、最終回を迎えるドラマ「美男ですね」は、オンエア中にも関わらず怒涛の再放送を敢行して参りました。此れまで、初回拡大版、第3話、第4話、更に初回から第6話まで一挙にと来ましてですね、本日は第9話と第10話を最終回前にズガン!と決めて煽り捲くろうとしております。つまり、第那奈話と第8話は再放送されず、初回と第3話と第4話は既にそれぞれ二回も再放送されたわけです。こうなると、第那奈話と第8話の立場が些か可哀想になってしまいますね。特に、第8話「チャングンソク遂に登場!!」(おそらく伝説となるであろうトンデモなサブタイトル)とは何だったのか?

さて、再放送であたくしが語るべきなのは「片瀬那奈ちゃんの出番は斬られたのか?」しか在りません。今回再放送された「第9話と第10話」での片瀬那奈ちゃん演じる「RINA」の出番は、オープニングを含めてもそれぞれが「三分」にも満たないわけでして、純然たる出番となると「一分」くらいです。まさか、そんなに短い貴重な出番がカットされるとは思えませんが、過去の再放送を鑑みれば全く以って予断は許されません。

「第9話」は「美男(ホントは美子)」と「廉」が相思相愛となったものの、「廉」の母親(水沢麗子)の策略で仲を引き裂かれるお話です。片瀬クン演じる「RINA」は、冒頭で「美男(ホントは美子)」と「廉」の仲を知った「勇気」がショックのあまり番組収録をすっぽかして失踪する展開で出番がありました。其れは「勇気」との二人芝居と、「美男(ホントは美子)」と「馬渕マネ」との三人芝居で、物語的にも重要な場面だったので再放送でも目出度くカットされずに残っていました。「RINA」の「何なのよ」から「NANA」の「何なのよ」へ繋いで場面展開する演出もあるので、まぁ此れは斬れないだろうと思ってはおりました。

問題は「第10話」です。こちらでも片瀬クンの出番は冒頭のみなのですが、其れが「馬渕マネ」との二人芝居だったので不安でした。パパラッチが「美男と美子は同一人物ではないのか?」とようやく気付き、二人同時に出席する会見を開く様に要求します。其れで慌てふためく「馬渕マネ」が「RINA」に控え室で相談する場面が、此の回での「RINA」の唯一の出番なのです。此れまでの再放送で斬られたのは、初回での「美男(ホントは美子)」と「馬渕マネ」との場面(此れに関しては「美男(ホントは美子)」のシャワー・シーンがある為に、其れに関わる前後の顛末が丸ごとカットされています)、第2話での屋上で「馬渕マネ」と二人芝居した名場面、第3話での「トオル」とのオチ部分でした。初回は兎も角として、他は「A.N.JELL」が絡んでない場面ですからねぇ。

結果的に「第10話」での片瀬クン演じる「RINA」の出番は斬られずに済みました。其れは、おそらく前の「廉」がひとり車で黄昏ている場面に「馬渕マネ」の声が被っている事と、クレジットに堂々と「片瀬那奈」と出ているのに唯一の出番を斬ったら辻褄が合わなくなるからでしょう。初回、第2話、第3話以外でカットがないのは、其れだけ片瀬クンの登場場面自体がドドンガドンドン!と少なくなったからとも云えます。例え出番が少なくとも、片瀬那奈ちゃんの演技が観れる方があたくしは好いですけどね。「どや顔」の「15分」よりも、「美男ですね」の「一分」の方が価値が在ります。

最終回三部作の「前編」と「中編」と位置付けられる「第9話と第10話」は、基本的には「美男(ホントは美子)」と「廉」の恋愛がクライマックスへ達する展開です。しかし「四角関係」とも「五角関係」とも謳われたのですから、脇役たちにも其れなりの決着がありました。「勇気」は爽やかに「美男(ホントは美子)」に振られ、「NANA」は「恋する乙女ちゃん」に変貌してゆく姿が「第9話」で描かれますが、矢張り「柊」は引っ張ります。「第10話」では全ての想いを「美男(ホントは美子)」にぶつけ粉砕するわけですけど、其処に至るまでの執拗な「重過ぎる片思い」振りは凄まじかった。「第10話」でも、沖縄の海辺で「美男(ホントは美子)」と二人っきりになった時(「勇気」も居るのだけど、間違いなく「柊」の脳内では「邪魔な廉が不在で二人きり」)に、其の横顔を見つめて生唾を飲み込む場面など鬼気迫るものがありました。

「NANA」を演じた「こじはる」ちゃんに関しては結構辛辣な評価を与えて参りましたが、此の「第9話と第10話」での演技で随分と株が上がったと思います。もしも其れまでのステレオタイプ過ぎる単なる悪役振りが、最終局面での変貌への「壮大なる前振り」だったとしたなら、大したモンだと賞賛してもいいでしょう。個人的には「悪役を演じながらも、可愛らしさを垣間見せる」って方が好きなので、こーゆー「手のひら返し」の演出は納得がゆかないんですけどね。僅か乍らでも「実はイイコかも?」みたいな伏線も張って欲しかったと思います。ま、兎も角、此のドラマの主役は「美男(ホントは美子)」でも「廉」でもなく、天下無敵のストーカー「柊」であると、再放送を観て改めて思いました。何が素晴らしいかって「柊」の目ですよ。常に、全く笑っていません。


第9話本放送:2011年9月9日
第10話本放送:2011年9月16日


(小島藺子/姫川未亜)



「美男ですね」TBS公式サイト

posted by 栗 at 15:57| ACTRESS | 更新情報をチェックする