w & m:LENNON / McCARTNEY
P:ジョージ・マーティン
E:ジェフ・エマリック、フィル・マクドナルド('69-12/2)
2E:フィル・マクドナルド('69-4/14、16)、リチャード・ラッシュ('69-12/2)
録音:1966年4月14日(take 5)、4月16日(take 6-8)
MONO MIX:1966年4月16日(take 7 より 1-4)
STEREO MIX:1969年12月2日(take 7 より1)
(1966年5月19日 プロモ撮影)
1966年6月10日 シングル発売
パーロフォン R 5452(モノ、RE-MIX 3)
シングル「PAPERBACK WRITER」のB面曲で、ジョン・レノン作。当然乍ら、アルバム「REVOLVER」セッションで録音された楽曲です。アルバム「REVOLVER」は、後述する最後に収められた「TOMORROW NEVER KNOWS」と云う超度級の怪作から録音が開始されます。其れはジョン・レノンの自信作でしたが、続け様に披露されてゆくジョン・レノンの新曲は「明らかに其れまでとは違う世界」へ行っています。
ビートルズの律儀な通例で、先行シングルとして「PAPERBACK WRITER」と「RAIN」が発売され、アルバムには未収録となります。しかし、此のシングルB面曲に甘んじた「RAIN」こそが、アルバム「REVOLVER」を凝縮した様な摩訶不思議な楽曲になっています。スタジオ録音の旨味を知ったジョンが、感性だけで無理難題をマーティンやエマリックに求め始めるのです。此の楽曲でも、演奏は録音スピードを早めたものを通常で再生し、ジョンの歌は逆にテープを遅くして録音したものを通常で再生する事で、生とは違ったグルーヴを生み出しました。また、有名なエンディングでの逆回転ヴォーカルなどの実験を行っています。
曲自体は、3コードのロケンロールでサビは1コードと単純明快です。1966年のジョン・レノンは、敢えて少ないコードで曲を書くとの縛りを選んだのです。1コードで展開する「レ〜ええええええええイン」って部分の浮遊感と高揚感は、何だ?其れまでも鮮やかなレノン節を書いて来ましたが、1966年から始まったジョン・レノンの作曲法は余りにも独特です。こんなもんは、其れまで無かったのです。演奏も抜群に素晴らしく、特にリンゴの太鼓は彼自身が「ベスト・プレイ」と認める名演です。其れでもB面、其れがビートルズ。
画像を貼ったトッドのカヴァーは完コピですが、逆回転ヴォーカルを普通に歌っていたり当然乍ら録音状態もリアルタイム状態なのが面白いです。よーするに、実演で此の楽曲を再現しているわけですよ。凄い事を考えて実行するよナァ。エンディングで「SHE SAID SHE SAID」が絡んでくるのも好いんです。あたくしは、かつて此のトッドのカヴァーを聴いて「1966年のジョン・レノン楽曲」の構造に興味を持ったのでした。
シングル発売のみだったのでモノラルしか制作されず、ステレオ・ミックスが行われたのは三年半も経過した1969年12月です。其れは英国オリジナルではない編集盤「HEY JUDE」に収録される事になったからでして、其れがなければステレオは作られなかったかもしれないのです。各国盤の編集盤があった御蔭で遺された別ミックスってのも多いわけですね。
(小島藺子)
さて、本日(11/2)は、深田恭子ちゃんのお誕生日です。御目出度う御座居ます。片瀬那奈ちゃんとの接点がなさそうですけど、フカキョンは、片瀬那奈ちゃんが初レギュラー出演した連ドラ「天国のKiss」の第6話にゲスト出演しています。片瀬クンとの絡みはなかったんですけどね。ホリプロ主導のドラマだったので、新人だったフカキョンもお披露目って事でのゲストだったのでしょう。
(小島藺子/姫川未亜)
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