w & m:LENNON / McCARTNEY / STARKEY
P:ジョージ・マーティン
E:ノーマン・スミス
2E:ケン・スコット / グレアム・プラット(11/4)、ジェリー・ボイズ(11/9)
録音:1963年3月5日(リハーサル)、1965年11月4日(take 1)
MONO MIX:1965年11月9日
STEREO MIX:1965年11月9日
1965年12月3日 アルバム発売 (「RUBBER SOUL」 B-1)
パーロフォン PMC 1267(モノ)、PCS 3075(ステレオ)
此の曲はメジャー・デビュー前にジョン・レノンが書いた習作で、1963年に録音予定されたもののボツになり、時間がなかった「RUBBER SOUL」セッションでリンゴ用の曲として復活しました。其の際に、ポール・マッカートニーがミドル8を書き加えたのですが、何故にリンゴ・スターことリチャード・スターキーの名前もクレジットされているのかはよく分りません。リンゴによれば、ミドル8の詩を「単語を五つくらいは考えた」らしいです。そーゆー事なら、「A HARD DAY'S NIGHT」とか「TOMORROW NEVER KNOWS」なんかは「リンゴが曲名のアイデアを出した」わけで、もっと貢献度が高い気がします。そんでもって、デモではポールがガイド・ヴォーカルを担当した模様です。手取り足取りじゃん。
アルバム「RUBBER SOUL」のA面は、しっとりと「MICHELLE」で終りまして「レコード盤、ひっくり返せばB面へ(大瀧師匠声で)」で針を落とすと、此のリンゴのボケ節が始まるのです。此れは前作「HELP !」とおんなじ展開でして、大いにズッコケます。CDだと、「MICHELLE」からそのまんま「WHAT GOES ON(消えた恋)」に続いてしまいますので、もっと酷いです。聴いているこっちが「WHAT GOES ON ?」と云いたくもなりますね。
ビートルズは、何故に「リンゴの歌もアルバムに一曲は入れよう」なんて莫迦な事を決めてしまったのでしょう。CDだと「MICHELLE」と「GIRL」の間に、此のスットボケたリンゴ節が入っているって最悪な展開になっているのですよ。どー考えても要らないじゃん。其れでも、基本的には「リンゴの出番も作る」って縛りをビートルズは敢行しました。オリジナル・アルバムでリンゴの歌が入ってないのは「A HARD DAY'S NIGHT」と「LET IT BE」だけで、前述の通り「A HARD DAY'S NIGHT」セッションでもリンゴに「MATCH BOX」を歌わせていますし(結局、其れはEP盤「LONG TALL SALLY」に収録されました)、「LET IT BE」に関してはもう投げっ放しだったので「リンゴの出番」どころじゃなかったのでしょう。
実は、解散状態になった1970年代前半には、リンゴがソロで大成功してしまうのです。シングル・ヒットもバンバン連発!アルバムも売れました。其れは、他の三人が大いにサポートした結果でもあったのですが、もう世の中が発狂していたとしか思えません。其れで勘違いしたリンゴは地獄の底を突き破るほど落ちぶれ、仲間を引き連れた「懐メロ・ショー」で復活しやがるのでした。現在では生き残っているのはポールとリンゴの二人だけなのですけど、ポールは兎も角、リンゴも結構大活躍してやがるのです。エラソーに毎年みたいに新作を出しツアーもやって、先日も「ベストヒットUSA」を観たら、ハンドマイクでタコ踊りしながら「YELLOW SUBMARINE」を歌っていました。何だかナァ。
リンゴのボケ節に惑わされますけど、楽曲的には「レノマカ」の合作でして、メインのレノン節な単音展開とミドル8のメロディアスなポール節が融合した何気に好い曲です。サザン・オールスターズの「みんなのうた」は、此の曲のモロパクですけど、こーゆートコから持ってくる桑田さんは凄いね。ジョージのチェット・アトキンス奏法もイカしています。でも、リンゴの歌で台無しです。こんな駄作が、米日ではシングル化されているのですよっ。前後の「MICHELLE」や「GIRL」を差し置いて、何故に此れがシングルなのよさ?此れは、納得がいかないっ。
えっと、今週は「片瀬那奈ちゃんの出演番組や掲載雑誌が多くてネタに困らない」ので、逆に折角再開した「FAB4」がまたまた頓挫しかねないのです。だから、一日に二つとか蔵出しでドドンガドン!と更新してゆきます。毎度の事ですけど、こーゆー連載は「ノラないと書けない」のですよ。飽きたら頓挫です。何故か「FAB4」ノリに久しぶりになっている此の機会を逃せないのだ。片瀬クン目当ての片は、無視して下さって大いに結構です。
(小島藺子)