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2010年10月24日

FAB4-094:THE WORD(愛のことば)

ヘレン・メリル・シングス・ビートルズ Psychedelic Sounds of the 13th Floor Elevators


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジョージ・マーティン
 E:ノーマン・スミス
 2E:ケン・スコット(11/10)、マイク・ストーン(11/11)、リチャード・ラッシュ(11/15)
 録音:1965年11月10日(take 3)
 MONO MIX:1965年11月11日
 STEREO MIX:1965年11月11日(1)、11月15日(2)

 1965年12月3日 アルバム発売 (「RUBBER SOUL」 A-6)
 パーロフォン PMC 1267(モノ)、PCS 3075(ステレオ)


レノン・マッカートニーの合作。ジョン・レノンは「一緒に書いたけど、メインは僕だ」と発言していますが、其れはサビの部分でジョンがソロで歌うトコを書いたからでしょう。基本的には、此の曲は正真正銘の「レノン・マッカートニーの合作」だと思います。彼等の本当の合作ってのは、中期以降はほとんど無いのですが、アルバム「RUBBER SOUL」では奇跡的に「此れぞ、レノマカ!」と云うべきコンビネーションが発揮されました。

此処までの流れでも「DRIVE MY CAR」はポール主導ですがジョンとの二重唱、「NORWEGIAN WOOD」はジョンの曲ですがポールのハモりが印象的、つづく「YOU WON'T SEE ME」(ポール作)と「NOWHERE MAN」(ジョン作)ではジョージを加えた黄金の三重唱が炸裂!そして、ジョージの曲を挟んで、此の「THE WORD」と次の「MICHELLE」でA面を構成しています。「THE WORD」は純然たる合作で、「MICHELLE」は「メインがポールで、ミドル8がジョン」と云う「継ぎ接ぎ式」です。後に語る「IN MY LIFE」問題にも云える様に、「RUBBER SOUL」制作時のレノマカはガッチリとタッグを組んでいました。本当の意味で「レノン・マッカートニー」を堪能出来るのは、「RUBBER SOUL」だけです。

ポールが語る様に「ひとつの音でいい曲を書くって試みが上手くいった例」です。ジョンは詩的な面での評価も求めていた様で「合い言葉は愛、そうだろ?」と後の「愛と平和のジョン・レノン」的な発言をしていますが、其れは後付けだと思います。楽曲的には、ポールが云う通りに「リトル・リチャード風な単音で展開するロケンロール」です。ハッキリ云って、名曲揃いの「RUBBER SOUL」に於いては「捨て曲」とも思える地味な楽曲なのですけど、ジョンもポールも結構熱く語っているので「自信作」なのでしょう。何より、此の時期には珍しい「完全なるレノマカ合作」なのですから、思い入れがあると思われます。

米国盤のステレオはミックスが全く違いますが、データでお分かりの通りステレオ・ミックスは二回行われています。「何ゆえ時間がない状況でそんな事が行われて、英米で別のステレオ・ミックスが発売されたのか?」てな事が気になり出すと、泥沼のヲタク道へと誘われます。そして、其の探究は面白いのです。ゆえに、多くのビートルマニアが何十年も続けているのですよ。あたくしなんぞは、ビートルズに関しては全くの素人だと思います。命懸けで研究されている方々が沢山おりますからね。でも、其の志には大いに共感しておりますので、此処であたくしは対象を「片瀬那奈ちゃん」でマネッコしてやらかしているわけです。

「合い言葉は片瀬那奈ちゃん、そうだろ?」


(小島藺子/姫川未亜)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする