w & m:LENNON / McCARTNEY
P:ジョージ・マーティン
E:ノーマン・スミス
2E:ケン・スコット(11/11)、リチャード・ラッシュ(11/15)
録音:1965年11月11日(take 2)
MONO MIX:1965年11月15日
STEREO MIX:1965年11月15日
1965年12月3日 アルバム発売 (「RUBBER SOUL」 A-3)
パーロフォン PMC 1267(モノ)、PCS 3075(ステレオ)
ポール・マッカートニー作の佳曲。データでお分かりの通り、アルバムのレコーディングでギリギリの時期に録音された曲のひとつです。ところが、其れが好い曲なんだから困ったもんだ。内容は当時の恋人で婚約者だったジェーン・アッシャーへ向けたモノらしいのだけど、相手は美人女優なんだからなかなか逢えないってのは承知の上だったでしょう。こんな歌を書いておきながら、ポールは「マスオさん状態」でアッシャー家に住んで居たのに、ジェーンが不在の時にはチャッカリと他のおねえちゃんを連れ込んでよろしくやっていたわけですよ。そんでもって、ジェーンが米国ロケから帰って来たら、自室のベッドにポールと知らないおねえちゃんが裸で寝ていたって現場を目撃して、婚約破棄!となるのです。此れが本当の話なんだから、呆れてしまいますよ。えっとですね、繰り返しますけど、ポールはジェーンの実家に住んでいて、ジェーンの寝室にジェーンが不在時には手当たり次第に他のおねえちゃんを連れ込んでいて、遂に事の現場をジェーンに目撃されたのです。ケダモノか、ポール・マッカートニー。
正に、ジェーンにとっては「地獄絵図」だったでしょう。サザエさんが財布を忘れて磯野家に戻ったら、マスオさんが裸で知らない女の子とやらかしていたわけですよっ。「サザエさん」完!じゃまいか。でもですね、楽曲は好いのです。後に完全に開花する「マッカートニー節」の片鱗が伺えるメロディーに、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンの追っかけコーラスが堪りません。其の♪うーらんらら、うーらんらら♪とバックで流れる旋律は、シカゴの名曲「サタデー・イン・ザ・パーク」の元ネタになってますよね、ソックリだもん。おそらく、ポールのことですから「共通の元ネタ」があるのかもしれませんけどね。何気に此のフレージングは色んな曲に転用されているんですよ。所謂ひとつの「隠れた名曲」ってのも、ポールは書ける様になったのです。前後に配されたジョンの曲が好過ぎるから小品になっちゃってますけど、1965年のポールは確かに覚醒していました。音楽的な才能だけではなく、下半身もハッスルし捲くっていたわけだが。
えっと、久しぶりの再開なので説明しますけど、此れは「ビートルズ全曲解説」ってコンセプトの連載です。其れで、貼付画像は基本的には「其の楽曲のカヴァー・ヴァージョン」を収録したアルバムを選んでおります。ビートルズの曲は、全曲カヴァーされているのですよ。
(小島藺子/鳴海ルナ)
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