本日はビートルズの赤盤青盤リマスターが世界同時発売!って事で盛り上がっておりましたが、輸入盤のみの四枚組やTシャツ付きなんてのは「アイテム」としては持っていたいけど、音源的な旨味はほとんど無い商品です。てか、自分でCD四枚組のベスト盤を昨年出たステレオとモノのリマスターから再編集でもした方がよっぽど楽しめますよ。
てなわけで、ま、其の内に中古で買うとは思いますけど赤盤青盤リマスターは華麗にスル〜して、何かヘンテコリンなブツはないか?と中古を物色したら「10cc COLLECTED」なる三枚組が税込み1,260円で居たので買いました。2008年に出てたみたいなのですけど、全く知りませんでした。三枚組で全51曲と詰め込んでおりますが、選曲が滅茶苦茶でかなり面白いのです。
オリジナル10ccの1st(1972年作)から半分になってからのアルバムを経て1992年の再結成盤「ミーン・ホワイル」までから、代表曲は押さえてますけど何やらテキトーに選曲し、曲順もランダムで並べられています。其れどころか、分裂したG+Cの曲やグレアム・グールドマンのソロとか、10ccの前身である「Hotlegs」の曲まで入っているのです。
いえ、此れまでも所謂ひとつの「10cc ファミリー」のベスト盤は出ていて、例えば、「Ultimate Collection」とか、「Greatest Hits & More」なんてのが在ります。でも、其れ等は一応は時系列で並べていたのですよ。
曲数的にも、此の「COLLECTED」は三枚組51曲と破格なのですが、余りにもランダムな選曲&曲順の意図するトコがよく分からないのです。英文ライナーを読むと歴史もしっかりと押さえているのですけど、其れでもって此の並べ方って、一体、何?きっと選曲して並べた片にとっては「此の順番でどーよ?」って明確な意味があるのかもしれません。ジャケットなどのアートワークも凝っていますし、CDはピクチャー・レーベルです。いやぁ、実に面白いナァ。
よーするに、此れって「俺様のベスト盤」って奴なんですよね。確かに、ジャケットに偽りなしで、シングルになった代表曲は全部入っています。他の選曲も「Channel Swimmer」なんてシングルB面曲まで押さえてかなりマニアックです。なにせグレアムのサントラ主題歌「Sunburn」(ファラ・フォーセット主演)まで入れてるんですから、相当のマニアがやらかしたのでしょう。好いナァ、こーゆーのって、ファンの夢ですよ。あたくしも片瀬那奈ちゃんで三枚組51曲ベスト盤を作ってみようかしらん。
(小島藺子)