さて、期待通りに10月期連続ドラマ「闇金ウシジマくん」出演が確定した片瀬那奈ちゃんですが、演じる「大久保千秋」はドラマ版のオリジナル・キャラクターとは云え、またしても原作がマンガです。主演の山田クンもマンガ原作作品への登板が多く、マツケンと競うほどですが、片瀬クンもマンガ原作への出陣が目立ちます。此の機会に、ザックリと振り返ってみましょう。
01.「GTOドラマスペシャル」1999年
02.「天国のKiss」1999年
03.「こちら本池上署」2003年
04.「小早川伸木の恋」2006年
05.「ビバ!山田バーバラ」2006年
06.「デスノート the Last name」2006年
07.「鉄板少女アカネ!!」2006年
08.「ホカベン」2008年
09.「ブラッディ・マンデイ」2008年
10.「20世紀少年」2008年、2009年
11.「リセット」2009年
12.「こち亀」2009年
13.「闇金ウシジマくん」2010年
ん?意外に少なかったナァ。此れまでの50数作のほとんどがマンガかと思っておりましたよ。他にも在るのかもしれませんけど、あたくしが認識している上記の13作品を観ますとですね、原作に忠実だったってのは皆無に等しいのです。壱番近いのは「ビバ!山田バーバラ」で、次が「小早川伸木の恋」でしょうか。
原作には登場しないキャラクターを演じる事も多く、今回の「闇金ウシジマくん」も其れです。そう云った場合は、片瀬クンの腕の見せ所となりますので期待したいですね。また「デスノート the Last name」や「ブラッディ・マンデイ」の様に原作にも登場する役柄を演じた片瀬クンも注目に値します。どちらも原作のキャラとは違うイメージで登場していて、つまり片瀬クンは「コスプレをしていない」んですよ。マンガ原作の主要キャラを演じたのは「小早川伸木の恋」が最初で、次が「ビバ!山田バーバラ」でした。其の二作ではコスプレ度が高かったのですが、其の後はキャラクターを「カタセ色」に染める方向へ転じます。
転機となったのは「デスノート the Last name」での高田清美でしょう。金子監督に自ら髪を切ってコスプレをしても好いと申し出た片瀬クンでしたが、却下されました。其れで独自の高田清美を演じざるをえなくなったのです。更に、次作だった「鉄板少女アカネ!!」では原作では二話にしか登場しない単なる端役だった「西豪寺エレナ」を演じる事になります。そして、片瀬那奈は覚醒してしまったのでした。
あたくしは、マンガ原作のドラマや映画でコスプレに走るのは苦手です。どんなに似せても、結局は物真似じゃん。そーじゃなくって、実写化は別の作品として成立して欲しいのですよ。片瀬クンがコスプレ女優の道へ進まなかった事は、とても嬉しいです。そう考えると、明日から三週連続で放送される「20世紀少年」で片瀬クン演じる敷島ミカの出番が少なかったのも、何だか幸いな事だったと思えます。
(小島藺子/姫川未亜)