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2010年08月09日

「B.L.T.」四コマ INDEX

四コマ漫画―北斎から「萌え」まで (岩波新書)


片瀬那奈ちゃんは、かつて「B.L.T.(BEAUTIFUL Lady & TELEVISION)」(東京ニュース通信社)誌上のTV欄に日替わりで掲載されていた「四コマまんが」を描いていました。期間は2000年5月号から2001年5月号までの約一年間13回ですが、片瀬クンは四コマのスペースをコマ割りを排除するアバンギャルドな手法を用いて、自由奔放な縦長ひとコマとして発表していました。


01.「SPRING HARU さいきんのはなし」2000年5月号(P101、4/15)
初回から完全に四コマの定義など無視し、自画像と近況を手書きで書き綴る大胆すぎる片瀬画伯が登場しました。内容は「FLY」がクランクアップした事と伊豆に仕事で初めて行ったお話です。

02.「夏 Summer」2000年6月号(P87、5/14)
二回目も周りを南国ムードの植物イラストで囲み、海外ロケ話を書いています。オチは「切なくなる」と云う繰り返しの技をみせます。

03.「片瀬新聞 七月号」2000年7月号(P87、6/13)
新聞仕立てで挑んだ意欲作。撮影秘話の記事の下には「天声那奈」も配した力作です。

04.「SUMMER」2000年8月号(P87、7/14)
果物やハートで囲んで、夏の思い出を綴ります。内容は後の名曲「Shine」を彷彿とさせます。

05.「片瀬那奈の最近買ったもの」2000年9月号(P85、8/14)
囲みが五段になっていて形式的には5コマみたいになっていますが、其れは最近買ったものを語る吹き出しなのでした。オチは「片瀬通信」でしっかりドラマ(「ほんとにあった怖いはなし2」)の宣伝です。

06.「ほんとにあった...」2000年10月号(P105、9/14)
おどろおどろしい囲みで「かなしい話」と「さいきん話」を語ります。ハムスターの「りりちゃん」が亡くなった悲しい話と「花村大介」の撮影話ですが、此の連載を見ると撮影は「FLY」→「ほん怖」→「花村」だった事が分ります。

07.「秋さまのイイとこ カタセ版」2000年11月号(P89、10/14)
「あきなかま」の可愛いイラストに三コマ切りで「食欲のあき」「スポーツ・読書のあき」「ドラマのあき!」を語りまくりますが、最も力が入っているのは食いしん坊ネタです。

08.「新宿暴走救急隊 片瀬版」2000年12月号(P87、11/13)
当時放映中の「新宿暴走救急隊」に関して詳しく説明してくれました。「みないと病院にはこばれてしまいます。」だそうです。

09.「Merry X'mas 12月」2001年1月号(P77、12/9)
此の回から那奈ちゃんの写真コラージュが始まりました。自宅でツリーの前でお手製フレンチトーストを頬張る図と、顔だけ写真でクリスマスモードの全身イラスト。上下に配したレース模様も丁寧な手描きです。

10.「Happy New Year 2001」2001年2月号(P95、1/9)
今度は、顔だけイラストでカラダが写真のコラージュを披露。生脚炸裂画像に「私の足よん」とコメント。「片瀬那奈写真館」と題して「氷の世界」での惨殺シーンを貼っていますが、全身のまわりにシロふちを付ける凝り様です。

11.「Nana Katase News」2001年3月号(P101、2/13)
愛犬マロンと那奈ちゃんの写真を載せて、「ナナノナツ」発売記念握手会に関する感謝のコメントを述べています。マロンがまだ子供でゲロマブですね。

12.「APRIL ARE YOU HAPPY ?」2001年4月号(P85、3/13)
引き続き、マロンと那奈ちゃんの写真をレイアウトし、「ナナノナツ」握手会に関する話題です。ファンに接するイベントが少なかったので、本当に嬉しかった様子です。

13.「NANA アンド MARRON」2001年5月号(P87、4/13)
最終回はタイトルまで那奈ちゃん&マロンです。「トビマストビマス」とジャンプするマロンと「Candy DE ベロが緑のえ」と舌を出す片瀬クンの写真が載っていますが、モノクロなので色は分りませんよ。


以上、13回に渡って片瀬クンは壱度もマトモな四コマを描きませんでした。然し乍ら、手描きの文字、イラスト、コラージュを駆使した月刊近況報告は貴重な情報源であり、現在では資料的価値が高い「片瀬那奈本人による記録」と云えるでしょう。


(小島藺子/姫川未亜)



posted by 栗 at 11:02| MAGAZINE | 更新情報をチェックする