惜しまれつつも完結した「高瀬リコ様劇場」こと「プロゴルファー花」で繰り出された「リコちゃん必殺技大全集」をお送り致します。
01:マフラー・パンチ
(第1話、第2話)
初回のエンディング・ロールまで引っぱった高瀬リコ様初登場場面で披露された、最初の必殺技です。黒いマフラーを利用したパンチ連打をお付きの「あゆみ&百合子」に炸裂させます。第2話では、再び百合子に二連発でお見舞いしますが「マフラーを装着していないと使えない」と云う致命的な欠陥が在る技でもあります。
02:リコのスピニング・クリオネ
(第3話、第4話)
両手を広げて回転する此のオリジナル必殺技を二度も喰らったのは「あゆみ&百合子」です。「マフラー・パンチ」とは違い、此の技は凶器を使用せずに繰り出せます。常に新たなフィニッシュ・ホールドを開発する「三沢イズム」を想起させるリコ様の闘いが本格的に始まりました。
03:地獄突き
(第2話、第3話)
うっかり花を褒めたあゆみに炸裂させた此の技は、御存知の通りアブドーラ・ザ・ブッチャーの得意技です。先達が編み出した古典的な技も大切にするリコ様の「プロレス魂」が露になった名場面でした。
04:アンパン、メロンパン、カレーパン、食パン!
(第4話)
「のみや」を張り込んだ刑事・リコちゃんが、運転手に渡されたアンパンをうっかり食べて怒り狂い、豪腕パンチ連打をぶちかまします。正確には「アンパン、アンパン、メロンパン、カレーパン、食パン!」と5連打を炸裂させました。ヒョードルのロシアン・フック連打をも超えた強力な豪腕でした。
05:リコちゃんウエーブ
(第5話)
あゆみ&百合子に放たれた此のオリジナル技は、其の名の通り全身を揺らし攻撃する恐るべき必殺技です。恵まれた肢体を最大限に活用したリコ様にしか繰り出せない技です。タコの様に蠢く姿は、片瀬クンが「何でもあり」な怪優と認識するファンにとっても、かなりの衝撃映像でした。
06:リコちゃん力道山
(第7話)
第6話では今出川クンに夢中で戦線離脱し必殺技の披露がなかったのですが、メイド姿のコスプレで充分に魅力を発揮しました。大きく差を広げていた花に並ばれ復帰し真っ向勝負となり、本気を出したリコ様が勝利します。出場権を得たパシフィック・レディース・オープンでもアマ乍ら優勝したリコ様の祝勝会で、あゆみ&百合子に放たれたのが「空手チョップ」なのですが、リコ様は「リコちゃん力道山!リコちゃん力道山!」と連呼します。日本プロレスの創始者である力道山の必殺技を、高瀬リコ様が継承した歴史的瞬間です。
07:リコちゃんキック
(第8話)
パンチ攻撃のバリエーションが多く、自慢の美脚を使ったキックは封印していたのですが、遂に出た!リコ様のキック攻撃を受けたのは、御馴染みのあゆみ&百合子です。「U」の遺伝子を継ぐローキックを見事に連発します。
08:キラー・カーン
(第9話)
其の名の通りキラー・カーンの必殺技「モンゴリアン・チョップ」をあゆみに炸裂させますが、注目すべきなのはリコ様が「キラー・カーン!」と叫び乍ら放った事です。敢えて「モンゴリアン・チョップ」と云わずに「キラー・カーン!」と命名したところに、リコ様の「プロレス通」振りが伺えます。
09:リコちゃんエビぞり
(第10話)
天才ゴルファーであるリコ様は、滅多に練習などしません。かつてアントニオ猪木は強敵アンドレ・ザ・ジャイアントの底知れぬ強さを評して「アンドレは強い。何せ、あいつは練習なんか全くしないでビールを呑んでるだけなんですから」と語りました。リコ様も練習なんかしないで飽食三昧ですし、エステでカラダを磨いております。カンラカラカラと爆笑しながらストレッチしていて、反り返った時にエステシャンにも反らされて、「グキッ!」と鈍い音を立て、自分で逆エビ固めをかけてしまいました。
10:リコちゃん喉元パンチ
(第11話)
地味ですが強烈なパンチを、あゆみ&百合子の喉元に炸裂させます。此れは「地獄突き」と「アンパン、メロンパン、カレーパン、食パン!」を融合させた一撃必殺の凄技です。
11:リコちゃんダンス
(第12話)
強烈な攻撃術に長けるリコ様は、防御でも一流です。花のエントリーを阻止する為に柴山を使って遠回りさせますが、柴山の仏心でギリギリで間に合いそうになります。すると何を思ったのか、リコ様は突然に花の前で踊り出して行く手を阻むのです。単純に通せんぼするのではなく、前方で踊り乍ら妨害すると云う高等テクニックです。全身を躍動させる其の珍妙なダンスは、リコ様にしか出来ない大技でしょう。
12:リコちゃん蟹の手
(第12話)
大原からの電話を、食べていた蟹の手を使って「ポチッとな」と受け、切る時も使います。普通に指で押した方が正確で早いに決まっているのに、敢えて蟹のハサミで押すのです。リコ様は練習をせずに食べてばっかりいますが、天才ならではの動物的本能から、こうして何気に難易度の高い動きをしてトレーニングしてしまっているのでした。
13:リコちゃんバリア
(第12話)
終盤でのリコ様は、ディフェンスでも魅せます。新人潰しに燃える大原の怨念眼力ビームを背後から何度も放たれますが、リコ様は背を向けた侭、片手で殺人光線を軽く払いのけてしまいます。二回クリアした後で更に強力なビームが来ると、コースを変化させて花へ直撃させるのでした。リコ様の「神の右手」のパワーを見せつけられましたね。
14:リコちゃんブッチャー
(第13話)
リコ様お得意の「地獄突き」ですが、最終回では素人相手に「リコちゃんブッチャー!リコちゃんブッチャー!」と連呼し二連打を炸裂させ、スパーリングパートナーとも云える百合子から「リコさん、堅気の方に地獄突きは、、、」と諌められます。花との最終決戦に向けた燃え上がる闘志が、思わず出てしまったのでしょう。
15:リコちゃんシャーコリャ?
(第13話)
勝利を確信したリコ様が、控え室で百合子に放った最後の技です。正直、何と叫んでいるのか聴き取れません。テンプルへの左右連打パンチで、確実に百合子の脳は揺れています。此の有り余る自信とパワーが、結果的には花に負ける結末へと繋がるのですが、リコ様は「天才」ですので、好きでもないゴルフなどスパッとヤメて新たなる道へと進むでしょう。
以上、特に印象的だった技を紹介しました。未だ本放送が終了したばかりですので、今後さらに探究すべき物件です。とりあえず、素晴らしき高瀬リコ様のファイナルを記念して書き上げました。
那奈ちゃん、ありがとう。滅茶苦茶、面白かったです。
(小島藺子/姫川未亜)