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2010年06月25日

「カタセカイ列伝」# 009「浅田美代子」

DREAM PRICE 1000 浅田美代子 赤い風船


浅田美代子は、1956年2月15日生まれの女優です。デビューは1973年のドラマ「時間ですよ(第3シーズン、TBS)」で、同年に劇中歌「赤い風船」で歌手デビューし「アイドル歌手」としても活躍しますが、1977年に吉田拓郎と結婚、引退します。1983年に離婚後、芸能界に復帰し本格派女優として多くの作品で活躍していますが、其の天然キャラが活かされたバラエティ番組でも人気者になりました。

片瀬那奈ちゃんとは「地獄の沙汰もヨメ次第(2007年、TBS)」で母娘役で共演し、絶妙なコンビネーションを披露してくれました。其の際には多くの番宣番組でも共演しています。ドラマの本筋とは別のトコロで浅田&片瀬が何かやっている細かい演技が実に面白く、片瀬クンのコメディエンヌ路線確立に大きくサポートして下さったと思われます。

アイドル歌手時代の歌唱が下手だったと云われておりますが、おそらく其の評価は「ミヨちゃんの物真似」を元にした誤解だと思います。確かに、そんなに上手いわけじゃないのですけど、ミヨちゃんよりも破滅的なジャイアン歌唱をしたアイドル歌手は五万と居ます。2010年に現役のアイドル歌手と比較した場合、寧ろミヨちゃんはコトノハを丁寧に歌っていて素朴で愛らしく、充分に観賞に値する歌声です。

物真似は過剰なデフォルメによって笑いを誘う芸ですから、現役で歌手を続けている方々なら本人との比較で其の大袈裟な差異は認識出来ますが、ミヨちゃんの様に30年以上も前に引退してしまった対象に関しては、いつの間にか「物真似が本物」と云う大いなる誤認が起こるのです。実際に観る現在のミヨちゃんはバラエティで頓珍漢な事をやらかしていますので、アイドル歌手時代を知らない世代は勿論、当時を生きた者ですら「ミヨちゃんって音痴だったよナァ」と信じ込んでしまうのでしょう。

物真似で、本物に近い芸をそのまんまで披露して笑いを取れるのは「プロレスラーの物真似」位じゃないかと思います。其れはプロレスラー自体が面白過ぎるからなのですよ。猪木なんて、どんなに物真似されたって本物のバカバカしさには及びませんからね。ゆえに、高瀬リコを演じる片瀬那奈が「地獄突き」とか「リコちゃん力道山」とか「キラー・カーン!」等と忠実にコピーする姿勢は正しいのだ。おっと、底抜け脱線しちゃったかしらん。

さて、ミヨちゃんをバラエティ番組での天然キャラとして開花させたのが、(つづく)


(小島藺子)


posted by 栗 at 00:07| KATASEKAI | 更新情報をチェックする