
出演作:『ホカベン』第7話「決意の凶悪犯弁護…大きな試練」(日本テレビ系)
放映日:2008年5月28日(水曜日 22:00〜22:54)視聴率 8.4%
映像作品:DVD「ホカベン DVD BOX」(VPBX-13941)
2008年11月21日発売
「キミハン」に続いて、片瀬那奈ちゃんが2008年4月期連ドラ二本目のゲスト出演に挑んだのが「ホカベン」です。「暴れん坊ママ」で共演したウエッティが新人弁護士役で主演した作品で、半年振りの再会となったわけですが、其処で片瀬クンが演じた「松沢明美」は「強姦致傷事件の被害者」と云う衝撃的過ぎる役柄でした。
銀行員の明美は、通勤に使っているスクーターがパンクしていて困っているところにタイミング良く現れた予備校生の犯人に修理してもらい、つい気を許してカラオケボックスに二人で行き暴行されます。当然、パンクさせたのも犯人の罠だったのです。主人公の「堂本灯(上戸彩ちゃん)」が犯人の弁護を担当する事になり、同じ女性として最悪犯罪の被害者である明美を追い詰めなければならなくなるのでした。片瀬クンは、レイプされ裁判でも被害者なのに責められる悲惨な役どころです。
当然乍ら、此処には徹底的なシリアス演技で挑む片瀬那奈が居ます。正直に云いまして、ファンとしては直視するのが躊躇われる程の残酷な展開です。あたくしは、観ていて悲しくなってしまいました。裁判は犯人が実刑を免れない決着をみますが、そんなのは当然なわけで、犯された挙げ句に裁判でも散々心を傷つけられ捲った明美ちゃんが余りにも不憫だった。其れだけ片瀬クンが迫真の演技をしているのでしょう。
でも、やっぱこーゆーのって苦手だナァ。殺される役よりも観るのが辛いです。何でも演じるって云ったって、此れはよく受けたと思いましたよ。松葉杖姿も真に迫って痛々しく、法廷で灯の弁護に激怒して隠された場から飛び出しうっかり犯人を観てしまってガクブルになる場面もリアリズムに満ちているのですが、上手いからこそ正視に耐えません。あたくしは片瀬クンにこんな役柄は望んでいないのだよ。ドラマとはいえ、大好きな女優さんがこんな目に合うのはイヤです。「片瀬那奈は女優として果敢に演じたのだから、ガキみたいな事云ってんじゃねーよ」と詰られても構いません。イヤなもんはイヤなのだ。
あっ。未見の片が此れを読んで「妙な期待をして」DVDを観ようとか思っちゃったらアレなので云いますけど、カラオケボックスからボロボロになった姿で明美ちゃん逃げ出す事で鬼畜野郎の犯行を十二分に表現しておりますので、彼女が暴行される具体的な描写場面は、一切在りません。ちなみに、未亜たんは此の作品を正視する事が出来なかった(当日のレビューで「正視しました!」と書いているのはウソです)ので、あたくしが解説いたしました。
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(小島藺子)