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2009年10月21日

「夢みる歌謡曲」第那奈章: 片瀬那奈がきこえる
#049:「FANTASY」Album Mix

TELEPATHY(初回)(CCCD)(DVD付) TELEPATHY (CCCD)


 Lyrics:NANA KATASE
 Music:Seikou Nagaoka
 Arrangement:Seikou Nagaoka

 Mix:Dave Ford

 Programming:Seikou Nagaoka
 Chorus:Junko Hirotani

 品番:AVCD-17291/B、AVCD-17292(アルバム「TELEPATHY」12)

 発売日:2003年6月25日(オリコン最高位17位)

 テレビ東京系アニメ「ヒカルの碁」オープニング・テーマ
 (第六十一局〜第七十五局=最終回)


「REVENGE〜未来への誓い〜」でアルバムは完結します。最後の二曲は既発シングル曲の別ミックスで、アンコールです。アンコールの最初は「FANTASY」の別ミックスで、シングル『GALAXY TELEPATHY FANTASY』では全体の流れから少し浮いた感じでしたが、此処では Dave Ford によるミックスに代えられ統一感のある音色になりました。シングルよりも一分近く長いミックスは、イントロにエコーが掛かったコーラスが加わり、エンディングもなかなか終らない「名残惜しいヴァージョン」となりました。

「アニメの主題歌だったからダイレクトに前向きな詩を書いて、子供から大人までみんな好きになってくれてあたしも好き」と片瀬自身が解説する「FANTASY」は、実演でも定番曲として披露され、しゃがみこんで子供目線で歌われた事もあり、未来の「美月うらら姫」を予感させる様な「歌のおねえさん」振りを魅せたファンにも人気が高い楽曲です。

先行シングル曲から此の曲だけがシングル・ヴァージョンを収録されなかったのは、シングル・ヴァージョンがアニメ「ヒカルの碁」の主題歌として制作されたからです。「ヒカルの碁」の主題歌は、前述の其れを集めたコンピレーション盤が発売された様に同一のスタッフによって制作されていたシリーズ音源でした。其のアレンジやミックスはアルバムに其の侭収めるには異質です。現にシングル『GALAXY TELEPATHY FANTASY』では明らかに「FANTASY」が流れを切ってしまいました。然し乍ら、TVで流れているアレンジではない「FANTASY」をシングル化するわけにもいきません。其処で、二種のミックスが制作され、アルバムには統一感のあるより「片瀬式」な音源が収められたのでしょう。

尚、シングル・ヴァージョンの「FANTASY」は後に「Reloaded」で初めてアルバム収録されますが、其れは実際のシングル・ヴァージョンよりも「2秒も短い」ミックスです。ゆえに、純然たる「FANTASY」のシングル・ヴァージョンは「ヒカルの碁 主題歌全集〜ベスト オブ ヒカルの碁」と「SINGLE HITS COLLECTION 〜Best Of avex anime〜」のアニメ企画盤に再録された以外にはシングルでしか聴けません。つまり片瀬那奈名儀の作品では「シングル盤でしか発売されていない貴重な音源」です。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| YUMEKAYO | 更新情報をチェックする