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2006年01月31日

「小早川妙子の話」

オリジナル・TVサウンドトラック(Face 2 fAKE他)「小早川伸木の恋」


公式サイトにて、お待ちかねのインタビューが公開されました。(全て、消失)


(姫川未亜)




以下、引用します。


ここまで妙子を演じてこられて、いかがですか?

「エキセントリックな妙子を演じるのは、精神的にも肉体的にも本当に大変です。こんなに身を削るような役は初めてですね。今回はスタジオでの収録が多いんですが、一日中、妙子を演じて家に帰ると精神的にグッタリしてしまうんです。気持ちの切り替えが上手くいかないというか、妙子の感情を引きずってしまうんですね。私は一人暮らしなので、帰ると誰もいないのが普通なのに『伸木、いないの…』なんて沈んでしまったり(笑)。それぐらい妙子になりきらないと演じられないんです。今まで演じてきた役では、収録が終わってしまえば『帰ったら何しよう?』とか『買い物に行こう』なんて、すぐ自分に戻れたんですけど。また、妙子はワンシーンの中で、たくさんの濃い感情を表現しなくてはなりません。楽しく笑っていたのに、何かが起きて、怒って、壊して、泣いて…。そういう演技には体力も必要なので、肉体的にもかなりハードですね。ただ、それだけに役としては面白くて演じ甲斐があります。」


今までで、印象深いシーンは?

「第1話の伸木からプロポーズされた回想シーン。すごく寒いロケで、しかも風が強かったんですよ。だから、涙が全部風で流されてしまって。『うわ、泣く演技って大変かも…』と、思いました。でも、その後も泣くシーンが多くて、最近ではいつでも普通に泣けるようになってしまいましたけど。」


何か、涙を流す秘訣みたいなものが?

「妙子の感情を思うこともありますが、その時のシチュエーションに泣けてしまうんです。何か泣いている妙子を客観視して『何でこんなに泣いてるんだろ?』とか『ああ、可哀想だな…』と思うと、さらに涙が出てくるんです。若干ですが『毎日こんなに泣く演技するのは大変だよ』と、演じなければいけない自分への涙も(笑)。それだけに、妙子から学ぶこともたくさんあります。感情の出し方にしても、普通は想いを一端心に留めてから吐き出したり押さえ込んだりしますが、妙子は特に伸木に対しては反射的にぶつけます。演じる前は、あれだけストレートに感情をぶつけられる妙子はうらやましいと思っていたんですが、いざ演じてみるとそれも大変だと。感情を留めたりすることも苦しいけど、ストレートに出すことも結果的に自分を追い詰めてしまうのではないかと感じるんです。」


妙子の役作りは、どういうところから入りましたか?

「過去にトラウマを抱えている女性という設定はあるんですが、最初はともかく伸木を一途に愛している気持ちを出したいと思いました。それがドラマを見て下さっている方に伝わらないと、単に泣いたり、怒ったりしているだけになってしまいますから。どうして妙子がそんな行動をしてしまうのか? その裏にある伸木への一途な愛を大切にしなくてはいけません。ですので、私は妙子が特別な性格の女性と位置づけての演技はしないように心がけています。」


伸木への愛が、妙子に行動を起こさせるんですね?

「そうです。妙子は妻としても料理などをちゃんとこなしているし、子供の世話もきちんとしています。ただ、伸木が普段と違うことをすると、ああいう行動に出てしまう。でも、伸木がウソついてるからいけないんですよ。よく考えると妙子の追及って的を射てると思いませんか? あれは単なる思い付きではなくて“女の勘”。そこから、緻密な追求が始まって爆発するんですよ(笑)。」


それで家の鍵を変えたり、原作では青年に気のあるふりを・・・。

「妙子の憎めないところですよね。『伸木が放っておくからこうなるのよ? いいの?』みたいな、伸木を振り向かせるための計算なんだけど、どこか天然な感じで可愛いところ。多分、妙子の恋愛のレベルは、中高生ぐらいから変わってないんじゃないかな。だから、プロポーズ記念日とかも、しっかり覚えているんでしょう。普通の夫婦なら、なんとなく忘れてしまうようなことが妙子には耐えられない。常に、出会った時の気持ちのままで伸木を愛していて、同じように愛して欲しい。妻、主婦である前に“女の子”なんでしょうね。」


伸木の欠点は?

「“優しさ”ですね。“優しさ”って難しくて、自分が優しいと思って言ったことでも、相手を傷つけてしまう場合もあるじゃないですか。伸木の場合は“優しさ”の中に、現実から逃げている部分があると思うんです。妙子に対しても、何かを隠すことが“優しさ”だと思って、面と向かって話してくれなかったり。多分、妙子はそこが許せないんですね。ちゃんと向き合って、胸に響くようなことを言ってくれれば、もしかしたら妙子も納得出来るかもしれません。どこか伸木の“優しさ”は、優柔不断に思えます。仁志と話す時の妙子の方が、素直に話をしている様に思います。仁志は自分の考えを、がつがつと妙子にぶつけてきますから。『あなたは、こうだからこうした方がいい』と断定されると、妙子も『あっ、そうかも』と思えるのでしょう。」


伸木役の唐沢さんはいかがですか?

「お互いの役についてや、次のシーンのやりとりを話したりしています。でも、仕事だけではなく、お互いに変なギャグを言い合ったり。唐沢さんのオヤジギャグには、がんばって答えないと(笑)。そんな全てをひっくるめて、現場のムードメーカーを引き受けて下さっていて、人一倍演技に真剣なので、側で勉強させて頂いてます。役者として『ああなれたらいいな』と思える方です。」


みすず役の北村(一葉)ちゃんは?

「本当に可愛いですよ。それはもちろんなんだけど、やはり母親役の私に一番なついてくれてます。私も彼女が現場にいる時は、なるべく一緒にいるようにして、母子のように過ごしてます。ほとんど、ゲームばっかりやってますけど(笑)。私もそうでしたけど、あのぐらいの年頃って大人に憧れるじゃないですか? 一葉ちゃんも私の真似をして髪をくるくる巻いていたり、ヒラヒラした妙子の衣装に興味を持ってくれるので、その辺からも手なずけてます(笑)。いや、逆に私が遊んでもらってるのかな?(笑)。」


最後に、妙子にはどんな女性になって欲しいと思いますか?

「理想としては、ちゃんと自分のことを自分で考えられるようになって欲しいですね。もちろん、伸木のことはずっと好きでいて欲しいし、現在の行動はそのためでもあるんですけど…。その中で、伸木に依存しすぎないで、もう少し外にも目を向けて欲しいです。」



posted by 栗 at 23:59| ACTRESS | 更新情報をチェックする