w & m:HARRISON
P:ジョージ・マーティン
E:ノーマン・スミス
2E:ケン・スコット(2/17、2/18)、マルコム・デイヴィス(2/23)
録音:1965年2月17日(take 8)
MONO MIX:1965年2月18日
STEREO MIX:1965年2月23日
初出:1965年6月14日 アルバム発売 (「BEATLES IV」 A-3)
米キャピトル T 2358(モノ)、ST 2358(ステレオ)
1965年8月6日 アルバム発売 (「HELP !」 B-3)
パーロフォン PMC 1255(モノ)、PCS 3071(ステレオ)
元々はサントラ用に録音されたのだけど「I NEED YOU」に負けてB面に回された、ジョージ・ハリスンの愛らしい楽曲です。「IT'S ONLY LOVE」がフェイドアイトせずにジョンが弾くアコギのデカイ音で「チャーン!」と終ると、マーティン&ポールによるピアノのイントロが始まります。此の辺の繋ぎが絶妙なので、彼等のアルバムは曲順通りに聴かないと「気持ち悪い(アスカ声で)」って事になったなら、貴方も立派な「ビートルズ病患者」です。前述しましたが、此れはジョンが明らかに手伝って完成された楽曲でしょう。曲作りに於いて「レノン式」をジョージは学んだ。世紀の駄作「LOVE」で、彼等の単音階楽曲をマッシュアップしたパートが在りましたが、其れは当然上手くゆくのです。構造がおんなじなんですからね。
全面的にジョンによるリズム・エレクトリック・ピアノ!が曲を引き立てています。ジョンはアルバム「A HARD DAY'S NIGHT」の頃からアコースティック・ギターでリズムを刻んでいましたが、アルバム「HELP !」セッションで新たなるリズム楽器としてエレクトリック・ピアノを導入しました。此の辺のセンスが、矢張り、類い稀なるモノです。おそらく、ディランの録音でのアル・クーパーに触発されたのでしょうが、完全なるレノン流になってしまった。此の我流は、本当に凄いです。更に、マーティンとポールが弾くピアノも効果的です。ポールは、此の時点でマーティンから鍵盤技術を盗んでしまっています。レノンは我流で、マッカは修習しちゃうんです。つえぇよ、こいつら、、、
「レノマカって、すげぇ〜やっ!」
あっ。此れはジョージの曲でした。つまり、そんなレノマカが弟分のジョージを叱咤激励し、立派なアーティストに育てあげるって物語もあるわけです。「I NEED YOU」同様に、此の曲でも既にジョージの才能は発芽しています。好い曲だナァ。可愛いナァ。しつこくってすみませんけど、銀河系中のレコスケ諸君、御唱和下さい。
「ジョージ、愛してる☆」
(小島藺子/姫川未亜)
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