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2005年04月01日

「THE APRYL FOOL」

APRYL FOOL


誤字ぢゃないよ。今日は April Fools' Day だから、THE APRYL FOOL のことを一寸書こう。

「エイプリル・フール」は、よく「はっぴいえんど」の前身として語られるバンド。事実、細野さんがベースで、松本隆がドラムスと作詞だから、「はっぴいえんど」の半分が参加していたわけで、しかもリズム隊だし、細野さんは曲も書いている。此の情報だけなら、当然「はっぴいえんど」前夜を期待しても仕方ない。昔は廃盤で聴けず、幻の音源だったし、まだサラリーマン時代のアラーキーが撮ったジャケットが小さく印刷されたレビューなんかを眺めては期待に「わくわくどきどき」したゼニヤッタモンダッタ。

けれど其れ以前、此のバンドは「フローラル」と云う「グループ・サウンズ(GS)」だったのですよ。其のメムバーだった小坂忠、柳田ヒロ、菊池英二に、細野さんと松本を加えたのが「エイプリル・フール」でして、「はっぴいえんど」を期待して聴いたりしたらガッカリすること必須です。まだ「フローラル」の方が「はっぴいえんど」に近いかもしれないよ。何しろ、「エイプリル・フール」は、英語で歌っていますからね。完全なる「日本語ロック論争:内田派」ですよ。「はっぴいえんど」の「は」の字も在りません。「フローラル」は、日本語で歌っていたんです。其れが「英語」になって「これぢゃ、ダメだ!」と松本の暴走が始まるのでした。

大体、「エイプリル・フール」で何か物凄いモノが生まれていたら「ゆでめん」は生まれてないでしょう。とは云え、「ゆでめん」だけに在る「ロック」らしさは、やはり「エイプリル・フール」を経た賜物とも思えますな。

あ、此れは一応、語り尽くされた史実なので、嘘ぢゃないよ。


初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)



posted by 栗 at 21:05| ONDO | 更新情報をチェックする