「桜庭和志がノア参戦を視野に入れていた」との「東スポ」報道を見ると、如何に「新日本プロレスが凋落したのか」を思い知らされる「GW」でしたけど、皆さま健やかに過ごされていますでしょうか。
リアル・ファイトを売り物にしている「PRIDE」から転出し、憧れのプロレス回帰をも望むのであれば、自ずと本流である「新日」と言う名が出なければならないわけですが、もはや桜庭には「あらゆる面で全く魅力を感じない団体」になってしまったのですね。
藤田もレスナーとの「IWGP戦をドタキャン」し、DSE(PRIDE)とFEG(K-1)の激しい争奪戦の末に「PRIDE」を選択し、5日の無差別級トーナメント一回戦では「もっともプロレス的な大逆転勝利」を収めました。猪木イズム炸裂の試合展開は、かつて「PRIDE」で闘っていた頃の小川も同じでした。それを観て、やはり「PRIDE」にも筋書きがあるなどと言いたいのではありません。藤田には、「劣勢を演じる余裕があった」と思うだけです。
彼が「PRIDE」を選んだのは、金銭面での破格な条件もあるでしょうけど、「K-1」でのサップ戦やイブラヒム戦が評価されなかった事実も大きかったのでしょう。ガチで勝っても認められないんじゃ、やってられませんよ。負けた「ヒョードル戦」や「ミルコ戦」の方が有名なのですから、藤田は「PRIDE」向きなのでしょう。
そういえば、現IWGP王者のレスナーすら、K-1のラスベガス大会に登場し「サップでもホイスでも、かかってきなさい」と「とんちんかんな挑発」をやらかしてました。今更、サップやホイスに勝っても仕方無いのになぁ。
多くの「プロレス暴露本(ほとんどが新日関係)」が出版されるのは、まだ其れらに「ニーズがある」からです。落日の新日を「ヤヲ」のひとことで貶めるのは簡単ですし、それはかつて猪木が「ウチはストロング・スタイルだが、全日はショーマン・スタイルだ」と馬場さんを批難していたのと変わりません。佐山も前田も高田も小川も藤田も、猪木の弟子であり、同じ様にライバルとの比較でしか優劣を語れないのかしら。猪木には、アリ戦とペールワン戦が「ガチ」だったと言う「最後の砦」もありますからね。あのミスター高橋ですら「猪木さんは本当に強かった」と言わざるを得ないのですよ。
てか、猪木の場合「筋書きを超えたところまで行ってしまう面白さ」もありましたね。かつてドン・ナカヤ・ニールセンが語った「猪木は世界最高のショーマンだ」ってのは名言ですね。
例えばさぁ、高田がいくら「ヒクソンとはガチだった」って言っても、負けたんじゃダメなんだよ。それなら、ニールセンに(勿論ガチではないけど)勝った前田の方が信頼出来るんじゃまいか?ま、高田も北尾に勝ったりしてるけどさ。ブック破りの不意打ちで勝ったのを「リアル・ファイト」を実現した、なんて言われてもなぁ。
ま、面白ければええんですよ。プロレスは本当は面白いんです。面白いのだけ残れば、それがどの団体だろうがかまいません。「ニューリン様が最強!」でも、もうええじゃまいか。
ドキドキさせてね☆
初出「COPY CONTROL」 (小島藺子)