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2009年04月21日

FAB4-031:NOT A SECOND TIME

Clues All You Need Is Ears


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジョージ・マーティン
 E:ノーマン・スミス
 2E:リチャード・ランガム(9/11)、ジェフ・エマリック(9/30、10/29)
 録音:1963年9月11日
 MONO MIX:1963年9月30日、STEREO MIX:1963年10月29日

 1963年11月22日 アルバム発売(「WITH THE BEATLES」 B-6)
 パーロフォン PMC 1206(モノ)、PCS 3045(ステレオ)


ジョン好きで知られる「佐野・ライオン・元春」サンは、「貴方が一番好きなビートルズ・ナムバーは?」と訊かれる度に、待ってましたとばかりに自信満々で、

「其れは、ノッタセカンタイムですっ!」

と応え、ニヤリと笑います。其れで、きっと屈託も無く、「さあ、どーだい?なかなか渋い選曲だろ?其れにさ、此れこそがレノン節じゃないか?今夜は今夜しかないのさっ!(←其れは「SOMEDAY」違いだと思う。)」なんて感じで、如何にもタコの八ちゃんにも「元春らしいセレクション」を提示する「同志」に、あたくしは毎回、苦笑しちゃうのでした。

確かに、掛け値無しの名曲です。「ジョン・レノン、此処に在り!」と高らかに示す、「WITH THE BEATLES」のクライマックスが此れでしょう。徹底的に、歌心が在り過ぎますっ!自由自在に歌詞に沿ってメロディーを変えてしまいながら展開してゆく「魔法の歌唱法」こそが、レノンの最大の魅力なのです。しかも、此れは自作です。もう、やりたい放題し放題です。なのに、全く破綻しないっ!やっぱ、ジョンは「天才歌手」だわ。

マーラーの「大地の歌」とおんなじ終止和音を使ったと云われる曲ですが、其れは作者のレノンの企みでは無く、ピアノを担当したジョージ・マーティンの悪戯だったのだと思います。此れから何度か言及しますが、基本的にジョージ・マーティンって人は「ロックでも何でもない」のです。彼の基本は「クラシック」です。だから、後の「YESTERDAY」なんかが生まれるのだけど、ビートルズを担当するまでマーティンはギターのコードすら知らなかったのですよっ!其れは、ジョンやポールもおんなじで、彼らは譜面を書けなかったし、ピアノもマーティンに教わったのでした。そして其の「異文化交流(日本版トーマス声で。ちなみに米版ではリンゴが担当してたりする。)」こそが、魔法を産んだのです。

デビュー盤は基本的に一発録りだったので、マーティンが鍵盤楽器をオーヴァーダビングしたのは僅か二曲でした。其れが、二枚目の「WITH THE BEATLES」になると、正に「五人目のビートル」と呼ばれるに相応しい活躍を魅せます。初期はライヴ・バンドとしての魅力も在った彼らですが、レコードでは既にマーティンの鍵盤が大きな位置を占めていました。続く最後の「MONEY」でも、演奏の要はマーティンのピアノです。当時のライヴでは当然四人だけの演奏だったのですが、マーティンは「俺様がステージに上がって鍵盤でサポートしたら、きっともっともっと良くなるっ!」と思っていたのでしょう。「WITH THE BEATLES」で始まった此の「マーティンの出しゃばり」は、彼に代わる鍵盤奏者「ビリー・プレストン」が登場するまで延々と続くのでした。


(小島藺子)


初出:「COPY CONTROL AGAIN」2008-6-30
REMIX-1:「COPY CONTROL」2008-9-29

(and this is REMIX-2 by 小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする