
朝青龍と白鵬の千秋楽に於ける「横綱の品格」問題に苦言を呈する「竜虎」のコメントを聞いて、云っていることは正論なのに、どうしても「SRS〜にてんのか!2008〜」準優勝者「木村晃健」のモノマネ(ラビットも絶賛!)を思い出してしまい、爆笑しちゃったじゃまいか!似てる、そっくりだ。
「にてんのか!」が何故面白いのかと云うと、アレってあたくしの様な「格闘技通」は当然笑えるんだけど、ほとんど「格闘技」を知らない人でも笑えるわけでして、其れはですね、「格闘技自体が面白い」ってことなんですよ。
其の中でも最も笑えるのが「プロレス」です。春一番、アントキの猪木、長州小力など、プロレスラー個人限定のモノマネ芸人が成立してしまうんですからね。其れで、其の「プロレスラー」の中で一番笑えるのが「アントニオ猪木」なのです。
かつて、長州が提唱し「世代抗争」が勃発した時、旧世代軍のマサ斎藤が米国で乱闘して投獄された為に代役が必要になったら、猪木は在ろう事か武藤ちゃんを指名したのです。長州、藤波、前田などの「ニューリーダー」よりも若い武藤ちゃんが「ナウリーダー」って。挙げ句に、やっとマサが出所して戻って来たら「巌流島で闘う」などと云い出します。観客不在で巌流島で猪木とマサは本当に死闘を演じたのですが、猪木は決戦が近づくにつれて、ダンダンダンとおかしくなっていきました。元々変なのに、もっとわけわかんなくなっちゃってですね、「当日まで断食する」とか「巌流島まで東京から歩いていく」とか、「おいおい、猪木よ、正気か?」と小一時間問い詰めたかったっ。無論、答えは分っていました。
「猪木は、常に正気ではありません。」
初出:「COPY CONTROL AGAIN」 (小島藺子)