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2025年03月07日

「ポールの道」#667「LENNON SONGS」#092 「YA YA」Version 2

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ジョン・レノンが、1975年2月17日(米国)・同年2月21日(英国)にアップルからリリースした、5作目で最後のソロ・アルバム「ROCK'N'ROLL」は、全編がロックンロール・クラシックスのカヴァーで構成されています。元々は、ビートルズが1969年にリリースしたジョンが主導で書いたレノン=マッカートニー作品「COME TOGETHER」が、チャック・ベリーの「YOU CAN'T CATCH ME」の盗作だと版権を持つモーリス・レヴィに訴えられて、裁判沙汰にせずに、ジョンにモーリス・レヴィが版権を持つ楽曲から3曲カヴァーさせる条件で示談する事となったのです。それで、前にも書いたのですけれど、確かに「COME TOGETHER」を書いたのはジョンですが、作者は「レノン=マッカートニー」なのに、何故にポール・マッカートニーは蚊帳の外だったのでしょうか。ポールは「COME TOGETHER」に関して、ジョンが書いた時に「YOU CAN'T CATCH ME」に似ているからヤバイよと忠告したとか、ジョンが書いた時はテンポが速くてチャック・ベリー・スタイルの曲だったから、元ネタがバレない様にスローテンポにアレンジしたよ、とか呑気な事を云っています。挙句の果てに、ジョンがアルバム「ROCK'N'ROLL」でバディ・ホリーの「PEGGY SUE」もカヴァーしているので、バディ・ホリーの版権を持つポールも、チャッカリと印税で儲けています。

そんな天然バカボンなポールは、後にマイケル・ジャクソンに版権ビジネスを教えて、マイケルに「レノン=マッカートニー」の版権を買われてしまうのです。マイケルは「COME TOGETHER」をカヴァーしていますが、亡くなったジョンの代わりに自分を加えて「ビートルズ再結成」まで企んでいたらしく、流石にソレは却下されました。話を戻すと、ジョンはアルバム「ROCK'N'ROLL」で、モーリス・レヴィが版権を持つ3曲をカヴァーしていて、その内の2曲はチャック・ベリーの「YOU CAN'T CATCH ME」と「SWEET LITTLE SIXTEEN」です。そして、もう1曲が「YA YA」で、この「YA YA」は、ジョンが1974年9月26日(米国)・同年10月4日(英国)にアップルからリリースした4作目のソロ・アルバム「WALLS AND BRIDGES(心の壁、愛の橋)」の最後に、ジョンと当時11歳だったジュリアン・レノンとの親子共演でお遊びトラックとして、既にカヴァーしていました。モーリス・レヴィとしては、自分が版権を持つ楽曲をジョンにカヴァーさせて、あわよくばシングル・カットもさせて儲けようと企んでいたでしょうから、そんなお遊びトラックにされたのでは困ったちゃんだし、そもそも3曲のはずが1曲しかカヴァーされていない事に激怒したのです。それで、ジョンはアルバム「ROCK'N'ROLL」で、再び「YA YA」も取り上げたわけです。

アルバム「ROCK'N'ROLL」ではB面5曲目に収録された「YA YA」は、ブートレグの「ROOTS」ではB面6曲目に収録されていて、最後から2番目と云う位置は同じです。ブートレグ「ROOTS」では、「YA YA」の前にロネッツの「BE MY BABY」が収録されています。「YA YA」のオリジナルは、1961年2月にリリースされたリー・ドーシーなのですけれど、作者は、リー・ドーシー、C.L.ブラスト、ボビー・ロビンソン、モーリス・レヴィの4人です。つまり、この曲はモーリス・レヴィが作者として関わっているわけです。リー・ドーシーによるオリジナル・ヴァージョンは、全米7位(R&Bチャート首位!)の大ヒット曲で、1973年の映画「アメリカン・グラフィティ」のサントラ盤にも収録されています。音源としては遺っていないものの、ビートルズ時代にもジョンのリード・ヴォーカルでハンブルク時代によく演奏していた楽曲です。ビートルズが1961年にトニー・シェリダンのバック・バンドを務めた時の音源を含むアルバムには、トニー・シェリダンが歌う「YA YA」が収録されていますが、バック・バンドはビートルズではありません。ジョンによる2度目のカヴァー・ヴァージョンは、1974年10月のアルバム「ROCK'N'ROLL」の再レコーディング・セッションの音源で、こっちはマジメにカヴァーしています。日本などでアルバム「ROCK'N'ROLL」から第2弾シングル・カットされた「BE-BOP-A-LULA」のB面にもなっているのは、モーリス・レヴィへの配慮もあったのでしょう。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「20世紀少年 第1章 終わりの始まり」

20世紀少年 第1章 終わりの始まり [Blu-ray]


チャンネルNECO 21:00〜23:30

2008年公開作品

片瀬那奈 AS 敷島ミカ

「20世紀少年 第1章 終わりの始まり」の、今年早くも5回目の放送です。那奈ちゃんが演じた敷島ミカの出番はほんの僅かですが、この第1章では、それでもセリフもあります。続編での登場を期待したのですけれど、その2作の続編ではカメオ出演になってしまったのでした。まあ、それ以前に、映画自体が駄作です。


(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 21:00| ACTRESS | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門3」第三回(再)で内山理名ちゃん

キャロル・キング・ミュージック(紙ジャケット仕様)


時代劇専門チャンネル 17:00〜18:00

第三回「ほおずきの調べ」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第三回の、今年初めての再放送です。第三回では、冒頭から江戸の町を歩く理名ちゃんが演じる七化けのお千代姐さんが登場します。お頭の指図で、豊田屋の内偵にむかいます。安部式部も内偵をもちいて、探り合いとなります。騙し合いの末、引き分けと云ったところでしょう。

本放送:2017年1月20日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 18:00| RINA | 更新情報をチェックする