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2025年02月21日

「ポールの道」#653「LENNON SONGS」#078 「SINCE MY BABY LEFT ME」

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ジョン・レノンが、1973年10月から12月にかけてロサンゼルスでフィル・スペクターのプロデュースで行ったセッションは、1975年2月17日(米国)・同年2月21日(英国)にアップルからリリースしたジョンの5作目で最後となってしまったソロ・アルバム「ROCK'N'ROLL」には、ほとんど収録されていません。当時のジョンは酒浸りの生活をしていて、マトモに歌えなかったので、公式盤の「ROCK'N'ROLL」全13曲(メドレーを分ければ全15曲)中、フィル・スペクターとのセッションからは「YOU CAN'T CATCH ME」と「SWEET LITTLE SIXTEEN」と「BONY MORONIE」と「JUST BECAUSE」の4曲だけしか収録されず、しかもジョンは1974年10月のセッションでヴォーカルを録音し直しているので、フィル・スペクターとのセッションの侭でリリースされた曲はありません。モーリス・レヴィが勝手にリリースしてしまったブートレグの「ROOTS」には、フィル・スペクターとのセッションを元にした「ANGEL BABY」と「BE MY BABY」が収録されていますが、ジョンは公式盤の「ROCK'N'ROLL」ではその2曲を外しています。100時間もあると云われるジョンとフィル・スペクターによるセッションは、謎が多く、ジョンの死後に何曲かが蔵出しされています。

最初に公式盤としてリリースされたのが、1986年のアルバム「MENLOVE AVE.」で、アナログ盤のA面にジョンとフィル・スペクターの共作曲でオリジナルの「HERE WE GO AGAIN」と、「ANGEL BABY」と「SINCE MY BABY LEFT ME」と「TO KNOW HER IS TO LOVE HER」のカヴァーが収録されています。ブートレグ「ROOTS」に入っていた「ANGEL BABY」がようやく日の目を見たのですけれど、もう1曲の「BE MY BABY」は1998年の箱「JOHN LENNON ANTHOLOGY」に収録されるまでブートレグでしか聴けなかったのです。その代わりに「SINCE MY BABY LEFT ME」と「TO KNOW HER IS TO LOVE HER」が登場したわけで、この2曲はアルバム「ROCK'N'ROLL」にもブートレグの「ROOTS」にも収録されていなかったレア音源です。全部で100時間もあると云う事はですね、もっと沢山のアウトテイクがあるのではないか、と感じさせますし、ブートレグでは色々と聴けます。但し、1973年のフィル・スペクターとのセッション音源は、ブートレグで聴くと、ジョンはヘベレケ状態でマトモに歌えていないので、幾ら貴重な音源であっても公式リリースされる事は難しいと思います。そんな中で、比較的にマトモな音源が「SINCE MY BABY LEFT ME」と「TO KNOW HER IS TO LOVE HER」なのでしょう。

「SINCE MY BABY LEFT ME」は、正式には「MY BABY LEFT ME」と云う曲で、オリジナルはアーサー・クルーダップが書いて1950年にレコーディングして1951年にリリースしました。しかし、この曲を有名にしたのはエルヴィス・プレスリーで、1956年にシングル「I WANT YOU, I NEED YOU, I LOVE YOU」のB面としてカヴァーしていて、ジョンが参考にしたのもエルヴィスによるカヴァー・ヴァージョンでしょう。つまり、ジョンがお得意の「カヴァーのカヴァー」と云うわけです。「MY BABY LEFT ME」はエルヴィスがカヴァーした事で、ワンダ・ジャクソンやCCRやスレイドなどもカヴァーしていて、エルヴィスの追悼としてリリースした1977年のスレイドによるヴァージョン(「THAT'S ALL RIGHT(MAMA)」とのメドレーで「MY BABY LEFT ME BUT THAT'S ALRIGHT MAMA」)はヒットしています。ジョンによるカヴァー・ヴァージョンは、コール&レスポンスが入る軽快なものとなっていて、フィル・スペクターとのセッションでもこうしたカヴァーもあるのならば、前言を覆しますが、公式リリースしてもいいのじゃないでしょうか。なんちゃってリミックスなんかするよりも、そっちの方がファンは聴きたいのですよ。この曲は、2004年のアルバム「ROCK'N'ROLL」のリミックス盤にも収録されていますが、タイトルは何故か「SINCE MY BABY LEFT ME」と間違った侭です。

(小島イコ)

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「法廷のドラゴン」第6話で内山理名ちゃん

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テレビ東京 21:00〜21:54

第6局「巨額の遺産VS詰将棋の遺言」

内山理名 AS 宇津木桐枝

待ちに待った、女優・内山理名ちゃんの新作ドラマです。理名ちゃんの出演ドラマは、2022年10月期の連続ドラマ「最果てから、徒歩5分」以来、約2年半ぶりとなります。理名ちゃんの役どころは、観光開発会社の社長で、4人兄弟の長女です。ブランクを感じさせない演技で、とても良かったのですけれど、2年とか開けずにゲスト出演でいいので、もっと女優のお仕事もやって頂きたいです。主演の上白石萌音ちゃんを始めとして、キャスティングに那奈ちゃんとの共演歴がある「カタセカイ住人」が多かった(と云うか、まいやんこと白石麻衣さん以外のレギュラー陣は全員が共演歴ありだったし、まいやんも那奈ちゃんとは別の映画ですが「闇金ウシジマくん」に出ている)ので、どうしても那奈ちゃんにも女優復帰をして欲しくなるのですけれど、オファーがない上に、会社員になって「幸せ」とおっしゃっている現状では無理でしょうなあ。見逃した方々は、来週の月曜日の祝日のお昼に再放送されるので、チェックして下さい。まあ、あたくしも20時から裏番組の「Mステ」を観ていて、前半に出てこちらのスタート21時には間に合うと思っていた櫻坂46がまさかのトリだったので、こちらは後追いで録画を観る事になったわけですけれどね。こう云う時は、Wチューナーのレコーダーは便利ですなあ。

(姫川未亜/小島イコ)

posted by 栗 at 21:00| RINA | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門2」第一回(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 17:00〜18:00

第一回「新たなる戦い」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門2」第一回の、今年初めての再放送です。前作の続きで雲霧仁左衛門と安部式部の対決が描かれますが、事実上は第七回からのスタートなので初回から急展開です。此の回では安部式部が理名ちゃんが演じる七化けのお千代姐さんのお株を奪ってお千代姐さんが慕っている盗賊に化けて、雲霧仁左衛門とお千代姐さんと面談し、正体がばれて雲霧一党と火付盗賊改方の全面戦争となった結果、お千代姐さんは捕らえられてしまいます。安部式部は女だからと容赦はせず、お千代姐さんは激しい拷問を受けます。雲霧一党は安部式部の密偵であるお京を捕らえ、お千代姐さんとの人質交換をして助け出します。船に乗って「死ぬ覚悟でした」と云うお千代姐さんに、雲霧仁左衛門は「何も云うな」と優しく返し、お千代姐さんの忠誠心は益々深まるのでした。

本放送:2015年2月6日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

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