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2024年12月13日

「ポールの道」#583「LENNON SONGS」#08 「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER) / WHAT’S THE NEW MARY JANE」

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ジョン・レノンが率いる「プラスティック・オノ・バンド」は、メンバーが流動的で、レコーディングやライヴではジョンとヨーコさん以外は、その度ごとに変わっています。ジョンはプラスティック・オノ・バンドとして、英国では1969年7月4日に1作目のシングル「GIVE PEACE A CHANCE / REMEMBER LOVE」を、同年10月24日には2作目のシングル「COLD TURKEY / DON'T WORRY KYOKO」をリリースしているのですけれど、その次に同年12月5日に3作目のシングルとして「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER) / WHAT’S THE NEW MARY JANE」をリリースする予定でした。しかしながら、ビートルズとしてレコーディングされた曲をプラスティック・オノ・バンド名義でリリースする事で待ったがかかり、発売直前に中止されてしまったのでした。その幻のシングルは、A面の「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)」が、1970年3月6日にリリースされた英国ではビートルズの現役時代で最後となったシングル「LET IT BE」のB面としてリリースされていて、B面の「WHAT’S THE NEW MARY JANE」は、1996年10月28日にリリースされたビートルズのボツ音源集「ANTHOLOGY 3」でようやく公式盤に収録されました。どちらも、ジョンが主導して書いた「レノン=マッカートニー」作品となっていて、前2作とは違って両面共にジョン主導の曲となる予定でした。コレがプラスティック・オノ・バンドとしては出せなかったのは、結構、重大な事だと思います。

A面に予定されていた「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)」は、1967年5月17日と6月7日、8日に、ビートルズの4人であるジョン・レノン(ギター、マラカス)、ポール・マッカートニー(ピアノ、ベース)、ジョージ・ハリスン(リード・ギター、ヴィブラフォン)、リンゴ・スター(ドラムス、ティンバレス、ボンゴ)の全員によってベーシック・トラックがレコーディングされていて、6月8日には当時ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズがアルト・サックスで参加しています。その音源はずっと放って置かれたのですけれど、1969年4月30日になって引っ張り出されて、ジョンとポールが二人(ジョージとリンゴは不参加)でリード・ヴォーカルやバッキング・ヴォーカルや効果音(マル・エヴァンスも協力)を入れて、ジョンが同年11月26日に6分8秒のテイクをシングル用に4分19秒にして完成させています。その間の1969年7月3日には、レコーディングに参加したブライアン・ジョーンズが27歳で亡くなっています。ジョンが主導して書いた作品ではありますが、リード・ヴォーカルはほとんど即興で、ジョンとポールが仲良く悪ふざけをしているので、正真正銘の「レノン=マッカートニー」作品と云ってよろしいでしょう。この楽曲はシングル・ヴァージョンはモノラルしかなくて、1996年3月18日リリースの「ANTHOLOGY 2」でのロング・ヴァージョンはステレオですけれどエンディングが切れていて、両方を繋いだ完全ヴァージョンはブートレグで聴けます。

B面に予定されていた「WHAT’S THE NEW MARY JANE」は、ジョンが主導で1968年にインドで書かれた曲のひとつで、同年5月のジョージ宅での「イーシャー・デモ」でも演奏しています。同年8月14日に、サー・ジョージ・マーティンのプロデュースで正式にレコーディングされているのですが、レコーディングに参加したのは、ジョン(リード・ヴォーカル、ピアノ)、ジョージ(ギター)のビートルズの二人(ポールとリンゴは不参加)に、ヨーコさん(ヴォーカル、効果音など)とマル・エヴァンス(パーカッション、効果音など)です。その日にモノラル・ミックスを制作して、9月11日にはステレオ・ミックスも制作されたものの、1968年11月22日にリリースされたビートルズのアルバム「THE BEATLES(ホワイト・アルバム)」には未収録となったわけです。しかし、ジョンはヨーコさんと、同年11月26日にオーバーダビングしていて、多くのヴァージョン違いがブートレグや公式盤で聴けますけれど「ヨーコさんのせいで、ジョンがバカになった」と云われる楽曲のひとつです。問題は、これらの2曲を、ジョンがプラスティック・オノ・バンド名義でリリースしようとした事実です。特に「YOU KNOW MY NAME(LOOK UP THE NUMBER)」は、ジョンとポールの合作と云って良い出来栄えなので、ジョンは「ポールもプラスティック・オノ・バンドのメンバーのひとり」と考えていたわけですよ。仲が悪いと云われていた1972年の「マイク・ダグラス・ショー」でも、ジョンは「ビートルズ再結成は先の事だから分からないけれど、ポールとは、今でもよく電話(当然ながら国際電話でしょう)で話しているし、仲良しだ。ビジネス上の裁判沙汰とは関係ない」と云っています。

(小島イコ)

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「雲霧仁左衛門3」第七回、第八回(最終回)(再)で内山理名ちゃん

仁義なき戦い サウンドトラックコレクション


時代劇専門チャンネル 14:00〜15:45

第七回「凶刃」
第八回(最終回)「死闘の果て」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第七回と第八回(最終回)の、今年3回目の再放送です。第七回では、暁一党の裏切りに遭った雲霧一党でしたが、裏切りには理由がありました。息子の身分が危うくなると、藤堂家の磯部に脅されていたのです。磯部に一万両を渡したものの、暁星右衛門は関口に殺されてしまいます。雲霧一党は一万両を取り返そうとします。道場に潜入しているおようは関口の正体に気づきます。お千代姐さんはおようを心配します。おようと高瀬は、関口に斬られてしまいます。おようの弔いで、藤堂家を狙う雲霧一党で最終回に続きます。

最終回での雲霧一党の狙いは、藤堂家江戸上屋敷です。お千代姐さんは、藤堂家に潜入しました。まんまと一万両を奪い取った雲霧一党でした。磯部の悪巧みも解決し、関口も処刑され、磯部は自害しました。雲霧は式部と決闘をしますが、途中で姿をくらましました。「雲霧仁左衛門3」は今回でおしまいですが、次週からは「雲霧仁左衛門4」が再放送されます。「雲霧仁左衛門3」からは原作にはないオリジナル脚本となっていて、つまりは設定だけ原作から頂いて脚本家が好き放題で書いています。

10年以上もシリーズ化されましたが、来年(2025年)1月5日から放送される7作目の「雲霧仁左衛門 ファイナル」で完結するそうです。残念ながら理名ちゃんが演じた七化けのお千代姐さんは5作目までで出番が終了していますけれど、雲霧仁左衛門と安部式部の最後の決着は気になるので、記録はしませんが観る事にはなるでしょう。

本放送:2017年2月17日2月24日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 15:45| RINA | 更新情報をチェックする