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2024年11月16日

「ポールの道」#556「GEORGE'S SINGLES」#20「DREAM AWAY / UNKNOWN DELIGHT」

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1982年11月にリリースされたジョージ・ハリスンのアルバム「GONE TROPPO」からは、全世界でのシングル・カットをしたのは「WAKE UP MY LOVE(愛に気づいて) / GREECE」だけでしたけれども、米国とオランダでは1983年2月に第2弾シングル「I REALLY LOVE YOU / CIRCLES」がダーク・ホース/ワーナーからリリースされています。日本ではそのカップリングではリリースされず、1983年2月25日に第2弾シングルとして「DREAM AWAY(オ・ラ・イ・ナ・エ) / UNKNOWN DELIGHT」が、日本独自でワーナー・パイオニアからリリースされています。両面共にアルバム「GONE TROPPO」からのシングル・カットですけれど、A面の「DREAM AWAY(オ・ラ・イ・ナ・エ)」は、ジョージが設立した映画会社であるハンド・メイド・フィルムズが制作したテリー・ギリアム監督の映画「TIME BANDITS(バンデットQ)」の主題歌で、邦題の「オ・ラ・イ・ナ・エ」はコーラスされる呪文の様なフレーズから名付けられています。映画「バンデットQ」は、ハンド・メイド・フィルムズが制作した映画の中では最も有名でヒットしていて、日本での公開に合わせるカタチでシングル・カットされています。つまり、映画「バンデットQ」は、ジョージが制作総指揮と主題歌を担当した映画です。

映画の主題歌になった事で、全米108位と沈没したアルバム「GONE TROPPO」の中では有名な曲となっていて、レコーディング・メンバーは、ジョージ・ハリスン(リード・ヴォーカル、ギター、バッキング・ヴォーカル)、マイク・モラン(ピアノ、シンセサイザー)、アラン・ジョーンズ(ベース)、デイヴ・マタックス(ドラムス)、レイ・クーパー(パーカッション)、ビリー・プレストン(バッキング・ヴォーカル)、シリータ(バッキング・ヴォーカル)、サラ・レコー(バッキング・ヴォーカル)となっていて、コーラス部分ではシリータの声が目立っています。当時のシリータはビリー・プレストンとデュエット・アルバムをリリースしていたので、その繋がりで参加したのでしょう。ジョージらしいポップ路線で、コーラスは一度聴いたら忘れられない佳曲だと思います。B面には、これまたジョージの泣き節が全開の「UNKNOWN DELIGHT」がカップリングされています。ジョージは、アルバム「GONE TROPPO」で好き放題やって5年間も音楽活動から離れてしまうので、このシングルを最後に引退状態となってしまいます。

それでですね、一体、ダーク・ホースとワーナーの契約はどうなっていたのでしょうか。大瀧師匠のナイアガラは、1976年に3年で12枚などと云う、後で考えたらトンデモナイ契約をコロムビアと結んでいたわけで、大瀧師匠は「ココナツ・バンク」や「SUGAR BABE」も居るから大丈夫だろうと契約したら、みんないなくなってしまい、ノルマ達成の為にほとんどひとりでレコードを作ってはリリースするハメになったのですけれど、同じ1976年にジョージはダーク・ホース・レーベルごとワーナーに移籍していて、ワーナーはジョージのソロ・アルバムしか求めていなかったので、1979年以降は事実上はジョージのソロ・レーベルとなったのです。そして、ジョージは、1976年にアルバム「THIRTY THREE & 1/3」を、1979年にアルバム「GEORGE HARRISON(慈愛の輝き)」を、1981年にアルバム「SOMEWHERE IN ENGLAND」を、1982年にアルバム「GONE TROPPO」をリリースしていて、ここまで6年間で4作のスローペースなのですけれど、次が5年後の1987年のアルバム「CLOUD NINE」なので、12年間で5作しかアルバムをリリースしていないわけですよ。ワーナーは、何故にそんなにのんびりと構えていたのでしょうか。大瀧師匠に比べたら、随分とゆっくりでしたけれど、まあ、ソニーに移籍後の大瀧師匠も同じ様なスローペースになるんですけれどね。

それから、評論家は勿論、ファンにまで酷評されたアルバム「GONE TROPPO」ですけれど、ジョージ本人の自己評価は高かったとも思えます。それは、1989年にジョージが自分で選曲したベスト盤「BEST OF DARK HORSE YEARS 1976-1989」に表れていて、内容は、1「POOR LITTLE GIRL」(1989)、2「BLOW AWAY」(1979)、3「THAT'S THE WAY IT GOSE」(1982)、4「COCKAMAMIE BUSINESS」(1989)、5「WAKE UP MY LOVE」(1982)、6「LIFE ITSELF」(1981)、7「GOT MY MIND SET ON YOU」(1987)、8「CRACKERBOX PALACE」(1976)、9「CLOUD 9」(1987)、10「HERE COMES THE MOON」(1979)、11「GONE TROPPO」(1982)、12「WHEN WE WAS FAB」(1987)、13「LOVE COMES TO EVERYONE」(1979)、14「ALL THOSE YEARS AGO」(1981)、15「CHEER DOWN」(1989)の、全15曲入りなのですけれど、なんと、アルバム「GONE TROPPO」から「WAKE UP MY LOVE」と「THAT'S THE WAY IT GOSE」と「GONE TROPPO」と3曲も収録しています。満遍なく各アルバムから選んでいる様に見えて、アルバム「THIRTY THREE & 1/3」からは「CRACKERBOX PALACE」しか収録されていないし、アルバム「SOMEWHERE IN ENGLAND」からも2曲で、アルバム「GEORGE HARRISON(慈愛の輝き)」とアルバム「CLOUD NINE」と同数の3曲なんですから、的外れではないでしょう。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門4」第五回、第六回(再)で内山理名ちゃん

Great Escape


時代劇専門チャンネル 9:00〜10:45

第五回「大脱走」
第六回「黒幕分断」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門4」第五回と第六回の、今年2回目の再放送です。第五回では、雲霧一党とは無関係な静が安部式部に人質に取られてしまい、静を慕う熊五郎が身代わりになって捕らえられてしまいます。そこで雲霧一党は、市中引き回しされる熊五郎を白昼堂々と救出します。しかし、理名ちゃんが演じるお千代姐さんが雲霧仁左衛門から貰った匂い袋を大切にいつも身に着けていて、そこから足がついてしまい大変な事になります。

第六回では、柏屋を襲撃して成功したかに見えた雲霧一党ですが、お千代姐さんの匂い袋によって正体がばれてしまい失敗します。雲霧仁左衛門にもらって大切にしていた匂い袋でしたが、お千代姐さんは責任を感じて密偵を志願するのでした。宝物の匂い袋を燃やし、決死の覚悟で七化け史上に遺る「男」の姿に化けて潜入します。

本放送:2018年10月5日10月12日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 10:45| RINA | 更新情報をチェックする