nana.812.png

2024年11月02日

「ポールの道」#362「GEORGE'S SINGLES」#06「DARK HORSE / I DON'T CARE ANYMORE」「DARK HORSE / HARI'S ON TOUR(EXPRESS)」

ダーク・ホース


1974年11月2日から同年12月20日まで、ジョージ・ハリスンは全45公演のカナダ及び北米ツアーを行いました。元ビートルズのメンバーとしては初めての北米ツアーであって、1970年代前半のジョージは「ビートルズが解散して一番得をした男」と称されていて、絶好調でした。そこで、ジョージは北米ツアーに先駆けてニュー・アルバム「DARK HORSE」をアップルからリリースする予定だったのですけれど、ツアーの準備と並行してのレコーディングは遅れてしまい、米国での先行シングル「DARK HORSE / I DON'T CARE ANYMORE」は1974年11月18日のリリースとなり、アルバム「DARK HORSE」も同年11月20日になってようやくリリースされていて、つまりは北米ツアーも中盤以降になってやっと出せたのです。シングルA面「DARK HORSE」のレコーディング・メンバーは、ジョージ・ハリスン(ヴォーカル、ギター)、ロベン・フォード(ギター)、ビリー・プレストン(エレクトリックピアノ)、ウィリー・ウィークス(ベース)、アンディ・ニューマーク(ドラムス)、エミル・リチャーズ(パーカッション)、チャック・フィンドレー(フルート)、ジム・ホーン(フルート)、トム・スコット(フルート)、ジム・ケルトナー(ハイハット)、ロン・ヴァン・イートン(バッキング・ヴォーカル)、デレク・ヴァン・イートン(バッキング・ヴォーカル)、オリヴィア・アライアス(バッキング・ヴォーカル)です。オリヴィアさんは、後のジョージ夫人です。

米国では「DARK HORSE」が先行シングルで「I DON'T CARE ANYMORE」はアルバム未収録曲でしたが、英国や日本では第2弾シングルで、そちらのB面はアルバム1曲目の「HARI'S ON TOUR(EXPRESS)」でした。ツアー準備にレコーディングに加えて、例の「MY SWEET LORD」盗作問題や、親友であるエリック・クラプトンと不倫関係となった妻・パティ・ボイドとの別居など、公私共に多忙で、ジョージは声を潰してしまい、「DARK HORSE」では別人の様な声で歌っています。それでも、どうにか全米15位まで上がってスマッシュ・ヒットとなってはいますけれど、ついこないだまで「MY SWEET LORD」や「GIVE ME LOVE(GIVE ME PEACE ON EARTH)」で全米首位!となっていたジョージにしては低い成績となっています。それでもアルバムは全米4位となっているものの、英国ではチャート入りしていません。どうも、この辺からジョージの不遇時代が始まっていた様です。アルバムの内容は、A面が、1「HARI'S ON TOUR(EXPRESS)」、2「SIMPLY SHADY」、3「SO SAD」、4「BYE BYE LOVE」、5「MAYA LOVE」で、B面が、1「DING DONG, DING DONG」、2「DARK HORSE」、3「FAR EAST MAN」、4「IT IS HE(JAI SRI KRISHNA)」の、全9曲入りで、「BYE BYE LOVE」はエヴァリー・ブラザーズのカヴァーで、名曲「FAR EAST MAN」がジョージとロン・ウッドの共作で、他は全てジョージのオリジナルです。何度も云いますけれど、超名曲である「FAR EAST MAN」が収録されているだけでも価値があります。

北米ツアーは不評だったのですけれど、あたくしが持っているCD2枚組のブートレグ(1974年11月4日のシアトル公演)だと、CD1が、1「HARI'S ON TOUR(EXPRESS)」、2「SOMETHING」、3「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」(1〜3、ジョージ)、4「WILL IT GO ROUND IN CIRCLES」(ビリー・プレストン)、5「SUE ME SUE YOU BLUES」(ジョージ)、6「ZOOM, ZOOM, ZOOM」、7「JAI SRI KALIJ」、8「NADERDANI」、9「CHEPARTE」、10「ANURAG」、11「DISPUTE AND VIOLENCE」(6〜11、ラヴィ・シャンカール)で、CD2が、1「I AM MISSING YOU」(ラヴィ・シャンカール)、2「FOR YOU BLUE」、3「GIVE ME LOVE(GIVE ME PEACE ON EARTH)」、4「SOUND STAGE OF MIND」、5「IN MY LIFE」(2〜5、ジョージ、4はジョージ作のインストゥルメンタル曲)、6「TOM CAT」(トム・スコット)、7「MAYA LOVE」(ジョージ)、8「NOTHING FROM NOTHING」(ビリー・プレストン)、9「DARK HORSE」(ジョージ)、10「OUTTA SPACE」(ビリー・プレストン)、11「WHAT IS LIFE」、12「MY SWEET LORD」(11〜12、ジョージ)の、全23曲となっています。その内で、ジョージが主導なのは約半数の12曲です。ビリー・プレストンによる3曲は、いずれも大ヒット曲なので、要するに不評だった原因は、ラヴィ・シャンカール先生を中心としたインド音楽のパートが中盤に延々と続くからでしょう。熱演ではあるし観客も盛り上がってはいるし、歌入りもあるのでまだ聴き易いとは云え、ラヴィ・シャンカール先生、7連発はキツイっすよ。

このツアーの為に作った冒頭のインストゥルメンタル曲「HARI'S ON TOUR(EXPRESS)」で軽快に始まり、2曲続けてビートルズ・ナンバーの切り札とも云うべき「SOMETHING」から「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」と惜しげもなく披露して、ビリー・プレストンの全米首位!の大ヒット曲「WILL IT GO ROUND IN CIRCLES」からジョージの「SUE ME SUE YOU BLUES」までの流れはノリノリで完璧ですが、その後にラヴィ・シャンカール先生の「ビロ〜ン」が7曲もつづくよどこまでも、な展開は、CDやDVDでも飛ばしてしまいます。こんな事を云うと、アルバム「DOUBLE FANTASY」は通して聴け!とか云うおせっかいな評論家に、ラヴィ・シャンカール先生の曲も通して聴け!とか云われそうですが、余計なお世話なのです。そして「FOR YOU BLUE」からのロック編成では、大いに盛り上がってイイ感じです。特にビリー・プレストンがノリノリで、ラヴィ・シャンカール先生の事をすっかり忘れてしまう様な熱演です。ズバリ云って、北米ツアーが不評でジョージがその後17年間もツアーをやらなくなったのは、ラヴィ・シャンカール先生の曲がライヴの半分もあったからで、ジョージとしては自分と先生のジョイント・ツアーのつもりだったと云っていても、観客が求めていたのは「元ビートルズのジョージ」だったのです。故に、ソレをジョージが自覚して行ってくれた1991年12月の来日公演は、余りにも感動的でした。まあ、北米ツアーでのジョージは、レノン=マッカートニー作品の「IN MY LIFE」で歌詞を改変したり、自作曲の歌詞を変えたり、メロディーを崩して歌っていたりして、ソレも不評だった原因なんですけれどね。当時は、ライヴでは「如何にレコードと同じに再現するか」が、価値基準のひとつだったのです。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門4」第七回(最終回)(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 17:00〜18:00

第七回(最終回)「最期の掟」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門4」第七回(最終回)の、今年初めての再放送です。最終回ですので、クライマックスは雲霧仁左衛門と安部式部の一騎打ちとなります。立場的には安部式部が正義で実際に黒幕たちも成敗するのですが、最後になって理名ちゃんが演じるお千代姐さんを人質にとる非道な手口を使うので、またしてもどっちが悪者なのか分からなくなります。そこでお千代姐さんは雲霧仁左衛門を助ける為に、あっと驚く自害をしてしまいます。しかしながらヒロインであるお千代姐さんが死んでしまったら、流石にオリジナル脚本とは云え先に続きません。相打ちで先に立ち上がった雲霧仁左衛門と共に船に揺られて、自害はフェイクだったと明かされるのでした。

ところで、毎週「FRIDAY」を、櫻坂46の「櫻撮」目当てに買っているのですけれど、今週号(2024年11月15日号)に吉田栄作さんのスペシャル・インタビュー記事が掲載されていて、奥さん(理名ちゃん)とのラヴラヴ生活も語っております。

本放送:2018年10月19日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 18:00| RINA | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門4」第一回、第二回(再)で内山理名ちゃん

METAL RESISTANCE(初回生産限定盤)(DVD付)


時代劇専門チャンネル 9:00〜10:45

第一回「大盗賊と御落胤」
第二回「米問屋襲撃」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門4」第一回と第二回の、今年2回目の再放送です。どうやら今回の再放送は「雲霧仁左衛門4」までの様で、金曜日の再放送の前に土曜日にも再放送されています。原作は「雲霧仁左衛門2」までで描き切っているので、前作だった「雲霧仁左衛門3」からは原作の設定だけ残して、脚本はオリジナルとなっています。故にこの「雲霧仁左衛門4」では天一坊が登場していたり、次の「雲霧仁左衛門5」では大奥が絡んだ話となっていたりして、同じく江戸時代ですけれど、雲霧仁左衛門と雲霧一党や、安部式部と火付盗賊改方は、時空を超えて登場している様な気もします。あくまでも、娯楽時代劇と云う事なのでしょう。この「雲霧仁左衛門4」は、天一坊がやらかしてしまったので、地上波での再放送はなしとなったシリーズです。第一回では天一坊が登場して、第二回では雲霧一党が米問屋を襲撃するのですが、最初は火付盗賊改方が待ち構えていて失敗するものの、裏をかいて2度目で成功します。

本放送:2018年9月7日9月14日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 10:45| RINA | 更新情報をチェックする