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2024年10月05日

「ポールの道」#514「FAB4 GAVE AWAY」#58 「MIKE McGEAR」

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ジョン・レノンの提供曲やレコーディング参加曲やプロデュース作などをまとめて紹介して来たので、ジョンも結構やっているじゃないか、と思われるかもしれませんが、ジョンの場合はビートルズ初期の1963年と、1973年秋から1975年年明けまでの「失われた週末」時代に集中して、その数は驚くほどに少ないのです。書き忘れていたのは、1965年にシルキーがビートルズ・ナンバーの「YOU GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY」をカヴァーした時にプロデュースした(ポールがギターで、ジョージもタンバリンで参加)位なもので、全部で15曲程度です。コレがポール・マッカートニーとなると、ビートルズの現役時代である1963年から1969年までだけでも30曲を超えていて、1966年リリースのドノヴァンの「MELLOW YELLOW」にベースとコーラスで参加とか、1967年リリースのビーチ・ボーイズの「VEGETABLES」で野菜をかじる音で参加(真偽不明)とか、1968年リリースのグレープフルーツの「DEAR DELILAH」でアレンジを担当(ジョンも担当)とか、1968年リリースのボンゾ・ドッグ・バンドの「I'M A URBAN SPACEMAN」を変名でプロデュースとか、1969年リリースのスティーヴ・ミラー・バンドの「MY DARK HOUR」にベースとドラムスとバッキング・ヴォーカルで参加とか、兎に角、ポールは色んなところに顔を出しています。

そんな中でも、1968年リリースのマッゴー&マクギアのアルバム「McGOUGH AND McGEAR」を2人とポールの3人でプロデュースして、ポールがハーモニー・ヴォーカルとメロトロンでレコーディングにも参加していたり、1969年リリースのスキャッフォルドのシングル「CHARITY BUBBLES / GOOSE」にギターで参加していたり、1972年リリースのマイク・マクギアのアルバム「WOMAN」で「BORED AS BUTTERSCOTCH」をマイクと共作していたり、1974年リリースのスキャッフォルドのシングル「LIVERPOOL LOU / TEN YEARS AFTER ON STRAWBERRY JAM」ではA面でプロデュースしB面で楽曲提供とプロデュースしていて、同1974年リリースのマイク・マクギアのアルバム「McGEAR」に至ってはプロデュースしていて、全10曲中マイクとの共作も含めて9曲も提供していて、アレンジして、レコーディングにも全面的に参加しているとなると、このマイク・マクギアとは何者だ?となります。ご存知の方も多いでしょうけれど、マイク・マクギアの本名は「ピーター・マイケル・マッカートニー」で、通称「マイク・マッカートニー」で、つまりは「ジェイムズ・ポール・マッカートニーの実弟」です。超有名な実兄ポールの実弟であるが故に色眼鏡で見られる事を嫌い、マイク・マクギアと云う芸名を名乗っていたのです。

日本の二世芸能人でも、敢えて父親や母親の名前を出さずに活動する人はいますが、ポールの弟に比べたら、大したプレッシャーではないでしょう。何せ、マイクのお兄さんは、あの天下御免の「サー・ポール・マッカートニー」大明神なのです。それで独自の路線で頑張っていたわけですが、1972年リリースのアルバム「WOMAN」では、母親のメアリー・マッカートニーの写真をジャケットにしています。スキャッフォルドの独自路線でヒット曲も飛ばしたし、ポールが絡めばレコード会社との契約も上手くゆくと考えたであろうマイクは、1974年のアルバム「McGEAR」では、実兄・ポールをそれまでになく大フィーチャーするのです。内容は、A面が、1「SEA BREEZES」、2「WHAT DO WE REALLY KNOW ?」、3「NORTON」、4「LEAVE IT」、5「HAVE YOU GOT PROGLEMS」で、B面が、1「THE CASKET」、2「RAINBOW LADY」、3「SIMPLY LOVE YOU」、4「GIVIN' GREASE A RIDE」、5「THE MAN WHO FOUND GOD ON THE MOON」の、全10曲入りで、CDではボーナス・トラックで「DANCE THE DO」と「SWEET BABY」の2曲が加わっています。

ポールはプロデュースだけではなく、ボーナス・トラックの2曲も含めた全12曲中、ブライアン・フェリー作の「SEA BREEZES」以外の全ての曲を、マイクとポールとリンダで共作(「WHAT DO WE REALLY KNOW ?」と「LEAVE IT」はポール&リンダ作、「THE CASKET」はポール&リンダとロジャー・マゴーフ作)し、リンダはおそらくソノ場に居ただけでしょうから、ほとんどの曲をポールとマイクの兄弟で書いたのでしょう。しかも、レコーディング・メンバーは、ポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニー、デニー・レイン、ジミー・マカロックが全面的に参加していて、ドラマー(ジェリー・コンウェイ)以外は「ウイングス」です。つまり、1973年リリースのアルバム「BAND ON THE RUN」で3人になった「第3期ウイングス」から、1974年にレコーディングされて今年(2024年)にリリースされたスタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」で5人になった「第4期ウイングス」の狭間の「第3.5期ウイングス」をバックにマイクが歌うと云う事になっているのです。余りにもポール色が強くて、それまでマクギア名義で積み上げてきた路線は何だったんだ?とも思えますが、何だかんだ云っても実の兄弟なんですから仕方ないでしょう。このアルバムは「10cc」のストロベリー・スタジオで、10ccの2作目のアルバム「SHEET MUSIC」と同時進行でレコーディングされています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門3」第七回、第八回(最終回)(再)で内山理名ちゃん

仁義なき戦い サウンドトラックコレクション


時代劇専門チャンネル 17:00〜19:00

第七回「凶刃」
第八回(最終回)「死闘の果て」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第七回と第八回(最終回)の、今年初めての再放送です。第七回では、暁一党の裏切りに遭った雲霧一党でしたが、裏切りには理由がありました。息子の身分が危うくなると、藤堂家の磯部に脅されていたのです。磯部に一万両を渡したものの、暁星右衛門は関口に殺されてしまいます。雲霧一党は一万両を取り返そうとします。道場に潜入しているおようは関口の正体に気づきます。お千代姐さんはおようを心配します。おようと高瀬は、関口に斬られてしまいます。おようの弔いで、藤堂家を狙う雲霧一党で最終回に続きます。

最終回での雲霧一党の狙いは、藤堂家江戸上屋敷です。お千代姐さんは、藤堂家に潜入しました。まんまと一万両を奪い取った雲霧一党でした。磯部の悪巧みも解決し、関口も処刑され、磯部は自害しました。雲霧は式部と決闘をしますが、途中で姿をくらましました。「雲霧仁左衛門3」は今回でおしまいですが、次週からは「雲霧仁左衛門4」が再放送されます。「雲霧仁左衛門3」からは原作にはないオリジナル脚本となっていて、つまりは設定だけ原作から頂いて脚本家が好き放題で書いています。故に、現在まで「雲霧仁左衛門6」までつづいているのです。

本放送:2017年2月17日2月24日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 19:00| RINA | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門3」第一回、第二回(再)で内山理名ちゃん

Deep Purple Stormbringer


時代劇専門チャンネル 9:00〜11:00

第一回「嵐の予感」
第二回「新たなる盗め」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第一回と第二回の、今年2回目の再放送です。原作小説の内容は、前作である「雲霧仁左衛門2」までで描き切っているので、此の「雲霧仁左衛門3」からはオリジナル脚本となっております。その後もシリーズは続き「雲霧仁左衛門6」まで制作されていますが、残念ながら理名ちゃんが演じる七化けのお千代姐さんの出演は「雲霧仁左衛門5」までで、昨年(2023年)の「雲霧仁左衛門6」には、京が舞台だった事もあり登場していません。それはお千代姐さんだけではなく、雲霧一党の数名が出番なしでした。是非とも「雲霧仁左衛門7」では、お千代姐さんも復活して欲しいですなあ。

本放送:2017年1月6日1月13日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 11:00| RINA | 更新情報をチェックする