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2024年10月01日

「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」

劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 超完全版 (2枚組) [DVD]


WOWOWプラス 1:00〜3:15

2010年公開作品

片瀬那奈 AS 杉尾園子

(公開:2010年5月8日、撮影:2009年11月頃、栃木県佐野市にてロケ)

「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」の今年3回目の放送で、今回も劇場版4作が連続放送されます。那奈ちゃんが演じたのはインチキ霊能力者の杉尾園子で、出オチなみに、かなり奇妙奇天烈な役どころです。変な方言で話していたのに、村から逃げ出す時には標準語で話しているのが「謎設定」です。お互いにへんちくりんな役どころながら、「きれいなおねえさん」3代目・那奈ちゃんと5代目・仲間由紀恵さんの共演作でもあります。


(小島イコ/姫川未亜)

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「ポールの道」#510「FAB4 GAVE AWAY」#54 「ASS」

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ジョン・レノンの「失われた週末」時代も終わりましたので、再びアップル・レコードに話を戻します。が、しかし、経営困難に陥っていたアップルは、1973年になると以前に紹介したラビ・シャンカールのライヴ盤を1月(米国)・4月(英国)にリリースしただけで、他のアルバムは元ビートルズの4人とヨーコさんの作品だけとなります。そして、元ビートルズ以外でアップルから最後にリリースされたのが、バッドフィンガーの4作目のアルバム「ASS」です。アップル崩壊の為に、既にバッドフィンガーの悪徳マネジャー・スタン・ポリーが次の移籍先を探していて、当時アップルを仕切っていた悪党・アラン・クレインと、悪人同士で対立していました。スタン・ポリーは移籍先としてワーナーと100万ドル以上の移籍金で交渉していて、バッドフィンガーのアップルでの4作目「ASS」は最後のアルバムと決定したわけですが、なんと、まあ、スタン・ポリーは勝手にワーナーと3年間で6枚と云う契約を交わしてしまったのです。そんな混乱の中で、アルバム「ASS」は制作されました。アルバム「ASS」は、米国では1973年11月26日にアップルからリリースされたのですが、英国では1974年3月8日までリリースされず、つまり後述するワーナー移籍後の第1弾アルバム「BADFINGER(涙の旅路)」の米国盤(1974年2月11日リリース)の方が先にリリースされています。

ゴタゴタしたアルバム「ASS」の内容は、A面が、1「APPLE OF MY EYE」、2「GET AWAY」、3「ICICLES」、4「THE WINNER」、5「BLIND OWL」で、B面が、1「CONSTITUTION」、2「WHEN I SAY」、3「COWBOY」、4「I CAN LOVE YOU」、5「TIMELESS」の、全10曲入りです。契約の問題で米国盤では全曲の作者が「バッドフィンガー」となっていますが、最初の「APPLE OF MY EYE」と最後の7分半以上もある大作「TIMELESS」の2曲がピート・ハム作で、「GET AWAY」と「ICICLES」と「THE WINNER」と「CONSTITUTION」と「I CAN LOVE YOU」の5曲がジョーイ・モーランド作で、「BLIND OWL」と「WHEN I SAY」の2曲がトム・エヴァンス作で、「COWBOY」がマイク・ギビンズ作です。ジョーイ作が多く感じられますが、「THE WINNER」と「I CAN LOVE YOU」は前作アルバム「STRAIGHT UP」のアウトテイクで、トッド・ラングレンのプロデュースです。そして、次のプロデューサーが決まるまで1年間も掛かってしまい、決まったのがクリス・トーマスです。ビートルズ・ファンには云わずと知れたクリス・トーマスは、サー・ジョージ・マーティンの弟子で、ビートルズの1968年リリースのアルバム「THE BEATLES(ホワイト・アルバム)」から現場を経験しています。

バッドフィンガーとクリス・トーマスの相性は良くて、結局はアップルでの最後で1973年リリースの4作目のアルバム「ASS」と、ワーナー移籍後の1974年リリースの5作目のアルバム「BADFINGER(涙の旅路)」と、同年リリースのオリジナル・バッドフィンガーとしては6作目で最後のアルバム「WISH YOU WERE HERE(素敵な君)」と、3作連続で組む事となります。アルバム「ASS」のジャケットは、トム・エヴァンスの発案で、大きな人参に釣られて向かうロバのお尻(ASS)に、アップルから離れてゆく自分たちを表した自嘲的なものです。前作から2年のブランクがあってリリースされたのですが、その期間にドラマーのマイク・ギビンズが脱退してしまいます。ツアーは代役ドラマーで何とかしのいで、レコーディングも複数のセッション・ドラマーで始めてはみたものの上手くゆかず、マイクに復帰してもらって最初からレコーディングし直しています。アルバム「ASS」のレコーディングは1973年4月には完了していたものの、前述の経緯で米国では年内にリリースされたのに、英国では翌年のリリースとなり、ワーナー移籍後のアルバムと前後してリリースされてしまったので、ファンは混乱しました。シングルになったのは1曲目の「APPLE OF MY EYE(なつかしのアップル)」で、全くヒットしていません。CDでは、1曲追加の1996年盤と、5曲追加の2010年盤があるので、2010年盤の方がお得です。

(小島イコ)

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2024年10月02日

「ポールの道」#511「FAB4 GAVE AWAY」#55 「COME AND GET IT THE BEST OF APPLE RECORDS」AGAIN

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アップル・レコードからのリリースも、元ビートルズ以外ではバッドフィンガーの「ASS」で終わってしまったので、再びコンピレーション盤の「COME AND GET IT BEST OF APPLE RECORDS」を振り返ります。2010年10月25日にリリースされたアルバムの内容は、1「THOSE WERE THE DAY」メリー・ホプキン(1968)、2「CAROLINA IN MY MIND」ジェームス・テイラー(1968)、3「MAYBE TOMORROW」アイヴィーズ(1968)、4「THINGUMYBOB」ブラック・ダイク・ミルス・バンド(1968)、5「KING OF FUH」ブルート・フォース(1969)、6「SOUR MILK SEA」ジャッキー・ロマックス(1968)、7「GOODBYE」メリー・ホプキン(1969)、8「THAT'S THE WAY GOD PLANNED IT」ビリー・プレストン(1969)、9「NEW DAY」ジャッキー・ロマックス(1969)、10「GOLDEN SLUMBERS - CARRY THAT WEIGHT」トラッシュ(1969)、11「GIVE PEACE A CHANCE」ホット・チョコレート・バンド(1969)、12「COME AND GET IT」バッドフィンガー(1969)、13「AIN'T THAT CUTE」ドリス・トロイ(1970)、14「MY SWEET LORD」ビリー・プレストン(1970)、15「TRY SOME, BUY SOME」ロニー・スペクター(1971)、16「GOVINDA」ラダ・クリシュナ・テンプル(1970)、17「WE'RE ON OUR WAY」クリス・ホッジ(1972)、18「SATURDAY NITE SPECIAL」サンダウン・プレイボーイズ(1972)、19「GOD SAVE US」ビル・エリオット&エラスティック・オズ・バンド(1971)、20「SWEET MUSIC」ロン&デレク(1972)、21「DAY AFTER DAY」バッドフィンガー(1972)の、全21曲入りです。

メリー・ホプキンの1「THOSE WERE THE DAY(悲しき天使)」はポール・マッカートニーのプロデュースで、ジェームス・テイラーの2「CAROLINA IN MY MIND」はピーター・アッシャーのプロデュースで、アイヴィーズの3「MAYBE TOMORROW」はバッドフィンガーの前身バンドでトニー・ヴィスコンティのプロデュースで、ブラック・ダイク・ミルス・バンドの4「THINGUMYBOB」はポール作プロデュースです。ブルート・フォースの5「KING OF FUH」は、シングルがお蔵入りした楽曲で、このコンピレーション盤が初出です。ジャッキー・ロマックスの6「SOUR MILK SEA」はジョージ・ハリスン作プロデュースで、メリー・ホプキンの7「GOODBYE」はポール作プロデュースで、ビリー・プレストンの8「THAT'S THE WAY GOD PLANNED IT」はジョージのプロデュースで、ジャッキー・ロマックスの9「NEW DAY」はジャッキー・ロマックスとマル・エヴァンスの共同プロデュースです。マル・エヴァンスはチョコチョコ出て来るものの、実際にどれだけ貢献したのかは不明です。トラッシュの10「GOLDEN SLUMBERS - CARRY THAT WEIGHT」はビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」B面メドレーからの公認カヴァーで、ホット・チョコレート・バンドの11「GIVE PEACE A CHANCE」はプラスティック・オノ・バンドの歌詞を変えてレゲエにしたジョン公認のカヴァーです。バッドフィンガーの改名後初のシングル12「COME AND GET IT」はポール作プロデュースです。

ドリス・トロイの13「AIN'T THAT CUTE」はジョージとドリスの共作でジョージのプロデュースで、ビリー・プレストンの14「MY SWEET LORD」はジョージ作でジョージとビリーの共同プロデュースで、こちらがオリジナルでジョージのヴァージョンはセルフ・カヴァーです。ロニー・スペクターの15「TRY SOME, BUY SOME」はジョージ作で、ジョージとフィル・スペクターの共同プロデュースで、後にジョージが同じバッキング・トラックを使ってセルフ・カヴァーしています。ラダ・クリシュナ・テンプルの16「GOVINDA」はジョージのプロデュースで、クリス・ホッジの17「WE'RE ON OUR WAY」はデモをリンゴが聴いてリリースされたシングルで、全米44位とそこそこヒットしています。サンダウン・プレイボーイズの18「SATURDAY NITE SPECIAL」も、シングルのみのバンドです。ビル・エリオット&エラスティック・オズ・バンドの19「GOD SAVE US」はジョンとヨーコさんの共作でジョンとヨーコさんとフィル・スペクターとマル・エヴァンスの共同プロデュースと云う事になっています。ロン&デレクの20「SWEET MUSIC」はジョンが気に入ってジョージがプロデュースしていて、シングルの後にアルバム「BROTHER」も1972年にアップルからリリースしています。そして、最後はバッドフィンガーの21「DAY AFTER DAY」で、ジョージがプロデュースした大ヒット曲です。

ビートルズが作ったレコード会社であるアップル・レコードからのリリースなので、自ずとビートルズの関与が多い楽曲が揃っていて、バッドフィンガーやメリー・ホプキンやジャッキー・ロマックスやビリー・プレストンやドリス・トロイと云ったアルバムを制作出来たミュージシャンも居る中で、シングルのみしかリリースされなかったミュージシャンも居て、このコンピレーション盤はそうした日の当たらないミュージシャンの楽曲も多く選んでいるのがポイントが高いのです。2010年のアップルのリイシュー盤は17枚組の箱も出ていますが、その箱にもこのコンピレーション盤はそのままオリジナル・アルバムと共に収録されています。メリー・ホプキンの「THOSE WERE THE DAY」や「GOODBYE」や、バッドフィンガーの「COME AND GET IT」や「DAY AFTER DAY」や、ビリー・プレストンの「THAT'S THE WAY GOD PLANNED IT」と云った大ヒット曲だけではなく、スマッシュ・ヒットした曲や、チャート入りさえしなかったマイナーな楽曲まで丁寧に拾った名コンピレーション盤だと思います。バッドフィンガー、メリー・ホプキン、ビリー・プレストン、ドリス・トロイと云った面々のアルバムは、ビートルズを好きになって通る道では必須でしょうけれど、まずはこのコンピレーション盤でお試ししてみて、お気に入りのミュージシャンを見つけるのもいいでしょう。いきなりアップルの17枚組の箱へ行っちゃうと、困惑するかもしれません。

(小島イコ)

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2024年10月03日

「ポールの道」#512「FAB4 GAVE AWAY」#56 「APPLE RECORDS BOX SET」

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コンピレーション盤の「COME AND GET IT THE BEST OF APPLE RECORDS」と同時に2010年10月25日にリリースされたCD17枚組の「APPLE RECORDS BOX SET」は、それらをまとめて聴ける上に、バッドフィンガーのレア・トラックと、メリー・ホプキンとジャッキー・ロマックスのレア・トラックもまとめられています。収録アルバムは、バッドフィンガーの「MAGIC CHRISTIAN MUSIC」+6(1970)と「NO DICE」+5(1970)と「STRAIGHT UP」+6(1971)と「ASS」+5(1973)の4作、メリー・ホプキンの「POST CARD」+5(1969)と「EARTH SONG / OCEAN SONG」+3(1971)の2作、ジャッキー・ロマックスの「IS THIS WHAT YOU WANT?」+6(1969)、モダン・ジャズ・カルテットの「UNDER THE JASMIN TREE」(1968)と「SPACE」+1(1969)の2in1、ビリー・プレストンの「THAT’S THE WAY GOD PLANNED IT」+4(1969)と「ENCOURAGING WORD」+3(1970)の2作、ラダ・クリシュナ・テンプルの「THE RADHA KRSNA TEMPLE」+2(1971)、ジョン・タブナーの「THE WHALE」(1970)と「CELTIC REQUIEM」(1971)の2in1、ジェームス・テイラーの「JAMES TAYLOR」+4(1968)、ドリス・トロイの「DORIS TROY」+6(1970)の14枚16作に、前回取り上げたシングル盤を中心にしたコンピレーション盤「COME AND GET IT THE BEST OF APPLE RECORDS」に、前述のバッドフィンガーとメリー・ホプキンとジャッキー・ロマックスのレア・トラック集2枚の、全17枚組です。

アルバムは全て2010年リマスター音源で、各アルバムのボーナス・トラックもバラ売りされたものと同じです。シングルのみだったミュージシャンに関しては、コンピレーション盤「COME AND GET IT THE BEST OF APPLE RECORDS」で補完されていますが、それもバラ売りと同じ内容です。つまり、全17枚中15枚はバラ売りもされているので、お気に入りのミュージシャンだけバラ売りで揃える事も出来ます。が、しかし、大抵のファンのお目当ては、やはり、バッドフィンガーとメリー・ホプキンでしょう。ソレがですね、この箱を買わないと残りの2枚は入手出来ない事になっていて、16枚目は丸ごとアイヴィーズからバッドフィンガーまでのレア音源が全20曲収録されているのです。17枚目にはメリー・ホプキンのレア音源が7曲と、ジャッキー・ロマックスの5曲の全12曲入りで、メリー・ホプキンの「THOSE WERE THE DAYS」のイタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語の4ヴァージョンは2010年リミックス音源で、「LET MY NAME BE SORROW(私を哀しみと呼んで)」のフランス語と日本語の2ヴァージョンもレアで、残りの1曲「JEFFERSON」もオリジナル・アルバム未収録曲です。メリー・ホプキンのアルバム未収録曲は多いので、この箱でのオリジナル・アルバムとボーナス・トラックだけでは全ては揃わないし、バラ売りのベスト盤を加えても揃いません。

ジャッキー・ロマックスのレア音源は、ポールがプロデュースした「GOING BACK TO LIVERPOOL」や、ジョージ作プロデュースの「SOUR MILK SEA」のモノラル・ヴァージョンなどが聴けます。メリー・ホプキンのレア音源はもっとあるし、ジャッキー・ロマックスのアルバムはあのバカ面子がバックを担当していたので色々とセッション音源などがありそうなので、バッドフィンガーの様に1枚ずつにして全18枚組にしてくれた方が良かったと思います。そして、ある程度はボーナス・トラックやボーナス・ディスクで補ってはいるものの、肝心のアイヴィーズのアルバム「MAYBE TOMORROW」が2010年リマスターでカタログから漏れてしまったので、当然の如くこの箱にも収録されていません。今にして思えば、1992年にボーナス・トラック4曲を加えた全16曲入りでアイヴィーズのアルバム「MAYBE TOMORROW」が公式CD化されて、2005年には日本で紙ジャケでリイシューされたのは、奇跡的な事だったのかもしれません。モダン・ジャズ・カルテットやジョン・タブナーやラダ・クリシュナ・テンプルなどは、そもそも要らないよ、と云われる方々は、まずはコンピレーション盤「COME AND GET IT THE BEST OF APPLE RECORDS」を買って、気に入ったミュージシャンのアルバムだけバラ売りでコツコツと集めた方がいいでしょう。ビートルズが好きならば、バッドフィンガー、メリー・ホプキン、ビリー・プレストン、ドリス・トロイなどは、アルバムを買っても損はしません。

(小島イコ)

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2024年10月04日

「雲霧仁左衛門」第三回、第四回(再)で内山理名ちゃん

「雲霧仁左衛門」ブルーレイBOX [Blu-ray]


時代劇専門チャンネル 14:00〜15:45

第三回「哀しき妹」
第四回「新たな盗み」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門」第三回と第四回の、今年3回目の再放送です。第三回ではサブタイトル通りに、雲霧一党の六之助の妹が登場します。しかしそれは安部式部が派遣した偽者で、正体がばれて六之助の目の前で自害してしまう哀しいお話です。第四回では、理名ちゃんが演じた七化けのお千代姐さんが公家の後家に化けて松屋に潜入します。全六回と短いシリーズなので、もう中盤です。悪人であるはずの雲霧仁左衛門が主役で、本来ならば正義であるはずの安部式部たちが憎まれ役になっているのですけれど、安部式部も汚い手を使うし、雲霧一党を捕まえると容赦なく激しい拷問をしたりするので敵役に見えてきます。シリーズが進むにつれて、雲霧仁左衛門と安部式部はライバル関係となってゆくので、決着がつくまでシリーズもつづいてゆくのでしょうか。

本放送:2013年10月18日10月25日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

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「法廷荒らし 弁護士 猪狩文助」(再)

必殺!!主題歌ベストセレクション~裏稼業の哀歌たち~ CD


ファミリー劇場 16:40〜18:30

片瀬那奈 AS 夏目理恵子

(撮影:2007年5月/京都、奈良ロケ)

「法廷荒らし 弁護士 猪狩文助」の、今年6回目の再放送です。那奈ちゃんが演じたのは新人弁護士の夏目理恵子で、名優・藤田まことさんが演じた猪狩弁護士と共に、冤罪事件の裁判に挑みます。全てが京都と奈良でのロケで、東京と何往復もして撮影されています。放送は11月でしたが撮影は5月で、初舞台「僕たちの好きだった革命」直後で、おそらく連続ドラマ「地獄の沙汰もヨメ次第」の撮影と被っていたと思われます。基本的にはシリアスなミステリーですが、猪狩弁護士がのらりくらりとした態度で真犯人を翻弄したり、裁判が不利になってやけ酒を呑む夏目理恵子が酔っ払うなどの笑える場面もあり、最後はスカッとする結末になっています。

本放送:2007年11月18日(BSジャパン)、2007年11月21日(テレビ東京)

(小島イコ/姫川未亜)

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「ポールの道」#513「FAB4 GAVE AWAY」#57 「MAYBE TOMORROW」「MAGIC CHRISTIAN MUSIC」

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アップル・レコーズが崩壊してバッドフィンガーもワーナーに移籍するところで、サラリと流していた1969年リリースのアイヴィーズのアルバム「MAYBE TOMORROW」と、1970年リリースのバッドフィンガーのアルバム「MAGIC CHRISTIAN MUSIC」について書きます。まずは、1969年8月29日にドイツでアップルからリリースされたアイヴィーズ名義でのデビュー・アルバム「MAYBE TOMORROW」ですけれど、当時はドイツ、イタリア、日本でしかリリースされていません。内容は、A面が、1「SEE-SAW, GRANPA」、2「BEAUTIFUL AND BLUE」、3「DEAR ANGIE」、4「THINK ABOUT THE GOOD TIMES」、5「YESTERDAY AIN'T COMING BACK」、6「FISHERMAN」で、B面が、1「MAYBE TOMORROW」、2「SALI BLOO」、3「ANGELIQUE」、4「I'M IN LOVE」、5「THEY'RE KNOCKING DOWN OUR HOME」、6「I'VE BEEN WAITING」の、全12曲入りです。この内、「SEE-SAW, GRANPA」と「SALI BLOO」と「I'M IN LOVE」と「THEY'RE KNOCKING DOWN OUR HOME」と「I'VE BEEN WAITING」の5曲がピート・ハム作で、「BEAUTIFUL AND BLUE」と「FISHERMAN」と「MAYBE TOMORROW」と「ANGELIQUE」の4曲がトム・エヴァンス作で、「DEAR ANGIE」がロン・グリフィス作で、「THINK ABOUT THE GOOD TIMES」がマイク・ギビンズ作で、「YESTERDAY AIN'T COMING BACK」がピート・ハムとトム・エヴァンスの共作です。

メンバー4人全員が曲を書けるアイヴィーズでしたが、この時期はピート・ハムよりもトム・エヴァンスの方が目立っていて、シングルになって日本を含む一部の国ではヒットした「MAYBE TOMORROW」もトムの作品です。ヨーロッパや日本で「MAYBE TOMORROW」がヒットしたので、ドイツとイタリアと日本でだけアルバムがリリースされたのでしょう。このアルバムはレアでしたが、1992年にCD化されて、英国や米国では初めてリリースされました。その際にボーナス・トラックとしてシングル「MAYBE TOMORROW」のB面でアルバム未収録曲「AND HER DADDY'S A MILLIONAIRE(ダディは百万長者)」やヨーロッパや日本だけでリリースされたセカンド・シングル「DEAR ANGIE」のB面でアルバム未収録曲「NO ESCAPING YOUR LOVE」や、未発表だった「MRS JONES」と「LOOKING FOR MY BABY」の4曲がボーナス・トラックとして収録された全16曲入りとなっています。アイヴィーズのアルバム「MAYBE TOMORROW」は基本的にはトニー・ヴィスコンティがプロデュースしているのですが、オーケストラを被せるなど些かオーバー・プロデュースが目立っていて、1969年のロック・シーンを考えると裏ジャケのデザインも含めて古い感じがします。何故か4曲(「SEE-SAW, GRANPA」、「BEAUTIFUL AND BLUE」、「FISHERMAN」、「THEY'RE KNOCKING DOWN OUR HOME」)はマル・エヴァンスのプロデュースになっています。しかしながら、ほとんどの曲を書いたピート・ハムとトム・エヴァンスによる楽曲自体の出来栄えは良いです。

幾らアルバムが良くてもリリースされないのではお話にならないわけで、その窮状を聞いたポール・マッカートニーが一肌も二肌も脱いで、バンド名をバッドフィンガーに改名させて、自ら再デビュー曲「COME AND GET IT」を書いて、ひとりで多重録音したデモを制作して、その通りにコピーさせて全英4位・全米7位と大ヒットさせました。そして、1970年1月9日(英国)・同年2月16日(米国)にアップルからリリースされたのが、バッドフィンガー名義では1作目のアルバム「MAGIC CHRISTIAN MUSIC」です。内容は、A面が、1「COME AND GET IT」、2「CRIMSON SHIP」、3「DEAR ANGIE」、4「FISHERMAN」、5「MIDNIGHT SUN」、6「BEAUTIFUL AND BLUE」、7「ROCK OF ALL AGES」で、B面が、1「CARRY ON TILL TOMORROW」、2「I'M IN LOVE」、3「WALK OUT IN THE RAIN」、4「ANGELIQUE」、5「KNOCKING DOWN OUR HOME」、6「GIVE IT A TRY」、7「MAYBE TOMORROW」の、全14曲入りです。が、しかし、「DEAR ANGIE」と「FISHERMAN」と「BEAUTIFUL AND BLUE」と「I'M IN LOVE」と「ANGELIQUE」と「KNOCKING DOWN OUR HOME」と「MAYBE TOMORROW」のアルバム半数に及ぶ7曲は、リミックスはされていますが、アイヴィーズのアルバム「MAYBE TOMORROW」からの再収録曲です。

新たに収録された7曲の内、シングル「COME AND GET IT / ROCK OF ALL AGES」と「CARRY ON TILL TOMORROW」の3曲は映画「マジック・クリスチャン」に使われていて、ポール・マッカートニーが「COME AND GET IT」を書いて、3曲のプロデュースもしています。つまり、完全なる新曲は4曲しか収録されていません。レコーディング中にベースのロン・グリフィスが脱退して、トム・エヴァンスがベースに転向していて、裏ジャケには3人の写真しか載っていません。新たに収録された7曲は、「COME AND GET IT」がポール・マッカートニー作、「CRIMSON SHIP」と「CARRY ON TILL TOMORROW」の2曲がピート・ハムとトム・エヴァンスの共作、「MIDNIGHT SUN」と「WALK OUT IN THE RAIN」の2曲がピート・ハム作、「ROCK OF ALL AGES」がトムとピートとマイク・ギビンズの共作、「GIVE IT A TRY」がトムとピートとマイクとロン・グリフィスの共作です。アイヴィーズのアルバムからの4曲と「CRIMSON SHIP」はトニー・ヴィスコンティがプロデュースしていて、映画に使われた3曲はポール・マッカートニーがプロデュースしているのは分かるのですけれど、他がマル・エヴァンスのアレンジとプロデュースになっているのです。マルは一体何をしていたのか、甚だ疑問です。英国や米国ではアイヴィーズのアルバムはリリースされていないので良いでしょうけれど、当時の日本のファンは新曲が半分しかないアルバムに困惑したでしょうね。そんなアルバム「MAGIC CHRISTIAN MUSIC」ですが、CDでは1991年盤と2010年盤で異なるボーナス・トラックがそれぞれ2曲と5曲入っているので、両方買うしかありません。つまり、アイヴィーズの7曲は、CD3枚でダブっています。

(小島イコ)

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2024年10月05日

「雲霧仁左衛門3」第一回、第二回(再)で内山理名ちゃん

Deep Purple Stormbringer


時代劇専門チャンネル 9:00〜11:00

第一回「嵐の予感」
第二回「新たなる盗め」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第一回と第二回の、今年2回目の再放送です。原作小説の内容は、前作である「雲霧仁左衛門2」までで描き切っているので、此の「雲霧仁左衛門3」からはオリジナル脚本となっております。その後もシリーズは続き「雲霧仁左衛門6」まで制作されていますが、残念ながら理名ちゃんが演じる七化けのお千代姐さんの出演は「雲霧仁左衛門5」までで、昨年(2023年)の「雲霧仁左衛門6」には、京が舞台だった事もあり登場していません。それはお千代姐さんだけではなく、雲霧一党の数名が出番なしでした。是非とも「雲霧仁左衛門7」では、お千代姐さんも復活して欲しいですなあ。

本放送:2017年1月6日1月13日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

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「雲霧仁左衛門3」第七回、第八回(最終回)(再)で内山理名ちゃん

仁義なき戦い サウンドトラックコレクション


時代劇専門チャンネル 17:00〜19:00

第七回「凶刃」
第八回(最終回)「死闘の果て」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門3」第七回と第八回(最終回)の、今年初めての再放送です。第七回では、暁一党の裏切りに遭った雲霧一党でしたが、裏切りには理由がありました。息子の身分が危うくなると、藤堂家の磯部に脅されていたのです。磯部に一万両を渡したものの、暁星右衛門は関口に殺されてしまいます。雲霧一党は一万両を取り返そうとします。道場に潜入しているおようは関口の正体に気づきます。お千代姐さんはおようを心配します。おようと高瀬は、関口に斬られてしまいます。おようの弔いで、藤堂家を狙う雲霧一党で最終回に続きます。

最終回での雲霧一党の狙いは、藤堂家江戸上屋敷です。お千代姐さんは、藤堂家に潜入しました。まんまと一万両を奪い取った雲霧一党でした。磯部の悪巧みも解決し、関口も処刑され、磯部は自害しました。雲霧は式部と決闘をしますが、途中で姿をくらましました。「雲霧仁左衛門3」は今回でおしまいですが、次週からは「雲霧仁左衛門4」が再放送されます。「雲霧仁左衛門3」からは原作にはないオリジナル脚本となっていて、つまりは設定だけ原作から頂いて脚本家が好き放題で書いています。故に、現在まで「雲霧仁左衛門6」までつづいているのです。

本放送:2017年2月17日2月24日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

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「ポールの道」#514「FAB4 GAVE AWAY」#58 「MIKE McGEAR」

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ジョン・レノンの提供曲やレコーディング参加曲やプロデュース作などをまとめて紹介して来たので、ジョンも結構やっているじゃないか、と思われるかもしれませんが、ジョンの場合はビートルズ初期の1963年と、1973年秋から1975年年明けまでの「失われた週末」時代に集中して、その数は驚くほどに少ないのです。書き忘れていたのは、1965年にシルキーがビートルズ・ナンバーの「YOU GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY」をカヴァーした時にプロデュースした(ポールがギターで、ジョージもタンバリンで参加)位なもので、全部で15曲程度です。コレがポール・マッカートニーとなると、ビートルズの現役時代である1963年から1969年までだけでも30曲を超えていて、1966年リリースのドノヴァンの「MELLOW YELLOW」にベースとコーラスで参加とか、1967年リリースのビーチ・ボーイズの「VEGETABLES」で野菜をかじる音で参加(真偽不明)とか、1968年リリースのグレープフルーツの「DEAR DELILAH」でアレンジを担当(ジョンも担当)とか、1968年リリースのボンゾ・ドッグ・バンドの「I'M A URBAN SPACEMAN」を変名でプロデュースとか、1969年リリースのスティーヴ・ミラー・バンドの「MY DARK HOUR」にベースとドラムスとバッキング・ヴォーカルで参加とか、兎に角、ポールは色んなところに顔を出しています。

そんな中でも、1968年リリースのマッゴー&マクギアのアルバム「McGOUGH AND McGEAR」を2人とポールの3人でプロデュースして、ポールがハーモニー・ヴォーカルとメロトロンでレコーディングにも参加していたり、1969年リリースのスキャッフォルドのシングル「CHARITY BUBBLES / GOOSE」にギターで参加していたり、1972年リリースのマイク・マクギアのアルバム「WOMAN」で「BORED AS BUTTERSCOTCH」をマイクと共作していたり、1974年リリースのスキャッフォルドのシングル「LIVERPOOL LOU / TEN YEARS AFTER ON STRAWBERRY JAM」ではA面でプロデュースしB面で楽曲提供とプロデュースしていて、同1974年リリースのマイク・マクギアのアルバム「McGEAR」に至ってはプロデュースしていて、全10曲中マイクとの共作も含めて9曲も提供していて、アレンジして、レコーディングにも全面的に参加しているとなると、このマイク・マクギアとは何者だ?となります。ご存知の方も多いでしょうけれど、マイク・マクギアの本名は「ピーター・マイケル・マッカートニー」で、通称「マイク・マッカートニー」で、つまりは「ジェイムズ・ポール・マッカートニーの実弟」です。超有名な実兄ポールの実弟であるが故に色眼鏡で見られる事を嫌い、マイク・マクギアと云う芸名を名乗っていたのです。

日本の二世芸能人でも、敢えて父親や母親の名前を出さずに活動する人はいますが、ポールの弟に比べたら、大したプレッシャーではないでしょう。何せ、マイクのお兄さんは、あの天下御免の「サー・ポール・マッカートニー」大明神なのです。それで独自の路線で頑張っていたわけですが、1972年リリースのアルバム「WOMAN」では、母親のメアリー・マッカートニーの写真をジャケットにしています。スキャッフォルドの独自路線でヒット曲も飛ばしたし、ポールが絡めばレコード会社との契約も上手くゆくと考えたであろうマイクは、1974年のアルバム「McGEAR」では、実兄・ポールをそれまでになく大フィーチャーするのです。内容は、A面が、1「SEA BREEZES」、2「WHAT DO WE REALLY KNOW ?」、3「NORTON」、4「LEAVE IT」、5「HAVE YOU GOT PROGLEMS」で、B面が、1「THE CASKET」、2「RAINBOW LADY」、3「SIMPLY LOVE YOU」、4「GIVIN' GREASE A RIDE」、5「THE MAN WHO FOUND GOD ON THE MOON」の、全10曲入りで、CDではボーナス・トラックで「DANCE THE DO」と「SWEET BABY」の2曲が加わっています。

ポールはプロデュースだけではなく、ボーナス・トラックの2曲も含めた全12曲中、ブライアン・フェリー作の「SEA BREEZES」以外の全ての曲を、マイクとポールとリンダで共作(「WHAT DO WE REALLY KNOW ?」と「LEAVE IT」はポール&リンダ作、「THE CASKET」はポール&リンダとロジャー・マゴーフ作)し、リンダはおそらくソノ場に居ただけでしょうから、ほとんどの曲をポールとマイクの兄弟で書いたのでしょう。しかも、レコーディング・メンバーは、ポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニー、デニー・レイン、ジミー・マカロックが全面的に参加していて、ドラマー(ジェリー・コンウェイ)以外は「ウイングス」です。つまり、1973年リリースのアルバム「BAND ON THE RUN」で3人になった「第3期ウイングス」から、1974年にレコーディングされて今年(2024年)にリリースされたスタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」で5人になった「第4期ウイングス」の狭間の「第3.5期ウイングス」をバックにマイクが歌うと云う事になっているのです。余りにもポール色が強くて、それまでマクギア名義で積み上げてきた路線は何だったんだ?とも思えますが、何だかんだ云っても実の兄弟なんですから仕方ないでしょう。このアルバムは「10cc」のストロベリー・スタジオで、10ccの2作目のアルバム「SHEET MUSIC」と同時進行でレコーディングされています。

(小島イコ)

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2024年10月06日

「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」

劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 超完全版 (2枚組) [DVD]


WOWOWプラス 3:30〜5:15

2010年公開作品

片瀬那奈 AS 杉尾園子

(公開:2010年5月8日、撮影:2009年11月頃、栃木県佐野市にてロケ)

「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」の今年4回目の放送で、今回も劇場版4作が連続放送されます。那奈ちゃんが演じたのは、インチキ霊能力者の杉尾園子で、ほとんど出オチです。この映画が公開された時に主演の仲間由紀恵さんと阿部寛さんが出演するイベントに行ったのですけれど、劇中のコミカルな感じとは全く違って、仲間由紀恵さんは物静かな美女だったし、阿部寛さんは背が高くて無茶苦茶格好良かったです。


(小島イコ/姫川未亜)

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「離婚弁護士U〜ハンサムウーマン〜」(再)全11話一挙放送

離婚弁護士II~ハンサムウーマン~ DVDBOX


フジテレビTWO 11:00〜20:20

片瀬那奈 AS 緒方亜紀
内山理名(第1話ゲスト、最終話回想) AS 倉田麻美

第1話「対決!最強弁護士」
第2話「壮絶慰謝料合戦」
第3話「離婚詐欺」
第4話「夫の土下座」
第5話「涙の親権争い!」
第6話「占いで離婚!?」
第7話「絶対別れない女」
第8話「鉄の女、号泣!!」
第9話「え!?不倫弁護士」
第10話「セクハラした女」
第11話(最終話)「最後に笑う女」

「離婚弁護士U〜ハンサムウーマン〜」の、今年2回目で今回は全話一挙再放送です。此のドラマの初回は、唯一の「那奈理名共演作」です。2024年の現在では、那奈ちゃんは女優を引退状態だし、理名ちゃんも開店休業状態なので、二人の共演どころか新たなるドラマや映画も期待出来ません。このドラマの本放送当時、那奈ちゃんは「結婚したら女優は辞めます」などと公言していたのに、数年後には「結婚した位で女優は辞めません」と発言を撤回しました。しかしながら、それを決めるのは那奈ちゃん自身ではなくて、2021年9月末日で研音を辞めてから、ずっと女優のお仕事はありません。SNSでの発信も、飽きてしまったのかなくなり、YouTubeでの「推し活」生配信すらやらなくなっている現状です。つまり、現在の那奈ちゃんは、単なる会社員なわけで、記録に値する活動は全くやっていないので、此処でも再放送の記録ばかりになっているのです。まあ、此処は2000年代前半に「引退前提で始めた記録」なので、思ったよりもずっと長くつづいたな、と云う感じです。

本放送:2005年4月19日〜6月28日(フジテレビ)

(小島イコ/姫川未亜)

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「ポールの道」#515「THE BEATLES 2024」



昔話ばかりでも何ですから、たまには最近の事も書いてみましょう。今年(2024年)のビートルズのリイシュー盤は、11月22日にリリースされる、1964年1月から1965年3月までに米国で発売された7作8枚のアナログ盤の箱となる模様です。ビートルズが全米制覇した1964年から60周年記念と云う事なのでしょうけれど、米国盤はCDでは2014年に13作がまとめてリリースされていて、中味は2009年リマスター音源に差し替えてありました。それで、今回の箱に入る米国盤は、「MEET THE BEATLES」と「THE BEATLES’ SECOND ALBUM」と「A HARD DAY’S NIGHT (ORIGINAL MOTION PICTURE SOUND TRACK)」と「SOMETHING NEW」と「THE BEATLES STORY」と「BEATLES ‘65」と「THE EARLY BEATLES」の7作のモノラル盤LPとなっています。2014年の箱は、それぞれのアルバムが基本的には「2 in 1」でモノラルとステレオが楽しめたわけですが、前述の通り2009年リマスター音源に差し替えられていました。それでも、2004年に「THE CAPITOL ALBUMS VOL. 1」と2006年に「THE CAPITOL ALBUMS VOL. 2」が同じく「2 in 1」でリリースされていて、そちらはオリジナル音源だったのです。つまりCDでは「MEET THE BEATLES」と「THE BEATLES’ SECOND ALBUM」と「SOMETHING NEW」と「BEATLES ‘65」と「THE EARLY BEATLES」の5作は既にキャピトル音源でリリースされているわけで、今回のオリジナル・モノ音源では「A HARD DAY’S NIGHT (ORIGINAL MOTION PICTURE SOUND TRACK)」と「THE BEATLES STORY」が目玉なのでしょう。

しかしながら「A HARD DAY’S NIGHT (ORIGINAL MOTION PICTURE SOUND TRACK)」はその名の通り映画のサントラ盤で、全12曲中ビートルズによる演奏は8曲で、他の4曲はサー・ジョージ・マーティンによるインストゥルメンタル曲です。アナログなので2枚組の「THE BEATLES STORY」に至っては、ほとんどがナレーションやインタビューによるドキュメンタリーで、ビートルズの演奏はハリウッド・ボウルでの「TWIST AND SHOUT」のサワリと雑に編集されたヒット曲メドレーしか収録されていません。「A HARD DAY’S NIGHT (ORIGINAL MOTION PICTURE SOUND TRACK)」のオリジナルは元々は映画配給会社だったユナイテッド・アーティスツからリリースされていて、ステレオ盤での8曲のビートルズによる演奏はモノラル音源が左右にパンされていると云う奇怪な代物ですし、「THE BEATLES STORY」はステレオでもモノラルでもどっちだっていいような内容(驚くべき事に両方リリースされた)です。それで、今更、水増しされた米国キャピトル仕様のアナログ盤を箱で出されてもなあ、と云う感じです。ソレにですね、昨年(2023年)は、ビートルズ最後の新曲「NOW AND THEN」と「THE BEATLES 1962-1966(「赤盤」)」と「THE BEATLES 1967-1970(「青盤」)」の50周年記念拡大盤がリリースされた関係で、ソロのアルバムの50周年記念盤が先延ばしにされたのです。

それでもって今年(2024年)になってから、ポールはアルバム「BAND ON THE RUN」の50周年記念盤と、1974年のスタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」と立て続けにリリースしたし、ジョンのアルバム「MIND GAMES」も50周年記念盤でトンデモナイ価格設定の箱がリリースされたのですけれど、ジョージのアルバム「LIVING IN THE MATERIAL WORLD」も11月15日に50周年記念盤がリリースされるのです。ここで注目なのは、現役であるポールが2月にアルバム「BAND ON THE RUN」の50周年記念盤をリリースして、6月には1974年の蔵出しスタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」をリリースしていて、チャッチャと自分のアルバムは先にリリースしちゃっているのですよ。つづいて、ジョンのアルバム「MIND GAMES」の50周年記念盤は、7月にリリースされています。それで、ジョージのアルバム「LIVING IN THE MATERIAL WORLD」と来たわけですけれど、ビートルズのキャピトル盤の箱とリリース時期がたったの1週間しか違っていなくて、つまりは被っているのです。過去にベスト盤と新作をほとんど同時にリリースされた事もあるジョージですけれど、50周年記念盤と云うのであれば、ジョージのアルバム「LIVING IN THE MATERIAL WORLD」は1973年6月リリースで、ジョンのアルバム「MIND GAMES」は同年11月リリースで、ポールのアルバム「BAND ON THE RUN」は同年12月リリースなので、順番が全く逆になっているのです。

ポールとしては、アルバム「BAND ON THE RUN」は1973年12月リリースだったから、本当は昨年(2023年)にリリース予定でクレジットでも2023年となっているので、ビートルズ最後の新曲「NOW AND THEN」と、ベスト盤「赤盤」と「青盤」の新装盤を昨年リリースしたからバッティングしない様に今年に出したと云い張るだろうし、スタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」は、それこそが本当の50周年記念盤で、しかも公式盤としては初の完全版なので、リリースが詰まっているんだよ、なんて普通に考えていて、全く悪気がないから始末に負えないわけですけれど、それを云っちゃうとジョンのアルバム「MIND GAMES」も、ジョージのアルバム「LIVING IN THE MATERIAL WORLD」も、本当は昨年が50周年だったので、ビートルズ本隊と被らないようにと云う、ポールと同じ理由で今年に延期されていたわけですよ。2月にアルバム「BAND ON THE RUN」50周年記念盤で、6月にスタジオ・ライヴ盤「ONE HAND CLAPPING」と来た時には、ポールが上半期に2作もせかせかとリリースするんだから、下半期にはビートルズ本隊が来るぞ、とは思っていたものの、確かにビートルズのリリースは来たものの、ジョンやジョージのアルバムも来たわけで、全くもってポールらしいのです。しかし、50周年記念盤を出すなら1973年の「RINGO」しか考えられないリンゴは、病気で休んでいる場合じゃないんだよなあ。

(小島イコ)

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2024年10月07日

「ポールの道」#516「FAB4 GAVE AWAY」#59 「PAUL McCARTNEY 1972-1974」

No Secrets


1970年代前半のポール・マッカートニーは、全面的にプロデュースしているのは実弟であるマイク・マクギアのアルバム「McGEAR」位なものですが、兎に角「音楽活動をしないと死ぬ病」に罹っているので、色んなところに顔を出しています。ポールが全面的にプロデュースしたアルバムは、メリー・ホプキンとマイク・マクギアとデニー・レイン位しかありませんが、それだけでは満足出来ない様で、1972年には、マイク・マクギアのアルバム「WOMAN」で「BORED AS BUTTERSCOTCH」をポールとマイクの兄弟で共作しています。同年にリリースされたカーリー・サイモンのアルバム「NO SECRETS」に収録されたジェームス・テイラーのカヴァー「NIGHT OWL」にポールとリンダでバッキング・ヴォーカルで参加していますが、別にポールとリンダでなくとも変わらないと云う出来栄えです。プロデューサーが翌1973年にリンゴのアルバム「RINGO」をプロデュースするリチャード・ペリーなので、少し手伝ったのでしょう。カーリー・サイモンのアルバム「NO SECRETS」には、カーリーの自作「WAITED SO LONG(待ちすぎて)」にジェームス・テイラーが参加していて、アルバムがリリースされた後に二人は結婚しています。

ポールの関与はよく分からないのですが、アルバム「NO SECRETS」には他にも、ニッキー・ホプキンス(ピアノ)、クラウス・フォアマン(ベース)、アンディ・ニューマック(ドラムス)、ジム・ゴードン(ドラムス)、ジム・ケルトナー(ドラムス)、レイ・クーパー(コンガ)、ボビー・キーズ(サックス)、ミック・ジャガー(バッキング・ヴォーカル)、ドリス・トロイ(バッキング・ヴォーカル)、と云った、所謂ひとつの「ビートルズ人脈」が多く参加しています。あたくしはカーリー・サイモンのファンなので、アルバムはほとんど持っているしライヴDVDも持っているのですが、どれか1枚をオススメするならば、ありきたりですが、やはりアルバム「NO SECRETS」です。1973年には、ポールはポール・マッカートニー&ウイングスとしてアルバム「RED ROSE SPEEDWAY」とアルバム「BAND ON THE RUN」と2作もリリースしているので、他にかまっていられなかったようです。それが1974年となると、3人組の「第3期ウイングス」になってしまったので、再び5人組の「第4期ウイングス」となってリハーサル(「ONE HAND CLAPPING」)から始める事となりました。

しかしながら、ポールが自分のアルバムを出さずにシングル「JUNIOR'S FARM」をリリースしただけで満足するわけがなく、1974年5月には以前に紹介したスキャッフォルド(マイク・マクギアが在籍)のヒット・シングル「LIVERPOOL LOU / TEN YEARS AFTER ON STRAWBERRY JAM」をプロデュースしていて、A面はカヴァーで、B面の「TEN YEARS AFTER ON STRAWBERRY JAM」は書き下ろしてベースも弾いています。同年9月リリースのマイク・マクギアのアルバム「McGEAR」では全面的にプロデュースしていて、楽曲のほとんどをポール(&リンダ)とマイクで共作して、演奏もポール、リンダ、デニー・レイン、ジミー・マカロックと「第3.5期ウイングス」が参加しています。同じく1974年10月には、ポールのアイドルであるペギー・リーに「LET'S LOVE」(アルバム「LET'S LOVE」収録)を提供して、ピアノで参加してプロデュースしています。楽曲提供だと同1974年6月にはジョン・クリスティーに名曲「4TH OF JULY」を、同年9月にはロッド・スチュワートに佳曲「MINE FOR ME」(アルバム「SMILER」収録)を、それぞれ提供しています。

レコーディング参加だと、同1974年にはジェームス・テイラーのアルバム「WALKING MAN」(ポール&リンダの1971年リリースのアルバム「RAM」でギターを弾いて、ジョンの1973年リリースのアルバム「MIND GAMES」にも参加したデヴィッド・スピノザのプロデュースとギターで、やはりアルバム「RAM」と、1980年リリースのジョン&ヨーコさんのアルバム「DOUBLE FANTASY」にも参加するヒュー・マクラッケンもギターで参加)に収録された「ROCK ’N' ROLL IS MUSIC NOW」と「LET IT ALL FALL DOWN」にポールとリンダとカーリー・サイモンがバッキング・ヴォーカルで参加していて、ジェームス・テイラーと云えばピーター・アッシャーで他の曲にバッキング・ヴォーカルで参加しているのですけれど、ポールとは和解していたのでしょう。同1974年にはソーントン、フラドキン、アンガー&ザ・ビッグ・バンドの「GOD BLESS CALIFORNIA」(アルバム「PASS ON THE SIDE」収録)にベースとバッキング・ヴォーカルで参加しています。更に、同1974年にはアダム・フェイスのアルバム「I SURVIVE」に収録された「CHANGES」と「NEVER SAY GOODBYE」と「GOODBYE」の3曲にシンセサイザーで、「STAR SONG」にバッキング・ヴォーカルで参加しています。

1974年だけでどんだけやっているんだよ、って話ですが、コレがまた、ウイングスでライヴが出来る体制になって世界ツアーをやっていた1975年と1976年にはパタッとなくなるのです。それが、また3人組になった1977年になると滅茶苦茶増えるのですから、ポールは分かり易いのです。それから、1960年代のビートルズ時代の参加曲では、1964年リリースのアルマ・コーガンの「I KNEW RIGHT AWAY」や、1966年リリースのエスコーズの「FROM HEAD TO TOE」にタンバリンで参加とか、云われても分からない曲もありますけれど、1966年リリースのクリス・ベネット&ザ・レベル・ルーザーズによる、ポールが主導で書いた「レノン=マッカートニー」作でビートルズのカヴァー「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」は、1966年リリースのビートルズのアルバム「REVOLVER」からの公認最速カヴァーで、ポール自身がプロデュースして全英6位とヒットさせています。ポールの提供曲や参加曲は数多く、それぞれ1曲の為にアルバムを買うのも大変なので、まとめて収録しているブートレグのお世話になるのもアリでしょう。

(小島イコ)

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2024年10月08日

「IP〜サイバー捜査班」第8話(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル1 20:00〜21:00

IP_8「ディープフェイク」

内山理名 AS 桐子香澄

「IP〜サイバー捜査班」第8話の、今年7回目の再放送です。このドラマも定番化されていて、1年中再放送されています。理名ちゃんが演じた桐子香澄警視正は、ディープフェイク動画を使った犯罪に巻き込まれる役どころです。第8話と第9話(最終話)は続いているので、明日に再放送される第9話(最終話)にも、理名ちゃんは継続して出演しています。

本放送:2021年9月9日(テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#517「FAB4 GAVE AWAY」#60 「BADFINGER」「WISH YOU WERE HERE」

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1973年11月26日(米国)・1974年3月8日(英国)に、アップルから最後のリリースとなったバッドフィンガーの4作目のアルバム「ASS」ですが、アルバム制作中に悪徳マネジャーのスタン・ポリーはワーナーと3年間で6枚と云う契約を交わしてしまいました。それで、バッドフィンガーは1973年4月にアルバム「ASS」のレコーディングを終了させると、同年6月にはバッドフィンガーの5作目でワーナー移籍後では初となるアルバム「BADFINGER(涙の旅路)」のレコーディングを、アルバム「ASS」から引き続きクリス・トーマスのプロデュースで開始しました。アルバム「BADFINGER」の内容は、A面が、1「I MISS YOU」、2「SHINE ON」、3「LOVE IS EASY」、4「SONG FOR A LOST FRIEND」、5「WHY DON'T WE TALK?」、6「ISLAND」で、B面が、1「MATTED SPAM」、2「WHERE DO WE GO FROM HERE?」、3「MY HEART GOES OUT」、4「LONELY YOU」、5「GIVE IT UP」、6「ANDY NORRIS」の、全12曲入りです。このアルバムは、米国では1974年2月11日にリリースされていて、つまり前作「ASS」の英国盤よりも先です。英国でのリリースは1974年6月なので、英国では僅か3か月の間にアルバムが2作続けてリリースされています。

アルバム「BADFINGER」は、「I MISS YOU」と「SONG FOR A LOST FRIEND」と「MATTED SPAM」と「LONELY YOU」の4曲がピート・ハム作で、「WHY DON'T WE TALK?」と「WHERE DO WE GO FROM HERE?」の2曲がトム・エヴァンス作で、「SHINE ON」がピートとトムの共作で、「LOVE IS EASY」と「ISLAND」と「GIVE IT UP」の3曲がジョーイ・モーランド作で、「MY HEART GOES OUT」がマイク・ギビンズ作で、「ANDY NORRIS」がジョーイと妻のキャッシー・モーランドの共作です。ジョン・コッシュ(ビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」やアルバム「LET IT BE」も担当)が手掛けたジャケットはお洒落ですけれど、前作アルバム「ASS」から立て続けにレコーディングしたのでネタが切れている印象です。アルバムの原題はズバリ「BADFINGER」なので、それなりに自信はあったのでしょうけれど、邦題は「涙の旅路」となっていて、米国や日本でシングル・カットされた「I MISS YOU / SHINE ON」のA面である「I MISS YOU」の邦題も「涙の旅路」なのでややこしいのです。英国でのシングルは「LOVE IS EASY / MY HEART GOES OUT」ですけれど、アルバムもシングルも大爆死してしまいました。

何せ3年で6枚の契約なので、1974年10月14日には早くもワーナー移籍後第2弾でバッドフィンガーとしては6作目で、結果的にはオリジナル・メンバーでの最後となったアルバム「WISH YOU WERE HERE(素敵な君)」を、3作続けてクリス・トーマスのプロデュースでリリースしました。英国では1974年にバッドフィンガーの新作アルバムが3作もリリースされた事になります。内容は、A面が、1「JUST A CHANCE」、2「YOU'RE SO FINE」、3「GOT TO GET OUT OF HERE」、4「KNOW ONE KNOWS」、5「DENNIS」で、B面が、1「IN THE MEANTIME / SOME OTHER TIME」、2「LOVE TIME」、3「KING OF THE LOAD」、4「MEANWHILE BACK AT THE RANCH / SHOULD I SMOKE」の、全9曲入りです。曲は、「JUST A CHANCE」と「KNOW ONE KNOWS」と「DENNIS」の3曲がピート・ハム作で、「KING OF THE LOAD」がトム・エヴァンス作で、「YOU'RE SO FINE」がマイク・ギビンズ作で、「GOT TO GET OUT OF HERE」と「LOVE TIME」の2曲がジョーイ・モーランド作で、「IN THE MEANTIME / SOME OTHER TIME」がジョーイとマイクの共作で、「MEANWHILE BACK AT THE RANCH / SHOULD I SMOKE」がピートとジョーイの共作です。

共作となっている「IN THE MEANTIME / SOME OTHER TIME」と「MEANWHILE BACK AT THE RANCH / SHOULD I SMOKE」は、元々は未完成だった曲をメドレーにしたもので、ビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」のB面メドレーの様な手法です。原題の「WISH YOU WERE HERE」は1975年リリースのピンク・フロイドに同名のアルバムがありますが、こちらが先です。原題は同じでもこちらの邦題は「素敵な君」で、あちらの邦題は「炎〜あなたがここにいてほしい」なのですから、邦題はいい加減です。当時に日本でだけリリースされたシングル「KNOW ONE KNOWS(誰も知らない) / YOU'RE SO FINE(素敵な君)」もB面がアルバムの邦題と同じになっています。A面の「KNOW ONE KNOWS」には、元・サディスティック・ミカ・バンド(1974年にクリス・トーマスのプロデュースで「黒船」をリリースした)の加藤ミカさん(翌1975年にクリス・トーマスと不倫関係になって加藤和彦さんと離婚)が日本語でナレーションを担当していて、以前にも触れましたが元・乃木坂46の齋藤飛鳥ちゃんが先日放送された「ハマスカ放送部」で洋楽プレイリストに5曲中の1曲として選んでいて、ぶったまげました。このアルバムは前々作アルバム「ASS」や前作アルバム「BADFINGER」よりも良い名盤だと思いますけれど、当時のチャートでは大爆死しています。

ワーナー移籍後のアルバムはリアルタイムでは売れなかったものの、後にバッドフィンガーが評価される様になって、契約の関係でアップル時代のアルバムはなかなかCD化されない中で、ワーナー時代の2作から選んだベスト盤や、当時は幻のアルバムだった7作目のアルバム「HEAD FIRST」からの楽曲や再結成バッドフィンガーのアルバム「AIRWAVES(ガラスの恋人)」からの楽曲も収録したベスト盤がリリースされたので、初めて聴いたバッドフィンガーがワーナー移籍後だったと云うファンも多いでしょう。現在では、アルバム「BADFINGER」には10曲、アルバム「WISH YOU WERE HERE」には9曲ものボーナス・トラックが収録されたリイシュー盤も出ています。画像は2枚組のお徳用盤で、1枚目がアルバム「BADFINGER」とアルバム「WISH YOU WERE HERE」のオリジナル全21曲の「2 in 1」で、2枚目が「IN CONCERT AT THE BBC 1972-3」のBBC音源全14曲入り(バラ売りは「トップ・オブ・ザ・ポップス」での「COME AND GET IT」を加えた全15曲入り)のライヴ音源を収録しています。ボーナス・トラックが多いので、結局はバラ売り盤も買ってしまうでしょうけれど、ワーナー移籍後の2作を一気に聴くには便利な編集盤です。

(小島イコ)

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2024年10月09日

「IP〜サイバー捜査班」第9話(最終話)(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル1 20:00〜21:00

IP_FINAL「ディープフェイク」

内山理名 AS 桐子香澄

「IP〜サイバー捜査班」第9話(最終話)の、今年7回目の再放送です。前回からのつづきで、理名ちゃんが演じた桐子香澄警視正は、機密情報漏洩をネタに犯人に脅されて、ディープフェイク動画を使った犯罪に加担させられていたと判明します。其の証言をしたところで出番は終了で、後半は拉致監禁された「まいんちゃんを救え!」になっています。

本放送:2021年9月16日(テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#518「FAB4 GAVE AWAY」#61 「HEAD FIRST」

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1974年にワーナーへ移籍したバッドフィンガーは、3年で6枚と云うノルマを達成する為に、常にレコーディングしてアルバムが完成したらツアーへ出ると云う過酷な日々を送っていました。米国では、1974年2月11日にワーナー移籍後初でアップル時代から通算して5作目のアルバム「BADFINGER(涙の旅路)」を、同1974年10月14日にはワーナーで2作目で通算6作目のアルバム「WISH YOU WERE HERE(素敵な君)」を、それぞれクリス・トーマスのプロデュースでリリースしています。ところが、グループ創成期から中心メンバーだったピート・ハムがアルバム「WISH YOU WERE HERE」完成後にツアーを控えていた1974年9月上旬に脱退してしまいます。悪徳マネジャーを信じていたピートと、契約破棄すべきだと云うジョーイが対立していて、そこにジョーイの妻であるキャッシーが口を出した事が原因だったようです。そこで困ったバッドフィンガーの他の3人は、オーディションをしてキーボード奏者でギターも弾けるボブ・ジャクソンを加入させます。ところが、脱退したはずのピート・ハムが1か月も経たない9月下旬に戻って来てしまったのです。ボブ・ジャクソンは「加入したばかりなのにクビになるのか?」と思ったら、そもそもキーボード奏者を必要としていたので、バッドフィンガーはそのまま5人組となって9月末から10月には英国ツアーを行いました。

しかしながら、ツアーが終わった1974年11月に、今度はジョーイ・モーランドが脱退してしまいます。それで、バッドフィンガーは、ピート・ハム(ギター、ヴォーカル)、トム・エヴァンス(ベース、ヴォーカル)、マイク・ギビンズ(ドラムス、ヴォーカル)、ボブ・ジャクソン(キーボード、ヴォーカル)の4人組となったのです。この辺のゴタゴタは、悪徳マネジャーのせいでどんなにレコードを制作してもツアーをやっても、メンバーは経済的に困窮していたから起きたのでしょう。悪徳マネジャーに振り回されて、メンバーの奥さんが口を出して、と云う展開はバッドフィンガーの「お兄さんバンド」であるビートルズと同じ道ですけれど、バッドフィンガーの方が深刻でした。普通に考えれば、至上の名曲「WITHOUT YOU」を共作したトム・エヴァンスとピート・ハムは印税だけでも大金を手に出来ただろうと思えますけれど、そんなに儲かっていたのならば、ピートもトムも自殺なんかしなかったはずなのです。結局はジョーイが抜けてボブ・ジャクソンを加えたバッドフィンガーは、1974年12月には早くもワーナーで3作目で通算7作目のアルバムのレコーディングを開始して、2週間程で完成しています。クリス・トーマスは余りにも早いペースでのレコーディングに反対してプロデュースを断っていて、あの「KISS」を手掛けたケニー・カーナーとリッチー・ワイズがプロデュースしたのが、幻のアルバム「HEAD FIRST」です。

アルバム「HEAD FIRST」は、ワーナーとのゴタゴタ(悪徳マネジャーが200万ドルの移籍金などを着服していて契約上での第三者機関を明かしていなかった)で、ワーナーからバッドフィンガーが訴訟を起こされて、マスターテープの受け取りも拒否されて発売中止になっています。それどころかワーナーは前作アルバム「WISH YOU WERE HERE」のプロモーションも放棄して、市場からも回収してしまい、バッドフィンガーは破産しました。そして、ピート・ハムは1975年4月24日に自宅で首を吊って27歳で亡くなっています。つまり、アルバム「HEAD FIRST」はピートの遺作となってしまったのです。このアルバムは、1990年にリリースされたベスト盤「THE BEST OF BADFINGER VOLUME U」に4曲が収録されて日の目をみましたが、2000年になってデモ音源集との2枚組で遂に正式にリリースされています。内容は、1「LAY ME DOWN」、2「HEY, MR. MANAGER」、3「KEEP BELIEVING」、4「PASSED FAST」、5「ROCK ’N' ROLL CONTRACT」、6「SAVILE ROW」、7「MOONSHINE」、8「BACK AGAIN」、9「TURN AROUND」、10「ROCKIN' MACHINE」の、全10曲入りで、2枚目はデモ音源が11曲入りです。内容は良くて、少なくとも後の再結成バッドフィンガーよりはずっと良い出来栄えです。

それぞれの作者は、「LAY ME DOWN」と「KEEP BELIEVING」と「SAVILE ROW」の3曲がピート・ハム作で、「HEY, MR. MANAGER」と「ROCK ’N' ROLL CONTRACT」の2曲がトム・エヴァンス作で、「BACK AGAIN」と「ROCKIN' MACHINE」の2曲がマイク・ギビンズ作で、「TURN AROUND」がボブ・ジャクソン作で、「PASSED FAST」がトム・エヴァンスとボブ・ジャクソンの共作で、「MOONSHINE」がマイク・ギビンズとボブ・ジャクソンとトム・エヴァンスの共作です。トムが書いた「HEY, MR. MANAGER」と「ROCK ’N' ROLL CONTRACT」は、明らかに悪徳マネジャーに向けて書いた曲です。コレがですね、あたくしが持っているブートレグだと、A面が、1「LAY ME DOWN」、2「TURN AROUND」、3「KEEP BELIEVING」、4「ROCKIN' MACHINE」、5「PASSED FAST」で、B面が、1「SAVILE ROW」、2「MOONSHINE」、3「ROCK ’N' ROLL CONTRACT」、4「BACK AGAIN」、5「MR. MANAGER」と曲順が違う全10曲を「ワーナー・ブラザーズ・ミックス」と「アップル・スタジオ・ラフ・ミックス」の「2 in 1」で、全20曲入りとなっているのです。それぞれのミックスが本当なのかどうかは、分かりません。

(小島イコ)

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2024年10月10日

「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」#3(再)で内山理名ちゃん

ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~ Blu-ray BOX


フジテレビ 14:48〜15:45

#3「仲間に迫る、乳がん」

内山理名 AS 葉山今日子(#3ゲスト)

「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」#3の、今年2回目の再放送で、今回は地上波です。理名ちゃんが演じた葉山今日子さんは編集者で、年下の婚約者(ブレイク直前の松下洸平さん)がいますが、乳がんが発覚して結婚を諦めかけます。しかし、婚約者は理解してくれて結婚に向かう展開です。サブタイトルは、並行してたまきさんにも乳がんの疑いがある話だからです。

本放送:2019年4月22日(フジテレビ)

(姫川未亜)

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「ポールの道」#519「FAB4 GAVE AWAY」#62 「BADFINGER LIVE」

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1975年4月24日にピート・ハムが27歳で首吊り自殺して、バッドフィンガーの歴史は終わったかに思えました。ところが、1979年3月にジョーイ・モーランドとトム・エヴァンスのオリジナル・メンバー2人を中心としたアルバム「AIRWAVES(ガラスの恋人)」が、1981年1月にはアルバム「SAY NO MORE」が、それぞれ「バッドフィンガー」名義でリリースされています。1980年代になってバッドフィンガーは「パワーポップの元祖」として評価される様になったのですけれど、この再結成バッドフィンガーのよる2作はオリジナル・メンバーでの諸作に比べるならば、ちっとも「パワーポップ」ではありません。その後、今度はトム・エヴァンスが、1983年11月19日に36歳で首吊り自殺してしまい、遂にバッドフィンガーは終わったと思われたのです。ところがどっこい、1990年9月に突如としてリリースされたのが、ライヴ盤「DAY AFTER DAY:LIVE」です。コレは、1974年2月18日から4月5日まで行われたオリジナル・バッドフィンガーとしては最後のアメリカ・ツアーの3月4日のクリーブランド公演を元にしたライヴ音源集です。

内容は、1「SOMETIMES」、2「I DON'T MIND」、3「BLIND OWL」、4「GIVE IT UP」、5「CONSTITUTION」、6「BABY BLUE」、7「NAME OF THE GAME」、8「DAY AFTER DAY」、9「TIMELESS」、10「I CAN'T TAKE IT」の、全10曲入りです。このライヴ音源は、リリースを前提としてレコーディングされていて、おそらくワーナーとの3年で6枚の契約の内の1枚にライヴ盤もリリースしようと考えていたのでしょう。それを、1974年11月4日にバッドフィンガーを脱退したジョーイ・モーランドが持ち出していて、1980年代から始まったバッドフィンガーへの正当な評価に乗じて、レコーディングから16年後にレコード会社へ売り込んでいて、リリースする際にジョーイが実際のライヴから5曲をボツにして、曲順も変更して、一部の曲では新たにギターとヴォーカルをオーバーダビングしています。元の演奏は、ピート・ハム(ギター、ヴォーカル)、トム・エヴァンス(ベース、ヴォーカル)、マイク・ギビンズ(ドラムス、ヴォーカル)、ジョーイ・モーランド(ギター、ヴォーカル)のオリジナル・メンバーによる演奏ですが、真の姿を記録したライヴ盤ではありません。

1990年代に入って、オリジナル・アルバムが全てCD化された後の1997年になって、ライヴ盤「IN CONCERT AT THE BBC 1972-3」がリリースされました。こちらは1972年6月8日と1973年8月10日に行われたロンドンのパリス・シアターでのライヴ音源14曲に、「トップ・オブ・ザ・ポップス」用の「COME AND GET IT」を加えた正真正銘のライヴ音源集です。内容は、1「BETTER DAYS」、2「ONLY YOU KNOW AND I KNOW」、3「WE’RE FOR THE DARK」、4「SWEET TUESDAY MORNING」、5「FEELIN' ALRIGHT」、6「TAKE IT ALL」、7「SUITCASE」、8「LOVE IS EASY」、9「BLIND OWL」、10「CONSTITUTION」、11「ICICLES」、12「MATTED SPAM」、13「SUITCASE」、14「I CAN'T TAKE IT」、15「COME AND GET IT」の、全15曲入りです。トラフィックのデイヴ・メイスン作の「ONLY YOU KNOW AND I KNOW」と「FEELIN' ALRIGHT」と云ったカヴァーも演奏していて、バンドがノリノリだった頃の演奏なので爽快なライヴ音源集となっております。

更にブートレグでは、1970年12月のフィラデルフィア公演を収録した「KICKIN' ASS」と云うのを持っているのですけれど、音は悪いものの内容は面白いので紹介すると、1「MY DARK HOUR」、2「MIDNIGHT SUN」、3「BETTER DAYS」、4「BLODWYN」、5「WE’RE FOR THE DARK」、6「FEELIN' ALRIGHT」、7「I CAN'T TAKE IT」、8「NO MATTER WHAT」、9「MEDLEY:LOVE ME DO〜LUCILLE〜RIP IT UP〜LONG TALL SALLY」、10「SUITCASE」、11「ROLL OVER BEETHOVEN」で、最後が途中までで切れていますが、リトル・リチャードのカヴァー・メドレーがあったりして楽しめます。その後は、12「WE’RE FOR THE DARK」、13「I CAN'T TAKE IT」の2曲の1970年のアセテイト盤音源と、14「DREAMING」、15「PIANO RED」、16「ROCK AND ROLL」、17「REGULAR.」、18「DO YOU MIND」と5曲のアルバム「ASS」の1972年のアウトテイクを加えて、全18曲入りです。バッドフィンガーはライヴでは、スタジオ盤よりもよりハードロック寄りの演奏をしています。3作共に、やはり、バッドフィンガーはオリジナルの4人がいいな、と思わせるライヴ音源です。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする