nana.812.png

2024年09月07日

「負けない舞華、またなジュリア」



今年もスターダムの「5★STAR GP 2024」が行われて、8月31日に武蔵野の森総合スポーツプラザで準決勝と決勝が行われ、結果から云うと推しの舞華が史上初の全勝優勝を成し遂げました。昨年(2023年)は決勝で鈴季すずに負けて準優勝だったのですけれど、年末の両国国技館大会では中野たむが怪我で赤いベルトを返上した為に、舞華と鈴季すずが決定戦をやって、舞華が勝って赤いベルトの王者となったわけです。それが何で「逆襲の舞華」なのかと云うとですね、「5★STAR GP 2024」直前の大会で、王者・舞華のセコンドに付いた上谷沙弥が突然にヒールターンして、刀羅ナツコに加勢して、舞華は赤いベルトを失ってしまったからです。そして、この舞華の全勝優勝がスゴイのは、リーグ戦で6戦全勝して、その後にベスト8でトーナメントとなって、そちらも3戦全勝して、つまりは9戦全勝しての全勝優勝だったからなんですよ。舞華は途中でベスト8によるトーナメントになるのは、それまでのリーグ戦の意味がなくなるんじゃないかと苦言を呈していましたけれど、それでも全勝優勝なんですから文句を云ってもいいでしょう。

ところが「5★STAR GP 2024」の決勝がメインエベントで、セミファイナルは「赤いベルトの王者・刀羅ナツコ」対「挑戦者・中野たむ」だったのです。刀羅ナツコは卑怯な手で赤いベルトを舞華から強奪して、赤いベルトの王者なのだから「5★STAR GP 2024」にはエントリーしないとごねて、子分の流悪夏に出場権を譲ってしまったのです。そして、何故か挑戦者に手負いの中野たむを指名していたのです。それでは、中野たむが「5★STAR GP 2024」を勝ち抜いていたならば、赤いベルト戦と「5★STAR GP 2024」の準決勝から決勝をやる事となります。ところが、ところが、中野たむはリーグ戦6戦全敗で、それなのに赤いベルトに挑戦する事となったわけです。確かに、昨年に中野たむはナツコとの試合で怪我をしたものの、それは自爆みたいなもんで、ナツコも「あたしが壊したんじゃなく、お前が勝手に壊れただけ」と云っています。ところが、ところが、ところが、セミファイナルで中野たむはナツコに勝ってしまい、リーグ戦全敗の王者が誕生してしまったのです。リーグ戦とタイトルマッチは別とか岡田社長が云っていますけれど、だったら別の日にしてくれって思います。それで、リーグ戦及びトーナメント全勝の舞華が、リーグ戦全敗の中野たむに9月14日に挑戦すると云う、訳が分からない事になってしまいました。

ヒールターンした上谷沙弥に関しては、無理しているなあ、としか云えません。舞華との決勝戦は良い試合だったし、無理にヒールにならなくともいいのにな、とも思います。でも、スターダムって正月の番組で分かる様に、ベビーフェイスもヒールもみんな仲良しなんですよ。ヒールの親分である刀羅ナツコも、ジュリアが退団すると決まった頃にシングルマッチをやって負けた上に「ジュリア、スターダムに来てくれてありがとう」などとリング上でマイクを通して云っていたし、まあ、ヒールは昔から普段は常識人がやっているんですけれどね。そう云えば、スターダムも新日本プロレスの子会社になったので、今のつまらない新日のヒール軍団みたいになって欲しくはないですなあ。新日は余りにもつまらないので、あまり観ていないのですけれど、G1でザック・セイバーJr.が優勝したのは良かったです。スターダムのもうひとりの推しである安納サオリは、なんだかんだあって、結局はなつぽいに白いベルトを取られてしまったのですけれど、何だかなあ、と云う展開でした。それでも仙女のベルトは持っているので、「COSMIC ANGELS」の3人がアーティストとの二冠王者となっています。

ユニットも、ジュリアの離脱で「DDM」は解散消滅して、上谷ひとりになった「QQ」もヒールターンで消滅して、ナツコが親分の「大江戸隊」も「H.A.T.E.」になって、まあ、マリーゴールドを作る為に暗躍して解雇されたアノお爺さんの色を何とか消したいのでしょうけれど、それを云い出すと、他のユニットも、赤と白のベルトも、全部がアノお爺さんが作ったわけで、困ったちゃんなのです。推しの舞華と安納サオリは、ルックスが良いから好きなわけではなく、勿論、ルックスも好きですけれど、相手の技をガッツリと正面から受けるファイトスタイルが良いんですよ。安納サオリはブリッジが綺麗で、あのブリッジを観る為だけにお金を払っても良いし、舞華は絶対的な決め技「みちのくドライバーU」があるので、説得力があります。出来れば、今回の決勝戦で魅せた「雪崩式みちのくドライバーU」やフィニッシュの「変型みちのくドライバーU」は、ここぞと云う時に使って欲しいし、柔道のバックボーンがあるから「山茶華(さざんか)」ではなく、本当の「スペース・トルネード・オガワ(STO)」ならぬ「スペース・トルネード・マイカ(STM)」の「竜巻谷落とし」をやって頂きたいです。アメリカに渡ったジュリアに関しては、只々、頑張って欲しいです。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:07| KINASAI | 更新情報をチェックする

「ポールの道」#486「FAB4 GAVE AWAY」#30 「ENCOURAGING WORDS」

billyp2.jpg


ビリー・プレストンは、1969年にアップルからジョージ・ハリスンのプロデュースでアルバム「THAT'S THE WAY GOD PLANNED IT(神の掟)」をリリースして、翌1970年9月11日(英国)・同年11月9日(米国)にアップルでの2作目のアルバム「ENCOURAGING WORDS」を、やはりジョージのプロデュースでリリースしています。アルバムの内容は、A面が、1「RIGHT NOW」、2「LITTLE GIRL」、3「USE WHAT YOU GOT」、4「MY SWEET LORD」、5「LET THE MUSIC PLAY」、6「THE SAME THING AGAIN」で、B面が、1「I'VE GOT A FEELING」、2「SING ONE FOR THE LORD」、3「WHEN YOU ARE MINE」、4「I DON'T WANT YOU TO PRETEND」、5「ENCOURAGING WORDS」、6「ALL THINGS MUST PASS」、7「YOU'VE BEEN ACTING STRANGE」の、全13曲入りです。約半数がビリーのオリジナルですが、あと半数は共作やカヴァーも収録されています。

ビートルズ関連で云えば、B面1曲目に「I'VE GOT A FEELING」のカヴァーが収録されています。この幻のアルバム「GET BACK」(2021年にアルバム「LET IT BE」50周年記念盤で公式盤となった)とアルバム「LET IT BE」に収録された本当の「レノン=マッカートニー」合作曲は、1969年1月30日の「ルーフトップ」でも演奏されていて、つまりはビリー・プレストンはオリジナルのビートルズ・ヴァージョンにも参加しています。更に、ジョージは自分のアナログ盤では3枚組だったビートルズ解散後初のソロ・アルバム「ALL THINGS MUST PASS」と、このアルバムと、ドリス・トロイのアルバムを並行してレコーディングしていたので、ゴスペル調の作風はビリーから大きな影響を受けていて、レコーディング・メンバーもそれらと同じです。ジョージが「LORD」と云う言葉を使うのに躊躇していた時に、ビリーとの共作「SING ONE FOR THE LORD」を書いた事で吹っ切れて、「MY SWEET LORD」を書いていて、ビートルズの「THE GET BACK SESSIONS」でも演奏していた「ALL THINGS MUST PASS」と2曲をこのアルバムに提供しています。

「MY SWEET LORD」も「ALL THINGS MUST PASS」も、ジョージは自分のソロ・アルバム「ALL THINGS MUST PASS」にも収録していますが、ジョージの方が後の1970年11月27日リリースなので、つまりは「MY SWEET LORD」と「ALL THINGS MUST PASS」はビリーへの提供曲であって、こっちがオリジナルで、ジョージはセルフ・カヴァーした事になります。「MY SWEET LORD」は、そのセルフ・カヴァーの方のジョージ・ヴァージョンが売れて、盗作裁判になったわけですが、ビリーのヴァージョンはよりゴスペル調となっていて、シフォンズの「HE'S SO FINE」とはそんなに似ていません。まあ、ジョディ・ミラーが「MY SWEET LORD」風なアレンジで「HE'S SO FINE」をカヴァーしたり、シフォンズが「MY SWEET LORD」をカヴァーして、問題になったんですけれどね。アレは、ジョージと共同プロデュースしたフィル・スペクターが敢えて「HE'S SO FINE」に寄せているから、似ているんじゃないでしょうか。ビリー・プレストンはアップルではシングル4作とアルバム2作しか残していませんが、ビートルズ解散後のジョン、ジョージ、リンゴとも共演しています。

A&Mに移籍したビリー・プレストンは、1972年にはインストゥルメンタル曲の「OUTA SPACE」が全米2位の大ヒットとなり、グラミー賞を獲得しました。更に、1972年には歌ものの「WILL IT GO ROUND IN CIRCLES」と1974年の歌ものの「NOTHING FROM NOTHING」は全米首位!となり、キーボード・プレイヤーとしてだけではなく、ソングライターとしてもヴォーカリストとしても全盛期を迎えました。ジョー・コッカーが熱唱した「YOU ARE SO BEAUTIFUL(美し過ぎて)」も、ビリーが書いた曲です。ビリーはジョージが提唱した1971年の「バングラデシュ難民救済コンサート」や、1974年のジョージの北米ツアーにも参加して、1989年から始まったリンゴのオールスター・バンドにも参加(お陰で生で観れた)していて、1970年代のローリング・ストーンズのアルバムやツアーにも参加しています。モータウン時代には、1979年にシリータとのデュエット曲「WITH YOU I'M BORN AGAIN」を大ヒットさせて、1981年にはデュエット・アルバムもリリースしています。その後も、JETやレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどのアルバムにも参加していたものの、病で倒れ2006年に59歳の若さで亡くなっています。それでも10歳でデビューしているので、半世紀近いキャリアでした。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「雲霧仁左衛門2」第七回、第八回(最終回)(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 17:00〜19:00

第七回「血戦」
第八回(最終回)「男の本懐」

内山理名 AS 七化けのお千代

「雲霧仁左衛門2」第七回と第八回(最終回)の、今年初めての再放送です。第七回は、全八回なのでストーリーは大詰めで、しかも原作はこの「雲霧仁左衛門2」までで完結なので、大きなクライマックスとも云える回です。理名ちゃんが演じる七化けのお千代姐さんは、雲霧仁左衛門に保土ヶ谷に先に行って待っている様に云われますが、お千代姐さんは辻蔵之助が雲霧仁左衛門の兄だと見抜いていました。雲霧仁左衛門と別れた後に、六之助に「死ぬんじゃないよ」と告げて今回の出番は終了です。越後屋の鍵を外せずにいた富の市はおかねと共に安部式部たちに捕まり、拷問を受けますが口は割りません。いよいよ越後屋を襲う時となり、寺に忍び込んでいた雲霧一党を発見した密偵のお京は木鼠の吉五郎の刃に倒れます。雲霧一党と盗賊改の全面対決となり、雲霧仁左衛門を逃がす為に木鼠の吉五郎は名を名乗り壮絶な自決をします。更に辻蔵之助も弟である雲霧仁左衛門に仇討ちを託して、自らを雲霧仁左衛門と名乗って捕まります。

最終回では、安部式部は、雲霧仁左衛門と名乗る兄の蔵之助が偽者だと見破るものの獄門に処する事にします。七化けのお千代姐さんは、雲霧仁左衛門を救う為に江戸へ戻ってしまいます。辻蔵之助を救うチャンスを伺っていたお千代姐さんですが、六之助が本物の雲霧仁左衛門だと信じさせる為に突撃して盗賊改に目の前で殺されてしまい、お千代姐さんも爆薬を投じようとしたところを雲霧仁左衛門が止めます。そして雲霧仁左衛門はお千代姐さんに「もうお前の世話にはなれない」と別れを告げて、雪の中で雲霧仁左衛門の背中に寄り添うお千代姐さんを回り込みで映す演出があり、辻蔵之助は処刑されてしまいます。侍の姿となった雲霧仁左衛門は、仇である東堂家の行列に単身で斬り込みます。雲霧仁左衛門は20人位はいる東堂家の武士を滅多切りにして、東堂家の家老を斬り捨て1万両も奪い男の本懐を遂げます。雲霧一党は散り散りとなり、お千代姐さんは亡くなった仲間たちの墓参りをして、雲霧仁左衛門が大胆不敵にも安部式部に茶屋で煙管の火を借りて会話する場面で終了です。次週からは、オリジナル脚本による「雲霧仁左衛門3」が再放送される予定です。

本放送:2015年3月20日、3月27日(NHK BSプレミアム)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 19:00| RINA | 更新情報をチェックする