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2024年07月16日

「ポールの道」#433「FAB4 U.S. SINGLES」#26「PENNY LANE / STRAWBERRY FIELDS FOREVER」

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1966年8月29日に行われた米国サンフランシスコのキャンドル・スティック・パークでのコンサートを最後に、ビートルズはライヴ活動を止めました。既に来日公演を行った時にはレコーディングが完了していた英国では7作目のオリジナル・アルバム「REVOLVER」は、当時の技術ではライヴで披露できない領域に入っていて、来日公演でも辛うじてシングル曲だった「PAPERBACK WRITER」しか演奏していません。ビートルズがライヴ活動を止めてしまった理由はソレだけではありませんが、既にビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンがツアーに参加せずにレコーディングに没頭して、アルバム「PET SOUNDS」やシングル「GOOD VIBRATIONS」と云った傑作をリリースしていた事も影響しているのでしょう。ビートルズはEMIと年間2作のアルバムを出す契約をしていたものの、アルバム「REVOLVER」につづく8作目のアルバムは年内に制作するのは無理となって、現役時代では唯一のベスト盤「A COLLECTION OF BEATLES OLDIES」全16曲入りを1966年12月10日にリリースする事で丸く収めました。

英国でのビートルズのアルバムで初めて首位にはなれず6位止まりだった「A COLLECTION OF BEATLES OLDIES」は、A面が、1「SHE LOVES YOU」、2「FROM ME TO YOU」、3「WE CAN WORK IT OUT」、4「HELP!」、5「MICHELLE」、6「YESTERDAY」、7「I FEEL FINE」、8「YELLOW SUBMARINE」で、B面が、1「CAN'T BUY ME LOVE」、2「BAD BOY」、3「DAY TRIPPER」、4「A HARD DAY'S NIGHT」、5「TICKET TO RIDE」、6「PAPERBACK WRITER」、7「ELEANOR RIGBY」、8「I WANT TO HOLD YOUR HAND」の全16曲入りです。英国ではシングルのみだった7曲にアルバム「HELP!」のアウトテイクで英国では未発表だった「BAD BOY」を加えて半数の8曲がアルバム初収録で、ほとんどの曲が全英首位!だったお徳用盤で、あたくしが初めて買ったアルバムもコレでした。後に「赤盤」に「BAD BOY」以外が全て収録された事もあり、CD化はされていませんが、ブートレグでは出ています。

此のベスト盤はステレオとモノラルでリリースされたので、シングル曲の多くが初めてステレオ化されていて、スタッフが「BAD BOY」と間違えて「THIS BOY」もステレオ・ミックスしていて、モノラルもリマスターしています。しかし、何でもリリースしていた米国キャピトルでは此のベスト盤は出していません。米国キャピトルは既にシングル曲も水増しアルバムに収録して出しちゃったので、今更ベスト盤も出すわけにはいかなかったのでしょう。ソレで、ビートルズの4人は1966年の後半になって映画も撮らずにライヴも止めたので長い休暇を得たのです。ジョンはリチャード・レスター監督作の映画「HOW I WON THE WAR」に出演して、ポールはボウルティング・ブラザーズ監督の映画「THE FAMILY WAY」の主題曲を書いて、ジョージはラヴィ・シャンカールから本格的にシタールを学ぶ為にインドへゆき、リンゴは家族と休暇を満喫したわけです。そして、1966年11月24日に久しぶりに4人はスタジオに入ったのです。

新作アルバムはそれぞれの幼少時代を回顧した内容にしようと云うザックリとしたテーマがあり、ポールは逆説的に「WHEN I'M SIXTY-FOUR」を書いて、ジョンは「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」を書いて、対抗したポールが「PENNY LANE」を書きます。そこで、ジョン作の「A DAY IN THE LIFE」の中間部が出来ていない状態の曲にポールが中間部を足したレノン=マッカートニー作が出来て、アルバムの目玉が出来たのです。しかし、ビートルズがレコーディングを開始したのを知ったEMIはシングル曲を要求して、英国では14作目のシングルとして両A面の「STRAWBERRY FIELDS FOREVER / PENNY LANE」をパーロフォンから1967年2月17日にリリースしました。ロック史上最高とも評される此のシングルは、英国では2位止まりで、首位だったのがエンゲルベルト・フンパーディンクの「RELEASE ME」と云う呑気な曲です。「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は、異なる二つのテイクを繋いでいる事でも有名です。此のシングルは英国ではアルバム未収録で、現在では米国編集盤だった「MAGICAL MYSTERY TOUR」に両面共に収録されていますが、ビートルズが意図したリリースではありません。

コレが米国キャピトルだと、1967年2月13日に英国パーロフォンよりも早く16作目(米国では24作目)シングル「PENNY LANE」をA面にしてリリースしていて、全米首位!になります。B面にされた「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」も、全米8位まで上がっています。キャピトル盤の「PENNY LANE」のプロモーション盤では、最後にトランペットが入っているモノラル・ヴァージョンとなっていて、ソノ部分をステレオ・ヴァージョンに加えたヴァージョンを1980年3月24日リリースの編集盤「THE BEATLES RARITIES」に収録しています。両面共にプロモーション・フィルムが制作されていて、どちらも演奏シーンはなくて、何故か「PENNY LANE」の方でジョンがひとりで歩いているシーンがあって、ジョンの無常観漂う表情が刺さります。「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は首位を逃したものの当時から人気は高く、ポールもお気に入りで、1990年12月3日にリリースされたCDシングル「ALL MY TRIALS」のカップリングで「STRAWBERRY FIELDS FOREVER〜HELP!〜GIVE PEACE A CHANCE」のライヴ・ヴァージョンが収録されています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「24 JAPAN」第23話(再)



テレ朝チャンネル1 5:05〜6:00

第23話「10:00P.M.-11:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第23話の、今年2回目の再放送です。此のドラマの最大のクライマックスは、コノ第23話でCTUの内通者が伊月だと発覚する事なんでしょうけれど、原作を観ていると「知ってた」で終わりです。原作ドラマのリメイクで大筋はそのまんまなので、視聴者は考察する事も出来ず、そりゃあ大爆死しますわなあ。兎も角、現馬はテロリストを愛人にしていたアホだし、六花も愛人だったと知らされてもテロリストに感謝するアホで、そんなアホ夫婦の娘である狂乱娘の美有もハイブリッドなアホです。明日でやっと終わってくれますけれど、前回の再放送から連続してやったわけで、48話連続だったのですから、もう暫く再放送しなくとも宜しいのではないでしょうか。

本放送:2021年3月19日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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