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2024年05月27日

「悪党〜重犯罪捜査班」事案4〜事案7(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル2 17:30〜21:00

内山理名 AS 飯沼玲子

「悪党〜重犯罪捜査班」事案4から事案7までの、今年4回目の再放送です。法律ギリギリの捜査で悪を粉砕する刑事たちを描いたドラマで、理名ちゃんが演じたクールな飯沼玲子刑事はアクション・シーンなどもありますが、何故かDVヒモ男とは別れられないのでした。飯沼玲子刑事が帰宅すると登場して暴れる引きこもりのDVヒモ男は、実は重要なカギを握る登場人物です。事案7の放送予定日は東日本大震災当日の2011年3月11日だったので、当然ながら延期となり、翌週の本放送は「L字テロップ入り」でした。

本放送:2011年2月18日2月25日3月4日3月18日(朝日放送、テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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「竜馬がゆく」第六話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第六話「第三部 襲撃 中編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第六話の、今年初めての再放送です。此の回での見どころは、前田愛ちゃんが演じた千葉佐那子が短刀を持って、竜馬に「お嫁にしなければ死にます!」と、命がけの告白をするシーンです。ソレに対して竜馬は「日ノ本に命を捧げたから、誰もお嫁にしない」などと大嘘をついてふってしまうのです。ドラマでは千葉佐那子の出番はソレでおしまいですが、史実だと竜馬はそんなにキッパリとは断っていなくて、千葉佐那子は竜馬が承諾したと思い、生涯「竜馬の婚約者」として独身を通したそうです。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#383「THE 7‘’ SINGLES BOX」#59「BEAUTIFUL NIGHT / LOVE COMES TUMBLING DOWN」

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ポール・マッカートニーは、1997年5月5日にMPL/パーロフォンからリリースしたアルバム「FLAMING PIE」からの英国では第3弾シングル・カットの「BEAUTIFUL NIGHT」を、1997年12月15日にリリースしました。表題曲の「BEAUTIFUL NIGHT」は、1986年にフィル・ラモーンのプロデュースでレコーディングしてアルバムごとボツになった「RETURN TO PEPPERLAND」に収録を予定していた楽曲をリメイクしたもので、サー・ジョージ・マーティンがオーケストラ・アレンジを担当して、リンゴ・スターがドラムスとヴォーカルで参加している「ビートリー」と云うか、ビートルズ・フリークのジェフ・リンと、本物が3人も関わっているので、ほとんど「ビートルズ」そのものな出来栄えの、美しく感動的な名曲です。特に、1986年版にはなかったテンポアップした終盤の展開(リンゴがリード・ヴォーカル状態になっている)が素晴らしく高揚感を与えてくれます。7インチに収録されたB面の「LOVE COMES TUMBLING DOWN」はアルバム未収録曲で、コレマタ1987年のフィル・ラモーンとのアルバム「RETURN TO PEPPERLAND」用にレコーディングした楽曲の蔵出しです。

CDシングルはやはり2種リリースされていて、表題曲「BEAUTIFUL NIGHT」と「LOVE COMES TUMBLING DOWN」に「OOBU-JOOBU Part5」(「BEAUTIFUL NIGHT」の1986年ヴァージョンが聴ける)を加えたタイプと、表題曲「BEAUTIFUL NIGHT」と1988年にレコーディングしたラヴ・バラード「SAME LOVE」の蔵出しと「OOBU-JOOBU Part6」(やはり1987年レコーディングの未発表曲「LOVE MIX」や、ポールがビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」について語ったり、メロトロンでビートルズの「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」のイントロを弾いたりするのが聴ける)を加えたタイプがあります。「OOBU-JOOBU」に関して云えば、未発表曲の大盤振る舞いになっていて、単なるラジオ番組の抜粋ではありませんし、ブートレグで聴ける番組の全貌は、更に未発表曲や未発表リハーサルやライヴ音源も満載で、ジョン・レノンの「THE LOST LENNON TAPES」のポール版と云っても良い内容です。そんな番組から、ポール自身が編集した音源が「OOBU-JOOBU Part1」から「OOBU-JOOBU Part6」としてシングルのカップリングになっているのですから、聴き逃せません。

カップリングになった「LOVE COMES TUMBLING DOWN」と「SAME LOVE」、そして「OOBU-JOOBU」に含まれている「I LOVE THIS HOUSE」と「ATLANTIC OCEAN」と「SQUID」と「DON'T BREAK THE PROMISES」のポール・ヴァージョンと「BEAUTIFUL NIGHT」の初期ヴァージョンと「LOVE MIX」の8曲は、全てが1986年から1988年までにレコーディングされた未発表曲で、1987年にリリース予定だった「RETURN TO PEPPERLAND」絡みの楽曲の蔵出しも多いのです。1980年代中盤には低迷していた事にされているポールが、実はこれほどまでの未発表曲を隠し持っていたわけで、どこが低迷していたのでしょうか。「SAME LOVE」や「LOVE MIX」なんて、何故ボツにしていたのか全く理解不能な名曲だし、他の楽曲も1989年リリースのアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」や1993年リリースのアルバム「OFF THE GROUND」、そして1997年リリースのアルバム「FLAMING PIE」の本編にすら収録されず、シングルのカップリングやラジオ番組でのレア・トラックとして公開するって、もう何だか分かりませんよ。

表題曲である「BEAUTIFUL NIGHT」は、1997年リリースの完成版と1986年ヴァージョンの両方が聴ける様になったのですが、勿論、楽曲自体が素晴らしいのだけれど、1997年の完成版の方が明らかに優っていると思います。アルバム「FLAMING PIE」でも、実質的にはトリを務めているハイライトです。ソノ後の「GREAT DAY」はポールお得意のオマケで、1992年のリンダとの小品を入れたかったのでしょう。リンダは1998年に亡くなってしまうので、此の「BEAUTIFUL NIGHT」でのバッキング・ヴァーカルがポールのシングルとしては最後の歌声となってしまいました。既に闘病中だったので覚悟をしていたであろう時に、前向きな「BEAUTIFUL NIGHT」と云う絶品の楽曲を歌っていたのですから、強い意志が感じられます。「OOBU-JOOBU」で公開された未発表曲では、ハードな「ATLANTIC OCEAN」や、ギターのループが不思議なインストゥルメンタル曲「SQUID」と云った楽曲も聴けます。

表題曲「BEAUTIFUL NIGHT」には、1985年のピアノの弾き語りデモもあって、そちらはアルバム「FLAMING PIE」の「アーカイヴ・コレクション」に収録されていますが、2CDの「スペシャル・エディション」にも入っているので、4万円強の「デラックス・エディション」や14万円!の「コレクターズ・エディション」を買わずとも4千円弱で聴く事が出来ます。ポールとしては「BEAUTIFUL NIGHT」に関してはアルバムの売りのひとつにしているし、英国のみとは云えシングル・カットしているので、ただ寝かしておいただけではないのでしょう。しかし、他のシングル・カップリング曲に関しては、所詮は本編にも収録しない程度の楽曲だと云う事なのでしょう。丁度良く1995年にラジオ番組「OOBU-JOOBU」が放送されたので、幾つかの楽曲はラジオのオンエアで公開してCDシングルのカップリングで発表したのですが、まだまだポールの未発表曲はごまんとあるのでしょう。英国で25位のシングル「BEAUTIFUL NIGHT」は「THE 7‘’ SINGLES BOX」では59枚目で、英国盤のピクチャー盤を元にリニューアルしたピクチャー・スリーヴで収録されています。

(小島イコ)

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2024年05月28日

「294万アクセスのストリート・エンジェル」



当ブログのアクセス数が、294万を超えました。今後とも、何卒宜しくお願い致します。

(小島イコ/姫川未亜)

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「24 JAPAN」第14話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第14話「1:00P.M.-2:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第14話の、今年初めての再放送です。前回でようやくテロリストのリーダーだと思われた民三を容赦なく射殺した現馬ですが、実は民三は中間管理職の小者で、真のテロリストが入国します。ソレが「林兄弟」なのですが、名前が「アンドレ」と「アレクシス」で、後に登場するラスボスの父親も「ビクター」で、何故かコノ連中だけ原作ドラマと同じ名前になっています。アンドレは、使えない奴らだと思ったのか、手下である民三一味を皆殺しにしちゃって、もう何が何だか分かりません。那奈ちゃんが演じた氷川七々美は、おそらく民三や林親子よりも強力なテロ組織に関わっていたのでしょうけれど、此のリメイクではソコまで描かれてはいません。

本放送:2021年1月15日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「悪党〜重犯罪捜査班」事案8(最終事案)(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル2 17:30〜18:30

内山理名 AS 飯沼玲子

「悪党〜重犯罪捜査班」事案8(最終事案)の、今年4回目の再放送です。理名ちゃんが演じたクールな飯沼玲子刑事は、遂にDVヒモ男をバッサリと斬り捨てます。死んだのかと思えたスカイライダーがホームレスとして生きていたので、コレは続編もありかと思ったら、最後に主役の高橋克典さんが演じた富樫刑事が、飯沼刑事との仲を誤解したDVヒモ男に刺されてしまうのでした。富樫刑事の生死は不明ですが、翌2012年に「匿名探偵」として蘇ります。

本放送:2011年3月25日(朝日放送、テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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「竜馬がゆく」第七話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第七話「第三部 襲撃 後編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第七話の、今年初めての再放送です。前回で千葉佐那子の命がけの逆プロポーズを大嘘をついてふった竜馬は、此の回では理名ちゃんが演じたおりょうと結ばれます。再放送は全十話に分けていますが、本放送は一挙放送だったので、コノ竜馬の女たらしぶりが際立っていたでしょう。此の回の終盤に竜馬は襲撃されて、敵がやって来るのを入浴中のおりょうが発見する有名な場面があります。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#384「THE 7‘’ SINGLES BOX」#60「NO OTHER BABY / BROWN EYED HANDSOME MAN / FABULOUS」

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ビートルズのリリースに阻まれて、1997年5月5日に4年ぶりのスタジオ・ソロ・アルバム「FLAMING PIE」をMPL/パーロフォンからリリースしたポール・マッカートニーですが、ソノ鬱憤を晴らすかの様にリリース・ラッシュが始まります。英国ではアルバム「FLAMING PIE」から3作(「YOUNG BOY」、「THE WORLD TONIGHT」、「BEAUTIFUL NIGHT」)のシングルを2種ずつ計6枚出して、カップリングの多くはアルバム未収録となっています。同1997年9月29日には、2作目のクラシック・アルバム「PAUL McCARTNEY’S STANDING STONE」をリリースして、翌1998年9月21日には変名ユニット「THE FIREMAN」のまさかの2作目アルバム「RUSHES」をリリースしています。しかし、ソノ1998年4月17日に愛妻リンダ・マッカートニーが亡くなってしまい、死の1か月前までレコーディングを続けていたリンダの遺作で唯一のソロ・アルバム「WIDE PRAIRIE」を1998年10月27日にリリースしています。アルバム「WIDE PRAIRIE」からは、「WIDE PRAIRIE」と「THE LIGHT COMES FROM WITHIN」の2枚がシングル・カットされていますが、「THE 7‘’ SINGLES BOX」には「SEASIDE WOMAN」同様に未収録となっています。

愛妻リンダを失ったポールは激しく落ち込み、泣いてばかりいたと云われていますが、やはり音楽と向き合うしか救いにはならず、生前のリンダが勧めていたロックンロールのカヴァーを中心にしたアルバム「RUN DEVIL RUN」を、1999年10月4日にMPL/パーロフォンからリリースするのでした。内容は、1「BLUE JEAN BOP」ジーン・ヴィンセント、2「SHE SAID YEAH」ラリー・ウィリアムズ、3「ALL SHOOK UP」エルヴィス・プレスリー、4「RUN DEVIL RUN」オリジナル、5「NO OTHER BABY」バイパース、6「LONESOME TOWN」リッキー・ネルソン、7「TRY NOT TO CRY」オリジナル、8「MOVIE MAGG」カール・パーキンス、9「BROWN EYED HANDSOME MAN」チャック・ベリー、10「WHAT IT IS」オリジナル、11「COQUETTE」ファッツ・ドミノ、12「I GOT STUNG」エルヴィス・プレスリー、13「HONEY HUSH」ジョー・ターナー、14「SHAKE A HAND」フェイ・アダムズ、15「PARTY」エルヴィス・プレスリー、の全15曲入りです。ロックンロール調のオリジナルは「RUN DEVIL RUN」と「TRY NOT TO CRY」と「WHAT IT IS」の3曲のみで、他の12曲はカヴァーです。

レコーディング・メンバーは、ポール・マッカートニー(ヴォーカル、ベース、ギター)、デヴィッド・ギルモア(ギター、バッキング・ヴォーカル)、ミック・グリーン(ギター)、ピート・ウィングフィールド(キーボード)、イアン・ペイス(ドラムス)、デイヴ・マタックス(ドラムス)で、ビートルズとピンク・フロイドとザ・パイレーツとディープ・パープルが合体したスーパー・バンドによる基本的には一発録りですが、ポールとクリス・トーマスがキリリとしまったプロデュースをしていて、アノ「CHOBA B CCCP」よりはずっと良いカヴァー集になっています。此のアルバムは「RUN DEVIL RUN(Limited Edition Collectors Box)」と云う7インチ・シングル8枚組全16曲の限定盤の箱が同時発売されていて、そちらにはアルバム未収録の「FABULOUS」チャーリー・グレイシーが、「PARTY」のカップリングで収録されています。此の「THE 7‘’ SINGLES BOX」の前哨戦の様なシングル・ボックスは、発想的には「ナイアガラ的」でもあり、コレクターにとっては是非とも手にいれたい箱とはなっております。アルバムは、全英12位・全米27位と、成績としても大爆死したアルバム「CHOBA B CCCP」(全英63位・全米109位)の無念を晴らしています。

まあ、しかし、音源的には1曲増えただけで箱まで買うのはどうか、と思うファンの為に、ポールはシングルのカップリングに「FABULOUS」を収録しています。ソレがシングル「NO OTHER BABY」なのですが、こちらも7インチ盤とCDシングル2種の計3種でのリリースとなっております。まずは7インチ盤ですが、A面が「NO OTHER BABY」で、B面には「BROWN EYED HANDSOME MAN」と「FABULOUS」の2曲入りで、計3曲入りになっているので、シングル8枚組の「NO OTHER BABY / LONESOME TOWN」と「BROWN EYED HANDSOME MAN / WHAT IT IS」の2枚とはカップリングが違っています。CDシングルは2種共に7インチと同じ3曲入りですが、若き日のポールのジャケットが嬉しいモノラル・ヴァージョンの限定盤と、何とも微妙なポールによるイラストがジャケットの通常盤のステレオ・ヴァージョンがあります。通常盤は、折り込み部分の裏の曲目の下に「L. I. L. Y.」と小さく手書きしてあるのですが、コレは「LINDA I LOVE YOU」の略なのです。つまり「NO OTHER BABY, LINDA I LOVE YOU」と云うわけです。全英42位の此のシングルは「THE 7‘’ SINGLES BOX」では60枚目で、英国盤のパーロフォン・カンパニー・スリーヴ入りで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月29日

「24 JAPAN」第15話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第15話「2:00P.M.-3:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第15話の、今年初めての再放送です。物語の方は、ようやくテロリスト「林親子」の狙いが判明します。ソレが現馬と朝倉麗議員が関わった「夜のとばり作戦」で、林親子の妻や娘たちが巻き添えを食って殺されてしまった事への復讐なのでした。ソレで現馬に朝倉麗議員を射殺させようと、何度も同じ手を使って失敗していたわけですなあ。林親子だけ名前が原作通りのカタカナなので、日系人なのかもしれませんが日本語ペラペラだし、他の日本人も「現馬(げんば)」とか「麗(うらら)」とか「六花(りっか)」とか「伊月(いづき)」とか「民三(たみぞう)」とか「七々美(ななみ)」とか、なかなかどうしてキラキラしています。

本放送:2021年1月22日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「竜馬がゆく」第八話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第八話「第四部 希望 前編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第八話の、今年初めての再放送です。襲撃された竜馬は瀕死の重傷を負い、おりょうが寝ずの看病をして命をとりとめて、感激した竜馬はおりょうにプロポーズして、新婚旅行へゆき、竜馬はお田鶴からもらった御守りを埋めてしまいます。最早ストーカー状態となったお田鶴は、其の辺の事情を全て知った上で竜馬に逢いに来ますが、竜馬は「結婚した、妻はおりょう」と鬼の宣告をして、ソレを聞いたお田鶴が夢に出て来る様な強烈な「負け顔」を披露して「二度とお逢いしません」と宣言して去ってゆくのでした。ところが、確かに其の後は竜馬に逢いには来ないものの、お田鶴は最終話まで出番があるのでした。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#385「THE 7‘’ SINGLES BOX」#61「FROM A LOVER TO A FRIEND / RIDING INTO JAIPUR」

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1998年4月17日に愛妻・リンダを失ったポール・マッカートニーは、それでも音楽活動は続けていて、1998年9月21日には「THE FIREMAN」のまさかの第2作アルバム「RUSHES」を、同1998年10月27日にはリンダの遺作で唯一のソロ・アルバム「WIDE PRAIRIE」を、翌1999年10月4日には生前にリンダが勧めていたロックンロールのカヴァー・アルバム「RUN DEVIL RUN」を、同1999年11月1日にはリンダを追悼する3作目のクラシック・アルバム「WORKING CLASSICAL」を、翌2000年2月14日にはやはりリンダを追悼したクラシック・アルバム「A GARLAND FOR LINDA」を、同2000年8月21日にはビートルズのアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」のジャケットでお馴染みのピーター・ブレイクの展覧会用に制作したコラージュ作品「LIVERPOOL SOUND COLLAGE」を、翌2001年5月7日にはCD2枚組のベスト盤「WINGSPAN:HITS AND HISTORY」を、それぞれリリースしています。特に久しぶりのベスト盤「WINGSPAN」は、全40曲(日本盤は全41曲)入りで、全英5位・全米2位と大ヒットさせています。

リンダを追悼する日々が続いていたわけですが、実は此の時期の1999年12月1日には「VO!CE」と云う名のシングルをリリースしているのです。名義は「ヘザー・ミルズ・フィーチャリング・ポール・マッカートニー」で、つまりは後に悪妻となるヘザー・ミルズと共演しているのです。ヘザー・ミルズとニッコー・パトレラキスの共作の「VO!CE」と云う楽曲は、デジタル・ビートに乗せてポールが歌っていて、ヘザー・ミルズが「ラップ」と云うか「語り」を担当しているのですが、「THE 7‘’ SINGLES BOX」には当然の如く収録されていません。此の楽曲の存在は、あたくしも恥ずかしながら、ブートレグの「DRIVING RAIN & MORE」に収録されていてソレで聴くまで知りませんでした。アルバム未収録曲ですし、シングル盤のジャケットすら見た事がありませんし、どう云った経緯でシングルがリリースされたのかも分かりません。まあ、既に1999年にはポールとヘザー・ミルズが交際中だったのでしょう。そして、ヘザー・ミルズは音楽活動としては「リンダの代わり」にはなれなかったと云う事でしょう。

「THE 7‘’ SINGLES BOX」には、リンダが歌ったシングルの「SEASIDE WOMAN」も「WIDE PRAIRIE」も「THE LIGHT COMES FROM WITHIN」も収録されていないので、ヘザー・ミルズとの「VO!CE」なんて、其の存在自体が黒歴史化しているのでしょうけれど、ブートレグの「DRIVING RAIN & MORE」ではご丁寧に3ヴァージョンが収録されていて聴く事が出来ます。其のアルバム「DRIVING RAIN」ですが、2001年11月12日にMPL/パーロフォンからリリースされています。ポールのソロ・アルバムとしては12作目で、ポール&リンダやウイングス名義を加えると20作目のスタジオ・アルバムです。前述の通り、ポールは毎年アルバムを制作してはいましたが、オリジナル・アルバムとしては、1997年のアルバム「FLAMING PIE」以来4年ぶりでした。それだけに、米国で若手のミュージシャン(そのまま、現在まで続くツアー・バンドに発展する)と組んだと云われた新作アルバムへの期待は、大きかったと記憶しています。

内容は、1「LONELY ROAD」、2「FROM A LOVER TO A FRIEND」、3「SHE'S GIVEN UP TALKING」、4「DRIVING RAIN」、5「I DO」、6「TINY BUBBLE」、7「MAGIC」、8「YOUR WAY」、9「SPINNING ON AN AXIS」、10「ABOUT YOU」、11「HEATHER」、12「BACK IN THE SUNSHINE AGAIN」、13「YOUR LOVING FLAME」、14「RIDING INTO JAIPUR」、15「RINCE THE RAINDROPS」、16「FREEDOM」、の全16曲入りです。此の内で、最後の「FREEDOM」は当初は収録する予定がなくて、「9・11」の同時多発テロを受けて曲が書かれて追加収録されています。ソレも含めて「67分17秒」もあって、アナログ盤では2枚組のボリュームがあります。CDフォーマットに合わせたのでしょうけれど、もう少し楽曲を厳選しても良かったと思えます。アルバムの成績も、全英46位・全米26位とズッコケてしまいました。前作である2001年5月7日リリースのベスト盤「WINGSPAN」が全英5位・全米2位だったので、新作へのファンの失望が表れています。

そんな些か「トホホ」なアルバムからは、「FROM A LOVER TO A FRIEND」が2001年10月29日に先行シングルでリリースされていて、B面の「RIDING INTO JAIPUR」と共にアルバムからのシングル・カットでした。CDシングルは「FROM A LOVER TO A FRIEND」のアルバムをプロデュースしたデイビット・カーンによるリミックス2ヴァージョンの3曲入りです。新たなる恋人だったヘザー・ミルズに捧げたラヴ・ソングは、全英45位で米国ではリリースされていません。ポールは前述の「FREEDOM」を2001年11月5日に急遽シングル・カットしていて、カップリングに「FROM A LOVER TO A FRIEND」の2ヴァージョンを入れたのですが、全米97位と沈没してしまいました。此のアルバム「DRIVING RAIN」の時期は、たまにやらかすポールのファンとのズレが見られて不評だったし、コレに関しては個人的にも弁護出来ません。でも、ヘザー・ミルズが悪いなんて云いませんよ。「THE 7‘’ SINGLES BOX」には「FREEDOM」は未収録で、「FROM A LOVER TO A FRIEND」が61枚目で、ヨーロッパ盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月30日

「24 JAPAN」第16話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第16話「3:00P.M.-4:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第16話の、今年初めての再放送です。中途半端に日本版にリメイクしたドラマなので、毎回バンバン銃を撃って人が死んでゆき、違和感あり捲りです。朝っぱらの5時から6時にこんなドラマを観たら、何だか一日中嫌な気分になりそうです。此の回では、主人公の妻である六花が一寸目を離したら、娘の美有を乗せた車が逆走して崖から落ちて爆発します。ソレでショックを受けた六花は記憶喪失になってしまうのですが、美有は「不死身の女」で怪我ひとつしていないのでした。おいおい、ソレはないだろう、と思えるものの、ソレを云い出したら全ての展開が無理矢理なのです。何せ初回に那奈ちゃんが演じた氷川七々美が証拠隠滅の為に旅客機ごと爆破して始まっているわけで、なかなかどうして、大雑把過ぎる演出なのです。それにしても、何故にCTUは氷川七々美を追わないのでしょうか。

本放送:2021年1月29日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「竜馬がゆく」第九話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第九話「第四部 希望 中編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第九話の、今年初めての再放送です。物語も終盤なので、竜馬も多忙になって、なかなか逢えなくなった理名ちゃんが演じたおりょうが不満を口にすると、義理の母親であるお登勢に叱られてションボリです。前回で強烈な「負け顔」を披露して「二度とお逢いしません」と去っていったお田鶴は、流石に竜馬に逢いにはゆけないものの、竜馬の仲間をお見舞いにゆくと云う大義名分で、相変わらず竜馬の動向を探ると云う、ストーカーぶりを発揮しております。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#386「THE 7‘’ SINGLES BOX」#62「TROPIC ISLAND HUM / WE ALL STAND TOGETHER」

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2001年11月12日にリリースしたアルバム「DRIVING RAIN」(全英46位・全米26位)が、シングル・カットした「FROM A LOVER TO A FRIEND」(全英45位)と「FREEDOM」(全米97位)共々大爆死したポール・マッカートニーですが、「9・11」の同時多発テロに対する反応は早く、自ら声をかけてチャリティー・コンサートを実施して、大きく株を上げました。それなのにシングル「FREEDOM」やソレを急遽収録したアルバム「DRIVING RAIN」が鳴かず飛ばずだったのは、単純に「FREEDOM」と云う楽曲の出来が悪かったからでしょう。「THE 7‘’ SINGLES BOX」にはシングル「FREEDOM」は収録されていませんが、ポールも志は兎も角、楽曲としては「なかった事」にしたいのかもしれません。エリック・クラプトンがギターで参加しているのにコレでは、困ったちゃんなのです。2016年にポールが選曲したベスト盤「PURE McCARTNEY」には、全67曲入りなのに、アルバム「DRIVING RAIN」からは1曲も選んでいません。ちなみにベスト盤「PURE McCARTNEY」に1曲も選ばれていないスタジオ・アルバムは、1988年の「CHOBA B CCCP」と、1989年の「FLOWERS IN THE DIRT」と、1999年の「RUN DEVIL RUN」と、2001年の「DRIVING RAIN」の4作のみで、カヴァー中心の2作を除けば「FLOWERS IN THE DIRT」と「DRIVING RAIN」だけなのです。エルヴィス・コステロ大好きな評論家は、困ったちゃんですね。

しかし、ポールはアルバム「DRIVING RAIN」に参加したギターのラスティ・アンダーソンとドラムスのエイブラハム・ラボリエルJr.の二人に、レコーディングには不参加だったギターとベースのブライアン・レイ、そしてお馴染みのキーボードのポール'ウィックス’ウィッケンズでのツアー・バンドを結成して、2002年から其のメンバーで2024年の現在までツアーを行っています。つまりは、現在のポールのツアー・バンドは、もう20年以上も同じメンバーで続いているわけです。コレはメンバーがコロコロと変わり続けてアルバムを同一メンバーでは1枚ずつしか作れなかった1970年代のウイングスは勿論、1960年代を席巻したビートルズよりもずっとずっと長く続いているのです。まあ、しかし、ソレはバンドがツアー・バンドに徹しているからであって、ポールの新作ソロ・アルバムではツアー・バンドをバックにした音源もあるものの、ポールが多重録音した音源も多くなり、つまりはツアーと新作アルバムは別物と考える様になったからです。故に、新作アルバムではウイングス時代の様にポール以外のメンバーに歌わせるなんて愚挙を繰り返してはいません。現在のポールのツアー・バンドは、ビートルズやウイングスやポールのソロの楽曲を、オリジナル・レコーディングに忠実に再現する為に存在していると云ってもよろしいでしょう。

特にポール'ウィックス’ウィッケンズは1989年のツアー・バンドからの付き合いですから、30年以上もポールと組んでいて、オリジナルでのオーケストラ・パートなどもキーボードで完璧に再現していますし、そもそもビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」のメドレーをリハーサルで演奏したのは彼の発案だったそうです。ソレで聴いていたエンジニアが仕事を忘れて感動のあまり号泣して、セットリストに加わったのです。楽曲「FREEDOM」に関して云えば、2002年から2003年にかけてのワールド・ツアーでは初めの内は披露していたのですが、2002年11月の9年ぶり3度目の来日公演では既にセットリストから外されていましたし、後述する2種のライヴ盤では差し替えられています。ソノ来日公演ですけれど、あたくしは2002年11月11日の東京ドーム公演を奇跡的に「アリーナ最前列」で観ています。東京ドームでは様々なミュージシャンのライヴやプロレスの興行も観ていますが、ビジョンを観ないで肉眼だけで観たのはソノ時だけです。東京ドームだとアリーナ最前列でもステージから結構な距離があるのですが、普通に肉眼でポールの表情やギターやベースを弾く指の動きまで確認出来たので、冷静な判断など不可能なライヴでした。

そう云えば、1995年に東京ドームで「夢の懸け橋〜憧夢春爛漫」を観戦したのですけれど、各団体が自分達の団体内のマッチメイクを提供するオールスター戦で、セミファイナルの全日本プロレスによる試合だけスタンド席から「肉眼で何をやっているのか見えた」ので「全日の選手ってデカイ」と思ったものです。さて、ポールですけれど、2002年11月11日にはMPL/キャピトルから「BACK IN THE U.S. LIVE 2002」をリリースして全米8位と大ヒットさせていて、2003年3月17日にはMPL/パーロフォンから「BACK IN THE WORLD」をリリースして全英5位と大ヒットさせています。が、しかし、此のそれぞれCD2枚組のライヴ盤は、内容がほとんど同じなのです。「BACK IN THE U.S. LIVE 2002」から3曲カットして4曲加えたのが「BACK IN THE WORLD」で、要するに米国向けと英国向けで出し直しているのですけれど、ファンは両方買うので、たったの7曲しか違わないのですよ。ポールらしくないやり方ですけれど、そもそもがキャピトル盤とパーロフォン盤で別にリリースしていて、ポールとしては少し変えてみた、と云うサービスだったのかもしれません。

そんな中でポールは、2002年6月には悪妻・ヘザー・ミルズと、娘たちの「財産目当てだ」と云う真っ当な反対を押し切って再婚してしまいました。ツアーは2003年6月で一旦は終了させ、2003年10月28日にはヘザー・ミルズとの娘・ベアトリスが誕生します。2004年5月から6月には欧州ツアーも行いますが、2004年9月20日に、ポールはシングル「TROPIC ISLAND HUM」をMPL/パーロフォンからリリースしています。MPLが制作したアニメをまとめたDVDに収録された「WIRRAL THE SQYIRREL」からの「TROPIC ISLAND HUM」がA面で、B面は1980年にレコーディングして1984年にリリースした「WE ALL STAND TOGETHER」です。B面はダブっているので「THE 7‘’ SINGLES」配信音源からはカットされています。A面の「TROPIC ISLAND HUM」は初出音源ですが、レコーディングは1987年でオーバーダビングは1994年の蔵出しです。7インチもCDシングルも2曲入りで、英国で21位まで上がっています。「THE 7‘’ SINGLES BOX」では62枚目で、ヨーロッパ盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

2024年05月31日

「24 JAPAN」第17話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第17話「4:00P.M.-5:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第17話の、今年初めての再放送です。車が逆走して崖から落ちて爆発したのに「不死身の女」の美有はピンピンしていて、記憶喪失になったママの六花を探します。一方、朝倉麗議員の女性スタッフにテロリストのアレクシスが色仕掛けで接触している事が発覚して、現馬は女性スタッフを囮にしようと提案し、朝倉麗議員は躊躇し反対するものの結果的には同意します。ところが、相手がテロリストであったと分かり逆上した女性スタッフはアレクシスを刺してしまい、朝倉麗議員は「それ見た事か」とばかりにCTUに対する信頼を失ってしまいます。何だかなあとしか申し上げられない展開で、早く終わって欲しいのですけれど、最終回の翌日から今年2回目の再放送が予定されているのです。

本放送:2021年2月5日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 06:00| ACTRESS | 更新情報をチェックする

「竜馬がゆく」第十話(最終話)(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第十話(最終話)「第四部 希望 後編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第十話(最終話)の、今年初めての再放送です。最終話なので、史実通りに竜馬は暗殺されますが、其の場面にだけ出演する刺客役が内藤剛志さんと云う贅沢なキャスティングとなっております。竜馬の女性関係ばかり書いてきましたが、男性陣も豪華で、まだまだ爽やかなふりをしていたエロス沢村や、嶋政宏さんや、石橋蓮司さんや、橋爪功さんや、柄本明さんや、藤田まことさん、などが出ていて、竜馬を演じた市川染五郎(現・松本幸四郎)さんの、実妹である松たか子さん、実姉である松本紀保さん、実父である松本幸四郎(現・松本白鸚)さんと、高麗屋が総出演しています。理名ちゃんが演じたおりょうを始めとして、竜馬と関わった女性は竜馬の死後には不幸な人生を歩んだらしいのですが、ドラマは青空に映る竜馬の笑顔で終わっております。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#387「THE 7‘’ SINGLES BOX」#63「FINE LINE / GROWING UP FALLING DOWN」

Fine Line [7 inch Analog]


2000年代となっても、ポール・マッカートニーの創作意欲は枯れるどころか、前にも増して上向いてゆきます。しかし、2001年11月29日にはジョージ・ハリスンが闘病の末に亡くなり、ジョン・レノンとリンダ・マッカートニーに続いて、ポールは大切な人を失いました。エリック・クラプトンが音頭を取って行われた一周忌の2002年11月29日にロイヤル・アルバート・ホールにて行われた追悼コンサート「CONCERT FOR GEORGE」には、ポールもリンゴ・スターも参加していて、何故かリンゴは持ち歌(ジョージとの共作大ヒット曲「PHOTOGRAPH」と、ビートルズ時代にカヴァーしたカール・パーキンス作「HONEY DON'T」)を披露しましたが、ポールは「FOR YOU BLUE」や「SOMETHING」や「ALL THINGS MUST PASS」や「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」と云ったジョージが書いた名曲を、エリック・クラプトンたちと演奏しました。特に「SOMETHING」は、2002年のツアーからポールのライヴの定番曲となり、初めの内は全編をジョージからプレゼントされたウクレレの弾き語りで披露していたのですが、後に最初はウクレレの弾き語りで間奏からオリジナルのビートルズ・ヴァージョンに忠実なバンド演奏となって盛り上がるアレンジになっています。

2001年にリリースしたアルバム「DRIVING RAIN」はコケたものの、続いて行ったツアーは大盛況で、2002年11月には9年ぶりでソロでは3度目の来日公演も行ってくれました。当時のポールは還暦を迎えていたので、日本のメディアは「最後の来日公演になるだろう」などと書き立てていたのですけれど、結果から云えばソレは大きな間違いとなります。其の後にポールは、2013年、2014年(中止)、2015年、2017年、2018年と5度も来日して、急病でキャンセルした2014年以外の4度は来日公演を行っています。2002年と2003年にはライヴ盤をリリースしていて、ソレは米国向け「BACK IN THE U.S. LIVE 2002」(全米8位)と英国・欧州向け「BACK IN THE WORLD」(全英5位)なんですけれど、内容は前者から3曲抜いて後者に4曲加えた7曲しか違いがない2枚組CDだったし、後者はCCCD仕様も出ていて、両方買うあたくしも含めた日本人ファンには些か不評でした。2002年には後に莫大な慰謝料をふんだくられる事となる悪妻・ヘザー・ミルズと再婚して、翌2003年にはポールが還暦過ぎて娘・ベアトリスが誕生して、2004年にはアニメ映画の主題歌「TROPIC ISLAND HUM / WE ALL STAND TOGETHER」をリリースしています。

2005年6月6日には「TWIN FREAKS」名義でシングル「REALLY LOVE YOU / LALULA」をMPL/Grazeから、同年6月13日にはアルバム「TWIN FREAKS」をMPL/パーロフォンからアナログ盤EP2枚組とダウンロード限定でリリースしていて、コレはポールとフリーランス・ヘルレイザー(ロイ・カー)によるユニットで、「THE FIREMAN」の様なアンビエント・ハウスではなく、楽曲を解体してリミックスしてはいますが、元ネタが分かるので楽しめます。そして同2005年9月12日に、ポールのソロでは13作目(ポール&リンダ、ウイングスも含めた21作目)のスタジオ・アルバム「CHAOS AND CREATION IN THE BACKYARD(ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード〜裏庭の混沌と創造)」を、MPL/パーロフォン(英国)・MPL/キャピトル(米国)からリリースしました。前作スタジオ・アルバム「DRIVING RAIN」から4年ぶりのオリジナル・ソロ・アルバムですが、前述の通りライヴ盤や変名リミックス盤などが出ていたし、2003年にはビートルズのリミックス盤「LET IT BE ... NAKED」が、2004年にはビートルズの「THE CAPITOL ALBUMS VOL.1」(共に日本盤はCCCDだった)もあったので、それ程に久しぶりと云う感じはなかったのです。と申しますか、ビートルズのリイシュー盤が出た2003年と2004年には、例によってポールの新作ソロ・アルバムは出せなかったのでしょう。

ポールはプロデュースをサー・ジョージ・マーティンに依頼したのですが、マーティンは既に聴覚が衰えていて引退を表明していたので辞退して、代わりにレディオヘッドやベックなどを手掛けたナイジェル・ゴッドリッチを推薦しました。此の辺の時代に敏感なところは、流石はサー・ジョージ・マーティンです。内容は、1「FINE LINE」、2「HOW KIND OF YOU」、3「JENNY WREN」、4「AT THE MERCY」、5「FRIENDS TO GO」、6「ENGLISH TEA」、7「TOO MUCH RAIN」、8「A CERTAIN SOFTNESS」、9「RIDING TO VANITY FAIR」、10「FOLLOW ME」、11「PROMICE TO YOU GIRL」、12「THIS NEVER HAPPEND BEFORE」、13「ANYWAY」の、全13曲入りで、シークレット・トラックで、14「I'VE ONLY GOT TWO HANDS」が、日本盤にはボーナス・トラックとして、14「SHE IS SO BEAUTIFUL」が収録された全14曲入りです。ところが、DVDも付いている日本盤はCCCDだったのです。ビートルズやポールのファンはちゃんとお金を出して買うのに、欠陥商品であるCCCDで出されたので怒り大爆発だったと記憶しています。ポールは此のアルバムをツアー・バンドで演奏する心算が、ナイジェル・ゴッドリッチの勧めでほとんどの楽曲を「ワンマン・レコーディング」しています。

故に、当時は此のアルバムを「McCARTNEY V」だと捉えるファンも多く、ポールのアルバムとしては珍しく密室的で隙がない出来栄えとなっています。アルバムは全英10位・全米6位とヒットしている(前作オリジナル・アルバム「DRIVING RAIN」は全英46位・全米26位だった)ので、ひとまず、ポールとナイジェル・ゴッドリッチのコンビネーションは、例えレコーディング中は衝突ばかりだったとは云え、成功したと云えるでしょう。順番は逆になりますが、此のアルバムからは2005年8月29日に先行シングルとしてアルバム1曲目の「FINE LINE」がリリースされています。ピアノを中心にした此の「ビートリー」な楽曲は、ポール・マッカートニー(ヴォーカル、グランドピアノ、スピネットピアノ、ベース、エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、ドラムス、シェイカー、タンバリン)、ミレニア・アンサンブル(ストリングス)による演奏で、つまりストリングス以外は全てポールがひとりで多重録音しています。シングルとしても全英20位と、そこそこヒットしています。7インチB面はアルバム未収録の「GROWING UP FALLING DOWN」で、CDシングルにカップリングされた「COMFORT OF LOVE」もアルバム未収録曲で、それら3曲入りのCDシングルも出ています。が、しかし、コレマタCCCDなんですよ。「THE 7‘’ SINGLES BOX」では63枚目で、ヨーロッパ盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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