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2024年05月20日

「ポールの道」#376「THE 7‘’ SINGLES BOX」#52「BIRTHDAY / GOOD DAY SUNSHINE」

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ポール・マッカートニーが1989年9月26日から1990年7月29日まで行った「ワールド・ツアー(ゲット・バック・ツアー)」での103回のショーから厳選した37曲入りで、1990年11月5日にMPL/パーロフォンからリリースしたLP3枚組、CD2枚組のライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」から、まずは先行シングルとして1990年10月8日にリリースされたのが「BIRTHDAY / GOOD DAY SUNSHINE」です。両面共にビートルズ・ナンバーで、A面の「BIRTHDAY」は1968年リリースのアルバム「THE BEATLES(ホワイト・アルバム)」から、B面の「GOOD DAY SUNSHINE」が1966年リリースのアルバム「REVOLVER」からとなっていて、どちらの楽曲もビートルズ時代にはライヴで披露した事がありません。もっと云えば、どちらもウイングス時代のライヴでも披露していません。A面の「BIRTHDAY」はライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」に収録されているシングル・カットですが、B面の「GOOD DAY SUNSHINE」は、アルバム未収録のライヴ・ヴァージョンです。

此のシングルは7インチ以外にも、4曲入りの12インチとCDシングル(日本では短冊CD)が出ていて、ネブワース・フェスでの「BIRTHDAY」とモントリオールでの「GOOD DAY SUNSHINE」に加えて、リオでの「P.S. LOVE ME DO」と東京ドームでの「LET ’EM IN」の4曲入りになっています。此の2曲もアルバムには未収録なので、つまりは表題曲の「BIRTHDAY」以外は全てアルバム未収録なのです。「P.S. LOVE ME DO」は1962年リリースのビートルズのデビュー・シングルのA面の「LOVE ME DO」とB面の「P.S. I LOVE YOU」を合体した「トホホ」な楽曲で、スタジオ・ヴァージョンは日本限定でリリースされたアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」Special Packageでしか聴けません。が、しかし、日本限定で聴けても余り嬉しくはない楽曲です。どうやら此の合体楽曲は、1987年にフィル・ラモーンのプロデュースでリリースを予定してアルバムごとボツになった幻のアルバム「RETURN TO PEPPERLAND」用に制作したのではないか、と云われています。

アルバム「RETURN TO PEPPERLAND」は、ビートルズの1967年のアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」の20周年を記念してリリースを予定して制作されていて、表題曲の「RETURN TO PEPPERLAND」や、後にリアレンジして1989年のアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」に収録された「THIS ONE」や、やはりリアレンジして1997年のアルバム「FLAMING PIE」に収録される「BEAUTIFUL NIGHT」と云った「ビートリー」な新曲も多く含み、「SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」の再演ヴァージョンも収録を予定していたので、ソノ流れで「P.S. LOVE ME DO」もやってしまったわけですなあ。もう1曲の「LET ’EM IN」は、嬉しい東京ドーム公演からのライヴ音源で、1976年のウイングスのアルバム「WINGS AT THE SPEED OF SOUND」からの楽曲で、当時はシングル・カットもされて全英2位・全米3位と大ヒットしています。こうして表題曲以外の3曲をアルバム未収録曲で出してしまえるのは、流石はポール・マッカートニーですし、ライヴ音源ながら、全英29位まで上がっています。

ライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」はアナログLP3枚組・CD2枚組で全37曲入りの他に、CD1枚に凝縮した全17曲入りの「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC : HIGHLIGHTS!」と、ソレを更に凝縮した全12曲入りのアナログ盤LP1枚もリリースされています。ブートレグCD3枚組の「TRIPPING THE LIVE & MORE」では全66曲入りとなっておりますし、映像作品「GET BACK」で使われた楽曲にアナログ1枚ものの楽曲を加えたCD2枚組の「GET BACK & MORE」では全38曲入りとなっていて、重複テイクも含めて全104曲を聴く事が出来ます。ソノ中には、当然此のシングル「BIRTHDAY」(シングル・ヴァージョンも入っている)や、カップリング曲でアルバム未収録曲も全て収録されています。しかし、此の先行シングルは確かにカップリング3曲がアルバム未収録で、続いて出た全37曲入りのライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」の予告編としては充分でしたが、後にもっと凄いシングルが控えていたのです。「THE 7‘’ SINGLES BOX」では52枚目で、英国盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月21日

「24 JAPAN」第9話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第9話「08:00A.M.-09:00A.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第9話の、今年初めての再放送です。コノ頃の那奈ちゃんは、年齢的にも40歳近かったので「仲間内のお母さん的な存在」みたいな役柄が多くなっていて、そちらも些か不満でしたが、コノ氷川七々美は完全なミス・キャストでした。研音ドラマだからキャスティングされたのでしょうけれど、へっぽこリメイク版でドラマ自体も酷い出来栄えだったので、第3話までで出番が終わってくれて良かったとさえ思っています。

本放送:2020年11月27日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「竜馬がゆく」第二話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第二話「第一部 出発 後編」

内山理名 AS おりょう(登場なし)

「竜馬がゆく」第二話の、今年初めての再放送です。理名ちゃんが演じたおりょうの登場は第四話からですが、竜馬を中心とした恋愛模様も描かれているドラマなので、おりょうが登場する前から観ていないと楽しめません。実在したおりょうや前田愛ちゃんが演じた千葉佐那子も登場しますが、全編に渡って登場する架空の人物である井川遥さんが演じたお田鶴が、ズバリ云って最も面白いキャラクターです。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#377「THE 7‘’ SINGLES BOX」#53「ALL MY TRIALS / C MOON」

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1989年から1990年までの「ワールド・ツアー(ゲット・バック・ツアー)」を大成功させて、103回にも及ぶショーから厳選したアナログ3枚組・CD2枚組で全37曲入りのライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」を1990年11月5日にMPL/パーロフォンからリリースしたポール・マッカートニーは、全17曲入りのダイジェスト盤CD1枚の「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC:HIGHLIGHTS!」と全12曲入りのアナログ盤もリリースしました。ダイジェスト盤は、どちらも些かビートルズ・ナンバーばかり選曲されているのですが、米国フォーク・ソングのカヴァーである「ALL MY TRIALS」はダイジェスト盤にしか収録されていません。そう云う小技を、ポールはよくやるわけですけれど、流石に1曲の為にライヴ盤を2度買いさせるのは酷いと考えたのか、ソノ地味な「ALL MY TRIALS」を1990年11月26日と12月3日にシングル・カットしてリリースしています。

7インチ盤はA面が1989年10月27日のミラノ公演からの「ALL MY TRIALS」で、B面がアルバム未収録の「C MOON」となっていて、此の「C MOON」のライヴは1989年10月26日のミラノ公演のサウンドチェック音源で、1990年と1991年に欧州諸国や日本でシングル・カットされた「THE LONG AND WINDING ROAD」にも収録されています。故に「THE 7‘’ SINGLES BOX」の配信音源では重複するのでカットされています。12インチ盤には1990年6月23日のグラスゴー公演からのアルバム未収録曲「MULL OF KINTYRE」と、1989年9月28日のイェーテボリ公演からのアルバム収録曲「PUT IT THERE」が収録されています。黒いジャケットのCDシングルにも、12インチと同じ4曲が収録されています。「C MOON」は「第2期ウイングス」時代のシングル「HI, HI, HI」のB面が初出で、「MULL OF KINTYRE」は1977年の「第5.75期ウイングス」による特大ヒット・シングルが初出で、「PUT IT THERE」は1989年のアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」に収録されてシングル・カットもされています。

ところが、此のシングルCDは白いジャケットで第2版が出ていて、そちらには「ALL MY TRIALS」と「C MOON」に加えて、1990年6月28日のリバプール公演のみで披露された「STRAWBERRY FIELDS FOREVER〜HELP!〜GIVE PEACE A CHANCE」と云う、通称「ジョン・レノン・メドレー」が収録されているのです。アルバムには未収録だし、コレを単なるシングルのカップリングにしてしまうポールの感覚は分かりません。リバプール公演でしか演奏すらしていないわけで、そりゃあ地元は大騒ぎになった(映像作品「GOING HOME」に収録されているので観れる)のですけれど、コレをセットリストに加えていたならば「GOLDEN SLUMBERS / CARRY THAT WEIGHT / THE END」と同等か、いや、ソレ以上に盛り上がったのは確実ですし、何で「ALL MY TRIALS」がA面で「ジョン・レノン・メドレー」が単なるカップリングなのか、全く理解不能です。そもそもビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」からのメドレーも、リハーサルで何となく演奏したらエンジニアが感動して号泣したのでセットリストに加えたと云われていて、ポールは自分を過小評価し過ぎなのです。

更に云えば此の頃に「LET IT BE」をライヴで演奏していたら、観客席の父と娘が肩を抱き合って泣いているのが目に入って「自分は人を感動させる仕事をしているんだなあ」と初めて気が付いたと云うのですから、全くもって天然バカボンです。「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」はビートルズの1967年のシングルが初出で、「HELP!」はビートルズの1965年のシングルが初出で、どちらも「レノン=マッカートニー」作ですが、実質的にはジョンが単独で書いた楽曲です。「GIVE PEACE A CHANCE」はプラスティック・オノ・バンドの1969年のシングルが初出で、こちらも以前は「レノン=マッカートニー」作になっていて、近年にジョンの単独作になった楽曲です。此の頃からポールは、かつて自分が創造したビートルズを再評価ではなく、初めて正当に評価する様になったので、こうしてビートルズ・ナンバーも多くライヴで披露する様になったし、ジョンやジョージが書いた曲までライヴで披露する様になったのです。かつて「第2期ウイングス」時代には頑なにビートルズ・ナンバーをライヴで演奏しなかったポールですけれど、ソレは「ビートルズに大した曲はない」と思っていたからなのかもしれません。「THE 7‘’ SINGLES BOX」では53枚目で、英国盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月22日

「24 JAPAN」第10話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第10話「09:00A.M.-10:00A.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第10話の、今年初めての再放送です。現馬は逃げ捲り、美有は叫び捲り、CTUは疑心暗鬼で、朝倉陣営は悩み捲りで、堂々巡りとなっております。冷徹にテロを進めていた神林民三まで急に焦り始めて、コノ展開が延々と続くわけですが、那奈ちゃんが演じた氷川七々美の出番はとっくに終わっています。那奈ちゃんがレギュラー出演した連続ドラマで途中退場するのは珍しく、他には終盤に殺された「氷の世界」の迫田七海や、中盤で自決した「ブラッディ・マンデイ」の宝生小百合などがあります。第4話で登場して第7話で置き去りにされた「不機嫌なジーン」の岡元めぐみもモヤモヤしましたが、此の「24 JAPAN」での氷川七々美の続きを仄めかしながらの第3話まででの退場は、最も意味不明です。

本放送:2020年12月4日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「HK/変態仮面」



WOWOW 4K 14:35〜16:30

2013年公開作品(2013年4月13日公開)

片瀬那奈 AS 色丞魔喜

「HK/変態仮面」の、今年なんと、9回目の放送です。那奈ちゃんが演じたのは、変態仮面の母親でSMの女王様です。平日の真昼間に放送する様な内容ではないと思います。が、主演の鈴木亮平くんの肉体改造だけでも観る価値はあります。

(小島イコ/姫川未亜)

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「HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」

【Amazon.co.jp限定】HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス 究極版(B2ポスター付き) [Blu-ray]


WOWOW 4K 16:30〜18:30

2016年公開作品(2016年5月14日公開)

片瀬那奈 AS 色丞魔喜

「HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」の、今年なんと9回目の放送です。前作に続いて、那奈ちゃんは変態仮面の母親を演じています。2013年に公開された前作の頃とは違って、此の2016年に公開された続編の頃には主演の鈴木亮平くんは人気者になっていたのですが、再び肉体改造して挑んでいます。鈴木亮平くんは、今年(2024年)にも配信映画「シティーハンター」で、四十代になってもノリノリの演技を魅せているので、そもそもマンガ原作モノが好きなんでしょうね。

(小島イコ/姫川未亜)

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「竜馬がゆく」第三話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第三話「第二部 脱落 前編」

内山理名 AS おりょう(登場なし)

「竜馬がゆく」第三話の、今年初めての再放送です。此の回では魔性の女で後にストーカーとなる井川遥さんが演じたお田鶴が、竜馬にグイグイ迫って結ばれます。いいとこのお嬢さんみたいなんですけれど、やる事は大胆です。竜馬もやる事やってしまったので、後々まで追っかけ回されても文句は云えません。恋愛模様ばかり書いておりますが、本筋の方も大河ドラマばりに豪華キャストです。でも、史実通りに進行する本筋よりも、異常にモテ男である竜馬を巡る残酷なまでの女の戦いの方が、面白いドラマです。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#378「THE 7‘’ SINGLES BOX」#54「THE WORLD YOU'RE COMING INTO / TRES CONEJOS / SAVE THE CHILD / THE DRINKING SONG(LET'S FIND OURSELVES A LITTLE HOSTELRY)」

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1989年から1990年までの103回にも及ぶ「ワールド・ツアー(ゲット・バック・ツアー)」を大成功させて、ソコから厳選したアナログ3枚組・CD2枚組で全37曲入りのライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」も全英26位・全米17位とヒットさせたポール・マッカートニーは、ソコからシングル・カットした「BIRTHDAY」や「ALL MY TRIALS」もカップリングはライヴ盤には未収録曲満載で、正に絶好調でした。そして、ソコからがポールの真骨頂で、1991年1月25日にMTVの「UNPLUGGED」の為にロンドンのライムハウス・テレビ・スタジオで、2時間半で全22曲のアコースティック・ライヴを行い、ソノ模様はMTVでも放送されましたが、全17曲のライヴ・アルバムとして1991年5月13日にMPL/パーロフォンからリリースしたのです。、ポール&リンダ・マッカートニー、ヘイミッシュ・スチュアート、ロビー・マッキントッシュ、ポール'ウィックス'ウィッケンズ、ブレア・カニンガムによるライヴで、ワールド・ツアーでの途中からドラマーが交代しただけの安定した布陣でした。此の「UNPLUGGED(The Official Bootleg)」は、全英7位・全米14位と「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」よりも売れています。

103回も行ったスタジアム・ライヴは観に行けたけれど、1回限りのスタジオ・ライヴはごく少数の観客しか観れなかったので、こうした逆転現象が起きたのでしょう。MTVの「UNPLUGGED」は人気企画となり、様々なミュージシャンがレコードにしていますが、ソノ元祖がポールでした。ポールは此の後にもMTVでライヴを行ったものの、既にそうした後追いの他のミュージシャンが出したスタジオ・ライヴ盤が売れていたので、そちらは敢えて公式レコード化はしていません。其の辺が「他の奴らと同じ事はしない」と云う「ビートルズ流儀」なのです。続いてポールは、1988年に旧ソ連限定盤で出した粗削りなロックンロールのカヴァー・アルバム「CHOBA B CCCP」を、1991年9月30日に全世界発売してしまい、全英63位・全米109位と大爆死しています。1988年の旧ソ連限定盤が高値で取引されているから出してくれたのでしょうけれど、ファンが騒いでいたのは内容ではなく「限定盤で入手困難だった」からだけなんですよ。「公式海賊盤」と名付けた「UNPLUGGED」がソコソコ売れたから、だったら「CHOBA B CCCP」も売れるだろう、と安易に思って出してしまったのでしょう。

そしてポールは、1991年10月7日には初の本格的なクラシック作品「PAUL McCARTNEY'S LIVERPOOL ORATORIO」をリリースしてしまいます。アナログ盤もCDも2枚組の大作オペラで、ポールがクラシックの作曲家であるカール・デイヴィスに手伝ってもらって書いたものです。MPL/クラシックスからリリースされた此のオペラからは、1991年9月30日に「THE WORLD YOU'RE COMING INTO / TRES CONEJOS」が、同年11月25日には「SAVE THE CHILD / THE DRINKING SONG(LET'S FIND OURSELVES A LITTLE HOSTELRY)」と2枚のシングルも出ていて、CDシングルと2枚組を1枚に凝縮したCD1枚の「SELECTIONS FROM PAUL McCARTNEY'S LIVERPOOL ORATORIO」も出ていて、クラシック作品としては異例のヒットとなっているのですけれど、ソレは「ポール・マッカートニー」の名前で売れただけです。しかし、ポールにとっては新たなる挑戦だったから思い入れがある様で「THE 7‘’ SINGLES BOX」に54枚目で選ばれているのです。しかも、わざわざ新しいカップリングにし直して、2枚のシングルをAB面に合体させて1枚にしていて、ジャケットは「THE WORLD YOU'RE COMING INTO」を元にしたデザインにしています。正直に云って、ダイジェスト盤でもキツイので、此のシングルの4曲で充分です。

(小島イコ)

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2024年05月23日

「24 JAPAN」第11話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第11話「10:00A.M.-11:00A.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第11話の、今年初めての再放送です。ダラダラと現馬と民三の対決が描かれている中盤ですが、真の黒幕は別にいるわけで、民三は那奈ちゃんが演じた氷川七々美を「七々美」なんぞと呼び捨てにしてエラソーだったのに、実は単なるテロリストの中間管理職だったわけで、民三で引っ張り過ぎです。

本放送:2020年12月18日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「竜馬がゆく」第四話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第四話「第二部 脱落 後編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第四話の、今年初めての再放送です。此の回の終盤で、遂に満を持して理名ちゃんが演じたおりょうが登場します。火事場から子どもを抱えて逃げ出して来るので、顔は煤だらけだし粗末な着物姿なのですが、竜馬は一目惚れ状態で、他の女性を次から次へとふり捲ってゆくのでした。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#379「THE 7‘’ SINGLES BOX」#55「HOPE OF DELIVERANCE / LONG LEATHER COAT」

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1989年から1990年までの「ワールド・ツアー(ゲット・バック・ツアー)」を大成功させて、1990年リリースのライヴ盤「TRIPPING THE LIVE FANTASTIC」(全英26位・全米17位)もヒットさせて、翌1991年にはMTVのスタジオ・ライヴ盤「UNPLUGGED」(全英7位・全米14位)もヒットさせたポール・マッカートニーですが、些か調子に乗って同1991年には1988年に旧ソ連限定盤でのリリースだった一発録りのロックンロールのカヴァー・アルバム「CHOBA B CCCP」を全世界リリースして、全英63位・全米109位と盛大にズッコケました。そして、同1991年には初のクラシック・アルバム「PAUL McCARTNEY’S LIVERPOOL ORATORIO」までリリースと、何でもアリ状態となったのです。しかしながら、やはりファンが待っていたのは1989年リリースのアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」(全英首位!・全米21位)に続く「オリジナル・ソロ・アルバム」でした。

勿論、ポールはワールド・ツアーでのメンバーを其の侭にして、ポール・マッカートニー(リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、ベース、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、スパニッシュ・ギター、ピアノ、ウーリッツァー、メロトロン、チェレスタ、シタール、ドラムス、コンガ、タンバリン、パーカッション、オカリナ、ハーモニカ、口笛)、リンダ・マッカートニー(バッキング・ヴォーカル、キーボード、他)、ヘイミッシュ・スチュアート(アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、他)、ロビー・マッキントッシュ(エレクトリック・ギター、アコースティックギター、他)、ポール'ウィックス'ウィッケンズ(キーボード、ピアノ、シンセサイザー、クラビネット、他)、ブレア・カニンガム(ドラムス、パーカッション、他)の6人で新たなるスタジオ・アルバム「OFF THE GROUND」をレコーディングしていたのです。

其のアルバムから、1992年12月28日に先行シングルとしてMPL/パーロフォンからリリースしたのが「HOPE OF DELIVERANCE(明日への誓い) / LONG LEATHER COAT」です。英国では2曲入りの7インチと、「BIG BOYS BICKERING」と「KICKED AROUND NO MORE」も加えた4曲入りのCDシングルが出ていて、日本では2曲(「HOPE OF DELIVERANCE」と「BIG BOYS BICKERING」)入りの短冊CDで出ています。更に翌1993年1月5日には12インチ「DELIVERANCE」が出ていて、スティーヴ・アンダーソンによる原型を留めない二つのリミックスと「HOPE OF DELIVERANCE」のアルバム・ヴァージョンの3曲が収録されています。これらの内「LONG LEATHER COAT」はポール&リンダ・マッカートニー作で、他はポールの単独作です。

1993年2月1日にリリースされたポールの9作目(ポール&リンダ、ウイングス名義を含めて17作目)のスタジオ・ソロ・アルバム「OFF THE GROUND」は、1「OFF THE GROUND」、2「LOOKING FOR CHANGES」、3「HOPE OF DELIVERANCE」、4「MISTRESS AND MAID」、5「I OWE IT ALL TO YOU」、6「BIKER LIKE AN ICON」、7「PEACE IN THE NEIGHBOURHOOD」、8「GOLDEN EARTH GIRL」、9「THE LOVERS THAT NEVER WERE」、10「GET OUT OF MY WAY」、11「WINEDARK OPEN SEA」、12「C'MON PEOPLE」の、全12曲入りで、13曲目にシークレット・トラックとして少しだけ「COSMICALLY CONSCIOUS」のサワリが収録されています。

つまり、此の先行シングルでは、表題曲の「HOPE OF DELIVERANCE」以外の「LONG LEATHER COAT」と「BIG BOYS BICKERING」と「KICKED AROUND NO MORE」の3曲はアルバム未収録で、リミックスの「DELIVERANCE」も12インチでしか聴けません。日本ではアルバム「OFF THE GROUND」の初回盤では、本編12曲(13曲)のCDに、オマケで「LONG LEATHER COAT」と「KICKED AROUND NO MORE」の2曲入りの3インチCDを入れて、何とかポールのアルバム未収録曲をフォローしようとしたのですが、此の後にアルバムからは「C'MON PEOPLE」と「OFF THE GROUND」と「BIKER LIKE AN ICON」とシングルを出し捲り、それらのカップリングは全てがアルバム未収録曲と云う、乃木坂46や櫻坂46でも足元にも及ばない無双状態となって、1993年12月1日にはそれらを全て収録したCD2枚組の「OFF THE GROUND : THE COMPLETE WORKS」をリリースすると云うトンデモな事までやらかしてしまいます。

ソウルフルな名曲「KICKED AROUND NO MORE」などは、何故にアルバム未収録でCDシングルのカップリング(7インチ盤には未収録)なのか理解不能なのですが、アルバム「OFF THE GROUND」は「ポールのソロ・アルバム」と云うよりも5年近くもの間に「ワールド・ツアー」や「UNPLUGGED」などでも共演してきた「バンドのアルバム」と云う側面があるので、こうした「ポールのソロ風な楽曲」は敢えて外したのかもしれません。アルバム「OFF THE GROUND」は全英5位・全米17位で、米国では前作オリジナル・ソロ・アルバム「FLOWERS IN THE DIRT」の全米21位よりも売れています。ポール節爆裂のラテン風味な「HOPE OF DELIVERANCE」は、全英18位・全米83位と特に米国では大爆死していますが、カナダ5位・ドイツ3位と大ヒットした国もあります。ブートレグ9枚組の「THE 7‘’ SINGLES」では此のシングルから7枚目で、「THE 7‘’ SINGLES BOX」では55枚目で、ヨーロッパ盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月24日

「24 JAPAN」第12話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第12話「11:00A.M.-12:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第12話の、今年初めての再放送です。全24話なので丁度真ん中まできたのですけれど、おいおい、まだ半分かよ、と既に脱落した方々も多かったでしょう。演出も本家原作ドラマに比べるとショボイし、本放送は週末のクリスマスの深夜だったので、こんなヘッポコリンでポンコツなドラマをリアタイで観ている人は少なかったでしょうなあ。さて、ここで悲しいお知らせです。ようやく半分まで来た「24 JAPAN」の再放送ですが、6月11日の最終回の翌日である6月12日から、今年2回目の再放送が始まります。何だかなあ。

本放送:2020年12月25日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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「悪党〜重犯罪捜査班」事案1〜事案3(再)で内山理名ちゃん



テレ朝チャンネル2 18:30〜21:00

内山理名 AS 飯沼玲子

「悪党〜重犯罪捜査班」事案1から事案3までの、今年4回目の再放送です。理名ちゃんはクールな刑事・飯沼玲子を演じていて、何故かDV男と同棲しています。理名ちゃんだけではなく、滝沢沙織さんもフリージャーナリスト役でレギュラー出演しています。他のキャスティングも、那奈ちゃんと共演歴がある「カタセカイ住人」が多いドラマです。

本放送:2011年1月21日、1月28日、2月4日(朝日放送、テレビ朝日)

(姫川未亜/小島イコ)

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「竜馬がゆく」第五話(再)で内山理名ちゃん



時代劇専門チャンネル 21:00〜22:00

第五話「第三部 襲撃 前編」

内山理名 AS おりょう

「竜馬がゆく」第五話の、今年初めての再放送です。理名ちゃんが演じた「運命の人」おりょうは、前回の終盤に初登場したので、本格的な出番は此の回からとなります。竜馬はおりょうに綺麗な着物を着せて別嬪さんに変身させて、お登勢の養女にしてもらいます。二人は「おりょう」「竜馬」と「ジョン&ヨーコ」みたいに呼び捨てにして、白昼堂々と道端でハグするなど大胆です。そうしておりょうにメロメロになってゆく竜馬は、他の女性を残酷に捨てる展開となるのでした。

本放送:2004年1月2日(テレビ東京)

(姫川未亜/小島イコ)

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「ポールの道」#380「THE 7‘’ SINGLES BOX」#56「C'MON PEOPLE / I CAN'T IMAGINE」

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1993年2月1日にポール・マッカートニーがMPL/パーロフォンからリリースした9作目のソロ・アルバム「OFF THE GROUND」からは、先行シングル「HOPE OF DELIVERANCE(明日への誓い)」に続いて、同1993年2月22日に「C'MON PEOPLE」がシングル・カットされました。ビートルズ時代のジョンが書いた「I AM THE WALRUS」を思い起こさせるリズムでの此の楽曲は、ポールの単独作ですが、サー・ジョージ・マーティンがプロデュースとオーケストラ・アレンジを担当していて、如何にも「ビートルズ風」です。アルバムでは本編の最後に収録されていて、此の楽曲が終わった後に、いきなりフェイドインしてくるポールが1968年頃に書いたと云う「COSMICALLY CONCIOUS」のサワリとセットになっているので、全くもって「ビートリー」です。まあ、ポールとサー・ジョージ・マーティンが組んでいるのですから、そりゃあ、本物なのです。1993年の2度目のソロ来日公演でも披露されていて、曲の最後にステージ後方のスクリーンにポールとジョンの写真が大きく映し出されて、そりゃあ、もう、感動的でした。7インチ盤のB面「I CAN'T IMAGINE」は思わせぶりなタイトルですが、ポールの単独作でアルバム未収録曲です。

此のシングルは「C'MON PEOPLE / I CAN'T IMAGINE」の7インチ盤の他に、「KEEP COMING BACK TO LOVE」と「DOWN TO THE RIVER」を加えた4曲入りのCDシングルと、「C'MON PEOPLE」と「DELIVERANCE」と「DELIVERANCE」のダブ・ミックスの3曲入りのCDシングルが出ていて、日本では2曲入りの短冊CDが出ています。此の内、「KEEP COMING BACK TO LOVE」がポールとヘイミッシュ・スチュアートの共作で、他は全てポールの単独作です。「C'MON PEOPLE」は、全英41位とイマイチな成績でした。更にポールは、米国や日本では同1993年4月19日にアルバム表題曲の「OFF THE GROUND」をCDシングル・カットしていて、「OFF THE GROUND」の他に「COSMICALLY CONCIOUS」のフル・ヴァージョンと「STYLE STYLE」と「SWEET SWEET MEMORIES」〜「SOGGY NOODLE」の4曲(実質5曲)入りで、ポールの単独作のカップリングの3曲(4曲)はアルバム未収録でした。そして、ヨーロッパ諸国では同1993年11月8日に「BIKER LIKE AN ICON」もCDシングル・カットして、カップリングは「UNPLUGGED」には未収録だった「MIDNIGHT SPECIAL」と「THINGS WE SAID TODAY」に、ライヴ盤「PAUL IS LIVE」からの「BIKER LIKE AN ICON(LIVE)」を加えています。

こうしてシングルのカップリングは全てアルバム未収録曲としてしまったので、1993年12月1日には本編全12曲(13曲)入りと、アルバム未収録の全12曲入りのCD2枚組アルバム「OFF THE GROUND:THE COMPLETE WORKS」がリリースされていて、レコーディング当時にコレだけの完成品を産んだのはポールにとっても前例がない事でした。ソレだけ、アルバム「OFF THE GROUND」のバンドによるレコーディングは充実していたわけです。日本のアホな評論家は、アルバム「OFF THE GROUND」に関してもエルヴィス・コステロとの共作の蔵出しだった2曲(「MISTRESS AND MAID」と「THE LOVERS THAT NEVER WERE」)ばかり褒めていて、要するにコステロが好きなだけとしか思えない評価をしているのですけれど、おいおい、本当に聴いて書いていますかあ?「THE LOVERS THAT NEVER WERE」は名曲だとは思いますけれど、他にもアルバムやシングルのカップリング曲には良い曲が満載なのに、コステロ絡みで書いて置けばいいか、と云う短絡的な事ばかり書いていて、全く無責任で楽な商売ですなあ。

さてさて、1993年は、ポールにとって何度目かの絶頂期でした。ソレはアルバムのリリースに如実に表れています。1993年にポールは新作アルバム「OFF THE GROUND」と「OFF THE GROUND:THE COMPLETE WORKS」の2作の他に、アルバム「McCARTNEY」からアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」までの16作を「ザ・ポール・マッカートニー・コレクション」としてリマスター音源で一気にリイシューしています。リマスターしてボーナス・トラックも入れているので、単なるリイシューではありません。「ニュー・ワールド・ツアー」の前半からのライヴ盤「PAUL IS LIVE」もリリースしていて、ポールとユースの変名ユニット「THE FIREMAN」の1作目である「STRAWBERRY OCEANS SHIPS FOREST」までリリースしているのです。つまり、1993年だけで20作ものアルバムを出してしまったわけですよ。リイシュー盤の16作を除外したって、新作だけでも4作も出しているのです。コロムビア時代のナイアガラじゃないんだから、そんなに出さなくとも良いのにねえ。まあ、ある事情で、其の後は1997年まで新作アルバムを出せなくなるんですけれどね。「C'MON PEOPLE / I CAN'T IMAGINE」は「THE 7‘’ SINGLES BOX」では56枚目で、ドイツ盤のピクチャー・スリーヴで復刻されています。

(小島イコ)

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2024年05月25日

「ポールの道」#381「THE 7‘’ SINGLES BOX」#57「YOUNG BOY / LOOKING FOR YOU」

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ポール・マッカートニーは、1993年には、新作アルバム「OFF THE GROUND」と、ソノ拡大盤CD2枚組の「OFF THE GROUND:COMPLETE WORKS」と、最新ライヴ盤「PAUL IS LIVE」と、変名ユニット「THE FIREMAN」のデビュー・アルバム「STRAWBERRY OCEANS SHIPS FOREST」と、新作アルバムだけでも4作もリリースして、過去のアルバム16作もリマスターして「ザ・ポール・マッカートニー・コレクション」としてリイシューしていて、1年間で20作!ものアルバムをリリースしたのです。リンゴ・スターも最近のインタビューで「僕たちがビートルズとして沢山アルバムを出せたのは、ワーカホリックなポールのおかげ」と語っている程に、ポールは「音楽活動を止めると死ぬ病」に罹っているのです。ちなみにリンゴは其のインタビューで「エルヴィス・プレスリーにビートルズ時代に4人で逢った時に、エルヴィスの周りには沢山の人はいたけれど、彼はひとりぼっちだった。僕には、かけがえのない3人の仲間がいた」と、なかなか核心を突いたイイ話もしています。それにしては、リンゴも近年は矢鱈と新作レコードを出していて、コレはポールの病気がうつってしまったのでしょうか。

そんなワーカホリックなポールですが、鬼の様に20作もアルバムを出した1993年の後は、1997年5月5日にMPL/パーロフォンからリリースしたソロとしては10作目のアルバム「FLAMING PIE」までに4年ものブランクがあります。コレはですね、1994年にビートルズのラジオ用のスタジオ・ライヴ盤「LIVE AT THE BBC」が、1995年から1996年までにはビートルズのボツ音源を集めたアルバム「ANTHOLOGY」の3作がリリースされているからなのです。ポールは「ANTHOLOGY」用に、ビートルズの新曲として「FREE AS A BIRD」と「REAL LOVE」と当時は未発表になった「NOW AND THEN」を、ジョンのデモ音源を元にして、ジョージ・ハリスンとリンゴ・スターとの3人でオーバーダビングしてリリースしたのですが、ソノ新曲をプロデュースしたジェフ・リンと共に、ポールの新作アルバム「FLAMING PIE」となる楽曲を制作したものの、レコード会社から「今はビートルズで盛り上がっているんだから、ポールの新作アルバムなんか要らないんだよ」と云われてしまい、結局は「ANTHOLOGY」プロジェクトが終了後の1997年にならないと、新作アルバムを出せなかったのです。

ポールにとっては、1970年のビートルズのアルバム「LET IT BE」とソロ・アルバム「McCARTNEY」のバッティング事件からの「ビートルズ脱退宣言」と同じ悪夢の様な展開で、つまり、ポールにとっての最大の敵は「かつての自分自身であるビートルズ」なのでした。ソレでアルバム「FLAMING PIE」は、1「THE SONG WE WERE SINGING」、2「THE WORLD TONIGHT」、3「IF YOU WANNA」、4「SOMEDAYS」、5「YOUNG BOY」、6「CALICO SKIES」、7「FLAMING PIE」、8「HEAVEN ON A SUNDAY」、9「USED TO BE BAD」、10「SOUVENIR」、11「LITTLE WILLOW」、12「REALLY LOVE YOU」、13「BEAUTIFUL NIGHT」、14「GREAT DAY」の、全14曲なのですが、「CALICO SKIES」と「GREAT DAY」の2曲が1992年のレコーディングで、他の12曲は1995年から1997年までにレコーディングされています。ポールにとっては愛妻リンダが参加した最後のアルバムとなり、旧友であるスティーヴ・ミラーとリンゴ・スターも一部で参加していますが、基本的にはポールとジェフ・リンの二人だけでレコーディングした楽曲が多く収録されています。

結果的には、アルバム「FLAMING PIE」は、全英2位・全米2位と大ヒットしていて、英国では人気に衰え知らずだったポールですが、米国では1982年リリースのアルバム「TUG OF WAR」(全米首位!)以来の15年ぶりのトップ10ヒット・アルバムとなったのです。つまりですね、1980年代にポールが低迷していた事にしたい日本のバカな評論家は、全米チャートの成績でそう云うのであれば、1989年リリースのアルバム「FLOWERS IN THE DIRT」は全米21位(全英首位!)だし、1993年リリースのアルバム「OFF THE GROUND」は全米17位(全英5位)なわけで、エルヴィス・コステロとの共作が入っているアルバムは2作共に米国では当たっていないんですよ。もっと云えば、ポールとコステロの共作曲が入っているエルヴィス・コステロのアルバムは、1989年リリースのアルバム「SPIKE」が全米32位(全英2位)で、1991年リリースのアルバム「MIGHTY LIKE A ROSE」が全米55位(全英3位)なんですよ。となるとですね、此の1997年リリースのアルバム「FLAMING PIE」こそが米国での復活となってしまうわけですなあ。まさか、ジェフ・リンと組んだからだ、とか、スティーヴ・ミラーやリンゴ・スターも参加したからだ、とは云いませんよね。

つまり、日本のアホ丸出しな評論家は、自分の都合が良い様に、英国での成績と米国での成績を意図的に取り上げて語っているのです。米国の成績だけを見れば、ポールとコステロの共作曲なんて、まるで相手にされていなかったのですよ。最も売れた「VERONICA」でさえ、全米19位なんですからね。さて、アルバム「FLAMING PIE」からは、1997年4月28日に「YOUNG BOY」が先行シングルとしてリリースされています。スティーヴ・ミラーがギターで参加した此の楽曲は、全英19位で米国では未発売です。7インチ・ピクチャー盤のカップリングの「LOOKING FOR YOU」は、ポールとジェフ・リンの共同プロデュースで、リンゴがドラムスで参加しているアルバム未収録曲です。ソノ2曲に「OOBU JOOBU-Part 1」(1987年レコーディングの未発表曲「I LOVE THIS HOUSE」や「YOUNG BOY」の秘話が聴ける)を加えたCDシングルと、「YOUNG BOY」に、スティーヴ・ミラーが参加しているアルバム未収録曲の「BROOMSTICK」と「OOBU JOOBU-Part 2」(1987年レコーディングの未発表曲「ATLANTIC OCEAN」が聴ける)を加えた2種のCDシングルが英国では出ていて、アルバム「FLAMING PIE」からのシングルは3作あるのですが、全て表題曲以外は別のカップリングを加えた2種ずつでリリースされているので、コレクター泣かせです。何だか、坂道シリーズのシングルなんかの元ネタになっているかの如く、ポールのシングルは凝っています。「OOBU JOOBU」は、1995年にポールが制作したラジオ番組から編集した音源で、CDシングル3作2種ずつの6枚を揃えないと全てが聴けません。「YOUNG BOY / LOOKING FOR YOU」は「THE 7‘’ SINGLES BOX」では57枚目で、7インチ・ピクチャー盤を元にした新たなピクチャー・スリーヴで収録されています。

(小島イコ)

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2024年05月26日

「ホテルマン東堂克生の事件ファイル〜八ヶ岳リゾート殺人事件〜」(再)で内山理名ちゃん



ファミリー劇場 7:10〜9:00

石ノ森章太郎の名作コミック「HOTEL」のスピンオフドラマ!内藤剛志&内山理名が「ホテルマン&刑事」のバディで事件を解決に導くヒューマンミステリー。

内山理名 AS 高梨薫

「ホテルマン東堂克生の事件ファイル〜八ヶ岳リゾート殺人事件〜」の、今年初めての再放送です。内藤剛志さんが演じるホテルマン東堂克生には亡くなった婚約者がいて、二人の間に生まれた生き別れの娘がいた、と云う設定のドラマです。ソノ娘が理名ちゃんが演じた刑事・高梨薫で、ホテルで起きた殺人事件の捜査に薫がやって来て、いきなり初対面で「娘です」と明かして、ギクシャクするものの父と娘で事件を解決する展開です。内藤剛志さんと理名ちゃんは共演歴が多いものの親子役は初めてで、2021年11月21日に結婚した理名ちゃんは当時は新婚だったので、制作発表会で内藤さんが「吉田栄作が憎たらしい!親父としては、そうでしょう!」と云っていました。

本放送:2022年1月22日(BS-TBS)

(姫川未亜)

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「ポールの道」#382「THE 7‘’ SINGLES BOX」#58「THE WORLD TONIGHT / USED TO BE BAD」

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ビートルズ本隊の、1994年のスタジオ・ライヴ盤「LIVE AT THE BBC」と、1995年から1996年までのボツ音源集「ANTHOLOGY」の為に新作アルバムを出せなかったポール・マッカートニーは、、1997年5月5日になってようやく新作アルバム「FLAMING PIE」をMPL/パーロフォンからリリース出来ました。1997年4月28日に先行シングルの「YOUNG BOY」を英国と日本でリリースしたのですが、ソノ内で英国でのCDシングルは収録内容が違う2種があります。1997年7月7日には第2弾シングルとして「THE WORLD TONIGHT / USED TO BE BAD」を英国ではピクチャー盤でリリースしていて、A面の「THE WORLD TONIGHT」は、ポール・マッカートニー(リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、ベース、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、ピアノ、ドラムス 、パーカッション)、ジェフ・リン(バッキング・ヴォーカル、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、キーボード)で、ポールとジェフ・リンの二人だけで多重録音して完成させています。

B面の「USED TO BE BAD」はスティーヴ・ミラーとの共演曲ですが、アルバムからのシングル・カットです。日本では「WORLD TONIGHT / YOUNG BOY」のカップリングでも出ています。米国のCDシングルは、前作シングル「YOUNG BOY」がリリースされていなかったので、「THE WORLD TONIGHT」に、アルバム未収録のリンゴ・スターが参加した「LOOKING FOR YOU」と「OOBU-JOOBU Part1」と云うカップリングになっています。英国でのCDシングルは2種あって、表題曲「THE WORLD TONIGHT」に「USED TO BE BAD」と「OOBU-JOOBU Part3」(1986年レコーディングの未発表曲「SQUID」が聴ける)をカップリングした盤と、表題曲「THE WORLD TONIGHT」にポールとリンゴの共作でアルバムにも収録されている「REALLY LOVE YOU」と「OOBU-JOOBU Part4」(1986年にポールとエリック・スチュワートが共作して後に1992年に再結成10ccがリリースした「DON'T BREAK THE PROMISES」のポールによるデモ音源が聴ける)をカップリングした盤となっております。ポールのシングルとしては珍しくカップリング曲もアルバムからとなっておりますが、例によって「OOBU-JOOBU Part3」と「OOBU-JOOBU Part4」はアルバム未収録なので、厄介な事になっています。

ソノ「OOBU-JOOBU」ですが、1995年にポールが制作したラジオ番組から編集した音源で「OOBU-JOOBU Part1」から「OOBU-JOOBU Part6」まであって、基本的にはCDシングル「YOUNG BOY」2種と「THE WORLD TONIGHT」2種と「BEAUTIFUL NIGHT」2種の合計6枚のCDシングルを全て買わないと揃いません。ソレがですね、2020年にリリースされたアルバム「FLAMING PIE」の「アーカイヴ・コレクション」の箱には全て収録されているのです。但し、「OOBU-JOOBU Part1」から「OOBU-JOOBU Part6」までが収録されているのは「CD4」なのです。つまり、税込み4万円以上もする「デラックス・エディション」の箱か、税込み14万円!もする「コレクターズ・エディション」を買わなければ聴けません。今年(2024年)7月12日にリリースされるジョン・レノンのアルバム「MIND GAMES」の箱が、3万5千2百円もするので呆れているのですが、何の事はない、ポールが14万円!もする箱を既に出していたわけですよ。

どんなにレア音源や映像や豪華本やオマケを加えたところで、所詮はリイシューにすぎないので、3万円台とか4万円台とかでも高いし、ましてや14万円!なんて、もはや正気の沙汰とは思えません。そんな貴方に朗報です。例のCD2枚組で税込み千円ブートレグ「FLAMING PIE & MORE」には、アルバム「FLAMING PIE」関連曲が、既にCD4枚組税込み2千円の「FLOWERS IN THE DIRT & MORE」に収録されている「LOVE COMES TUMBLING DOWN」と「SAME LOVE」以外は全て収録されているので、勿論「OOBU-JOOBU Part1」から「OOBU-JOOBU Part6」までの6トラックも全て聴く事が出来ます。ビートルズやジョンやポールやジョージの箱はドンドン出ているのですけれど、価格の方もズンズンと高騰しているので、余り良い傾向だとは思えません。ひとつのアルバムの拡大盤が3万円以上もするなんて、おかしいでしょう。3万円もあったなら、ビートルズのオリジナル・アルバムのステレオとモノの箱が輸入盤ならば新品で両方買えるんですよ。「THE WORLD TONIGHT」は、全英23位・全米64位で、みんなアルバム「FLAMING PIE」(全英2位・全米2位)を買っていたんでしょう。「THE 7‘’ SINGLES BOX」では58枚目で、英国盤のピクチャー盤を元にした新たなデザインで収録されています。

(小島イコ)

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2024年05月27日

「24 JAPAN」第13話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第13話「12:00P.M.-1:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第13話の、今年初めての再放送です。那奈ちゃんが演じた氷川七々美の出番は第3話で終わっているので、待てど暮らせど再登場はありません。それよりも、全24話で後半戦に入ったコノ回で、遂に現馬はテロリストの親玉と思われていた神林民三と直接対決をして、アッサリと民三を撃ち殺してしまうのです。ソノ民三ですが、実はテロ組織では中間管理職で小者だったわけで、そんな奴で半分以上も引っ張っていて長過ぎます。民三が死んだので、氷川七々美への「もうひと仕事」も明かされる事はなくなりました。

本放送:2021年1月8日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

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