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2024年04月01日

「ポールの道」#327「THE 7‘’ SINGLES BOX」#03「THE BACK SEAT OF MY CAR / HEART OF THE COUNTRY」

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ポール・マッカートニーは、当初は1971年5月リリースのポール&リンダ・マッカートニーのアルバム「RAM」からはシングル・カットはしない予定でした。ソレを見据えてのシングル「ANOTHER DAY」であり、B面の「OH WOMAN, OH WHY」と共にアルバム「RAM」には未収録でした。ところが、バカな評論家による酷評にもめげずにアルバム「RAM」は大衆であるファンには好意的に受け入れられて売れ続けたので、米国キャピトルは1971年8月2日になってアルバムの最高の目玉である「UNCLE ALBERT / ADMIRAL HALSEY」(B面は「TOO MANY PEOPLE」)をシングル・カットして、なんと、まあ、チャートで首位になってしまいます。ソレでですね、英国では同年8月13日に「THE BACK SEAT OF MY CAR / HEART OF THE COUNTRY」をシングル・カットして、日本では同年9月5日に「出ておいでよ、お嬢さん(EAT AT HOME)/ スマイル・アウェイ(SMILE AWAY)」と、各国で全く違ったシングル・カットを敢行してしまったのです。

そう云う経緯で「THE 7‘’ SINGLES BOX」の3枚目には、英国盤の「THE BACK SEAT OF MY CAR / HEART OF THE COUNTRY」が、ピクチャー・スリーヴもないアップルの黒い内袋入りで復刻されています。アルバム「RAM」のラストを飾る超絶神曲「THE BACK SEAT OF MY CAR」と、B面1曲目だった「HEART OF THE COUNTRY」を収録した此のシングルは、全英チャートで39位までしか上がらず、大失敗シングルとなってしまいました。「THE BACK SEAT OF MY CAR」は1970年10月20日にレコーディングされていて、メンバーはポール&リンダ・マッカートニーと、ギターでヒュー・マクラッケン、ドラムがデニー・シーウェルに、ニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラがストリングスを担当していて、作詞作曲はポールの単独名義です。B面の「HEART OF THE COUNTRY」は、お気楽な田舎暮らしをのほほんと歌ったカントリー調の曲で、作詞作曲はポール&リンダ・マッカートニーと云う事になっています。こう云う詞すら出来ずに鼻歌にしちゃうマヌケな曲は、他のミュージシャンならば駄作になりそうなのに、ポールだと佳作になっちゃうんですよ。

シングル・ヒットには至らなかったA面の「THE BACK SEAT OF MY CAR」ですが、アルバム「RAM」の最後に収録されている此の楽曲は、ポール・マッカートニーと云うミュージシャンを一曲に凝縮したかの様な、掛け値なしの大傑作です。目まぐるしく展開するドラマティックな美しいメロディーは、優しい歌い出しから、最後の最後に飛び出すポールの渾身の絶叫まで、息を吞む様な緊張感があり、歌詞はポールお得意な下ネタ全開なのに、涙が出る程に感動的です。オーケストラ・アレンジも、これしかないと云える程にピッタリで、正にビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」のつづきです。アホ丸出しの評論家の耳には届かなくとも、ビートルズ・ファンならば肯定するしか術がない傑作です。しかしながら、アルバム「RAM」の最後に収録されているからこその大団円なので、とてもじゃないけれどシングル向けではありません。此の楽曲も、1969年1月のビートルズの「THE GET BACK SESSIONS」でポールがピアノの弾き語りで披露している音源が残されていて、ジョンやジョージにもこうしたソロになってから正式にレコーディングされた楽曲が山ほどあるのが「THE GET BACK SESSIONS」の面白いところなのです。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「匿名探偵」第5話〜第8話(再)

匿名探偵 DVD BOX(5枚組)


テレ朝チャンネル2 17:30〜21:00

第5話「探偵とまぼろしの女」
第6話「探偵と断りきれない女」
第7話「探偵と踊らされる女」
第8話「探偵と違いのわかる女」

片瀬那奈 AS 冴島響子

「匿名探偵」第5話から第8話までの、今年3回目の再放送です。正確には、第6話が4回目で、第5話と第7話と第8話は3回目です。第5話では、絡みはないものの「ダン」と「アンヌ」が共演しています。第6話では、当時改名してグラビアで売り出し中だった壇蜜さんをいち早く女優として起用した結果、シリーズ最高の「12・0%」と云う深夜ドラマとしては考えられない高い数字を叩き出しました。第7話は「7・8%」と最低数字でしたが、それでも後に同枠で放送される「24 JAPAN」の初回で最高数字だった「7・7%」よりも上です。那奈ちゃんが演じた美人すぎる弁護士の冴島響子は、毎回探偵に依頼人を紹介して最後には多額のピンハネをしますが、其のパターンも毎回変えています。第8話では探偵が逮捕されてしまい、冴島響子と三浦理恵子さんが演じた大家さんが代わりに活躍します。


(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 21:00| ACTRESS | 更新情報をチェックする

「確証〜警視庁捜査三課」(再)で内山理名ちゃん

オール・シングス・マスト・パス


テレビ大阪 12:37〜14:35

内山理名 AS 武田秋穂

「確証〜警視庁捜査三課」の今年3回目で、関西ローカルですが地上波での再放送です。理名ちゃんが旦那さんと刑事の相棒役で初共演して出逢ったドラマですが、同じ原作で2013年に同じTBSで榮倉奈々ちゃんと高橋克実さんのコンビで連続ドラマとして放送された同名作品のリメイクです。此の単発ドラマは、連ドラの第1話と第2話と同じ話なので続きがあるわけですが、続編で夫婦共演して欲しいです。最後の方で、ジョージ・ハリスンの名曲「ISN'T IT A PITY」が流れます。

さて、此のタイミングで、理名ちゃんが2024年3月31日をもって甘力ことスウィートパワーを辞めて、今後は夫である吉田栄作さんの個人事務所に移籍して芸能活動を続けてゆくとの事です。円満退社でしょうから、那奈ちゃんみたいに干される事はないでしょう。と申しますか、新たなる門出の日に夫婦が出逢った此のドラマが再放送されるのは、何やら運命的で幸先が良いですね。

本放送:2017年11月6日(TBS)

(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 14:35| RINA | 更新情報をチェックする