
2020年にリリースしたアルバム「McCARTNEY V」をアナログ盤19種類、2021年にリリースしたアルバム「McCARTNEY V IMAGINED」をアナログ盤10種類と、兎角コレクターを泣かせるのが大好きなサー・ポール・マッカートニーは、2022年12月2日には「PAUL McCARTNEY THE 7‘’ SINGLES BOX」と云う7インチ・シングル80枚組全163曲入りの木箱をリリースしました。コレはですね、ポールが1971年にリリースした初シングル盤「ANOTHER DAY / OH WOMAN, OH WHY」から2019年にリリースしたシングル盤「HOME TONIGHT / IN A HURRY」までの公式及びプロモ7インチ・シングル盤全65枚に、CDや配信のみだったシングルなどを新たに7インチ・シングル化した15枚を加えた全80枚163曲を収めた箱で、それだけでもコレクターにとっては見逃せない限定3千セットなのですが、ソノ上、各箱にはランダムに80枚の何れか1枚のテスト盤がオマケに付いているのです。
新たな15枚が加わったので、ポールの7インチ・シングルを全て集める為には此の箱を買わなくては揃わないし、テスト盤に関しては開けてみないと分からないので、コンプリートするには、最低でも80セットを購入しなければならないので、3千セット限定盤ですし、ほぼ不可能でしょう。あたくしは物としてレコードを収集する所謂ひとつのコレクターではありませんが、こう云うポールの「坂道シリーズも舌を巻くアイドル商法」を見る度に「嗚呼、コレクターではなくて良かった」と思えるのです。それでも、音源としてはとても興味があるので困ったちゃんなのです。そこで、此の箱をそのまんまブートレグCD9枚組にした、例のメイカーから出ている「PAUL McCARTNEY THE 7‘’ SINGLES」は買いました。聴く為だったならば、1曲ごとにひっくり返して80枚なんて労力を使わずに済んで便利です。それにしたって、CDでも9枚もあるので、全部聴くのは大変でございます。
ソレでですね、今後は基本的には1枚2曲ずつ取り上げて、全163曲を紹介してゆきます。80枚組なのに全160曲ではなく、全163曲である謎は、其のシングルになった時に明かされるでしょう。最初は1971年リリースの「ANOTHER DAY / OH WOMAN, OH WHY」からとなるわけですが、実は此のシングルに関しては重要なので「#108」で既に個別に取り上げております。他のシングル曲に関しても、それぞれの時期にリリースされたアルバムの時に言及している楽曲もあります。其の辺の重複はありますが、折角「超絶可愛いポールちゃん」がこうしてまとめてリリースしてくれたので、じっくりと各シングルを取り上げてゆく予定です。つまりは、次回から80回は「THE 7‘’ SINGLES BOX」について書いてゆくので、何卒宜しくお願い致します。何故、こんなトンデモ盤をリリースしたのかと云うと、ズバリ云って2022年にポールが80歳になったから80枚組としただけでしょう。他には特に深い意味などない、いつも通りのポールなのです。
(小島イコ)