nana.812.png

2023年11月20日

「ポールの道」#198「HISTORY MIX VOLUME 1」



1983年9月にリリースされたアルバム「WINDOWS IN THE JUNGLE」を最後に、エリック・スチュワートとグレアム・グールドマンによる「10cc」は解散しました。グレアム・グールドマンはアンドリュー・ゴールドとのユニット「World In Action」→「Common Knowledge」→「WAX」となって、エリック・スチュワートは解散以前から参加していたポール・マッカートニーのレコーディングを続けていました。そして、オリジナル10ccでの同僚だったゴドレイ&クレームが、1985年6月にポリドールからリリースした6作目のアルバムが「HISTORY MIX VOLUME 1」です。ジャケットは、ケヴィン・ゴドレイの顔のイラストの盤と、ロル・クレームのアップの写真のものがあり、内容もそれぞれ違っています。シングル・カットした「CRY」が、二人が監督も務めた秀逸なミュージック・ヴィデオ(モノクロ映像でゴドレイ&クレームも含めた色々な泣き顔がオーバーラップされて変化してゆく)の効果もあって、全米16位、全英19位とヒットして、特に米国ではゴドレイ&クレームにとって唯一のトップ20ヒットとなりました。アルバムも全米37位とヒットしています。内容は、A面が、1「WET RUBBER SOUP」、2「CRY」で、B面が、1「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」の、全3曲入りですが、「WET RUBBER SOUP」と「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」は、それぞれ12分半と17分にも及ぶ楽曲です。コレはですね、ゴドレイ&クレームとトレヴァー・ホーンとJ.J.ジェックザリックとナイジェル・グレイによって、10cc以前の音源やオリジナル10ccの音源や分裂後のゴドレイ&クレームの楽曲をリミックスした楽曲なのです。

インターナショナル仕様のアナログ盤は、A面が、1「WET RUBBER SOUP / CRY」で、B面が、1「LIGHT ME UP」、2「AN ENGLISHMAN IN NEW YORK」、3「SAVE A MOUNTAIN FOR ME」、4「GOLDEN BOY」の、5曲入り(米盤では、5「CRY」シングル・ヴァージョン入りの6曲)で、インターナショナル仕様のCDは、1「WET RUBBER SOUP / CRY」、2「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」、3「LIGHT ME UP」、4「AN ENGLISHMAN IN NEW YORK」、5「SAVE A MOUNTAIN FOR ME」、6「GOLDEN BOY」の、全6曲入りで、後に日本盤でボーナス・トラックとして、7「CRY(Extended Remix)」、8「SNACK ATTACK(Extended Remix)」の、全8曲入りとなり、「HISTORY MIX VOL. 1...Plus version」では、1「WET RUBBER SOUP」、2「CRY」、3「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」、4「CRY(Single Edit)」、5「LOVE BOMBS」、6「SNACK ATTACK」、7「WET RUBBER SOUP(Edit)」、8「GOLDEN BOY(Remix)」、9「LIGHT ME UP」、10「GOLDEN BOY(12" Mix)」の、全10曲入りとなっております。日本盤のCDはインターナショナル仕様の6曲入りで、箱の「BODY OF WORK 1978-1988」に収録されたのは「HISTORY MIX VOL. 1...Plus version」です。問題の「WET RUBBER SOUP」と「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」ですが、コレがなかなか複雑怪奇な音源となっております。後には普通に行われる様になった音源の「サンプリング」と「リサイクル」での「解体と再生」ですが、1985年当時は「何じゃ、こりゃ」でした。

「WET RUBBER SOUP」と「CRY」、もしくは「WET RUBBER SOUP / CRY」は、オリジナル10ccの1973年の「RUBBER BULLETS」と1975年の「LIFE IS A MINESTRONE」と「I'M NOT IN LOVE」に、ロル・クレーム&ケヴィン・ゴドレイ名義の1977年のアルバム「CONSEQUENCES(ギズモ・ファンタジア)」からの断片も加えられていて、「I'M NOT IN LOVE」の間奏での囁き声(“Big Boys Don’t Cry”)と「CRY」がシンクロして「CRY」に繋げてあって、シングル・ヴァージョンとは「CRY」の構成が違っています。「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」の方は、1978年のゴドレイ&クレームの「BUSINESS IS BUSINESS」と、1976年のオリジナル10ccの「HOW DARE YOU」と、1970年のホットレッグス名義の「NEANDERTHAL MAN」と、1978年のゴドレイ&クレームの「THIS SPORTING LIFE」と、1975年のオリジナル10ccの「ONE NIGHT IN PARIS」と、1973年のオリジナル10ccの「THE DEAN AND I」と、1973年のオリジナル10ccの「SAND IN MY FACE」と、1970年のドクター・ファーザー名義の「UMBOPO」と云った楽曲が解体されて再構築されています。「WET RUBBER SOUP / CRY」には、新たな名曲「CRY」を含んでいるので良いのですが、「EXPANDING THE BUSINESS / THE “DARE YOU” MAN / HUM DRUM BOYS IN PARIS / MOUNTAIN TENSION」の方は長過ぎるので、些かやり過ぎ感もあって、CDだとソノ後に単体の楽曲が収録されているので、ホッとしたりもします。オリジナル10cc以前からオリジナル10ccを経てゴドレイ&クレームまでの音楽絵巻の様な展開は、解散してしまった10ccに対する何かしらの含みもあったのでしょうが、当時はMV監督として多忙だったので「手抜きだ」などとも云われたもんです。いやいや、こっちのリミックスの方も大変な作業だとも思えます。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「24 JAPAN」第18話(再)



テレ朝チャンネル1 5:00〜6:00

第18話「5:00P.M.-6:00P.M.」

片瀬那奈 AS 氷川七々美(消息不明)

「24 JAPAN」第18話の、今年6回目の再放送です。記憶喪失になった現馬の妻である六花には変な医者が出てきて告っているし、娘の美有も相変わらずのアホ丸出し行動をとっているし、現馬がアレクシスになりすまして取引相手を探ろうとしたら、応援するはずのチーフが実は現馬を恨んでいて、取引相手を射殺しちゃったりとか、もう勘弁して下さい。

本放送:2021年2月12日(テレビ朝日)

(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 06:00| ACTRESS | 更新情報をチェックする