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2023年11月19日

「ポールの道」#197「SPIES LIKE US」「SESSIONS」



1984年10月22日にポール・マッカートニーは、同名映画のサントラ盤「GIVE MY REGARDS TO BROAD STREET」をヒットさせて、ビートルズ・ナンバーを6曲も再演して話題になりましたが、同じ1984年10月15日にジョン・レノンの長男・ジュリアン・レノンがアルバム「VALOTTE」でデビューしています。フィル・ラモーンのプロデュースによるアルバムですが、ジュリアンの風貌がジョンに似ているだけではなく、歌声がジョンそっくりで驚かれ、アルバムは全米17位、全英20位とヒットして、シングル・カットされた「VALOTTE」は全米9位、「TOO LATE FOR GOODBYES」は全米5位と、大ヒットしました。余りにもジョンに似ていて、楽曲もビートルズ直系だった為に批判されたりもしたのですが、ジュリアンは「赤の他人がビートルズのマネをして称賛されているのに、僕が批判されるのはおかしい。ビートルズを継承する権利があるのは僕だろう」と云っていて、確かにソノ通りでございます。そんな流れで翌1985年となるのですが、コノ年にはポール・マッカートニーは同名映画の主題歌「SPIES LIKE US」と云う微妙なシングルしかリリースしていません。ミュージック・ヴィデオは面白いけれど、曲の出来は酷いです。プロデュースはフィル・ラモーンとヒュー・パジャムで、二人共にソノ流れでポールのアルバムもプロデュースするのですが、フィル・ラモーンの方のアルバムは未発表となってしまいます。ズバリ云って駄作だと思う「SPIES LIKE US」ですが、映画やMVの効果もあったのか、全米7位、全英13位とヒットしています。B面「MY CARNIVAL」は、ウイングス時代の1975年のアルバム「VENUS AND MARS」のアウトテイクで、未だに未発表のアルバム「HOT HITZ &KOLD KUTZ」もしくは「COLD CUTS」に収録が予定されていた楽曲です。しかしながら、1985年と云う年は、良くも悪くも7月13日に行われた「LIVE AID」の年で、何やらジョンの代わりにジュリアンを入れてビートルズ再結成などと噂されて、結局はポールがソロで「LET IT BE」を歌ったのです。

ポールは何故か、こう云うコンサートでは「LET IT BE」を歌うんですけれど、シニカルと云うよりも天然バカボンだからでしょう。コノ時には最初はマイクが入っていなくて、ポールは気付かずに熱唱していて、DVD化する時には翌日に歌い直したヴァージョンに差し替えています。そんな1985年に、ビートルズの未発表音源(つまりはボツ音源)をまとめたアルバム「SESSIONS」をリリースする事になり、選曲も曲順も決まってジャケットまで作られたのに、あるメンバー(ポールもしくはジョージ?)が発売直前になって反対して、未発表となってしまいました。1969年のアルバム「GET BACK」に続いて幻のアルバムとなったわけですが、アルバム「GET BACK」は2021年のアルバム「LET IT BE」の箱に収録されて日の目を見ましたが、こちらの方は10年後のアルバム「ANTHOLOGY」1〜3に全てが収録されたので、おそらくアルバム「SESSIONS」としての公式盤リリースはないでしょう。内容は、1「COME AND GET IT」(1969年)、2「LEAVE MY KITTEN ALONE」(1964年)、3「NOT GUILTY」(1968年)、4「I'M LOOKING THROUGH YOU」(1965年)、5「WHAT'S THE NEW MARY JANE」(1968年)、6「HOW DO YOU DO IT」(1962年)、7「BESAME MUCHO」(1962年)、8「ONE AFTER 909」(1963年)、9「IF YOU’VE GOT TROUBLES」(1965年)、10「THAT MEANS A LOT」(1965年)、11「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」(1968年)、12「MAILMAN, BRING ME NO MORE BLUES」(1969年)、13「CHRISTMAS TIME IS HERE AGAIN」(1967年)の、全13曲入りで、「LEAVE MY KITTEN ALONE」をシングル・カットして、B面には「OB-LA-DI, OB-LA-DA」の別テイクを収録する予定でした。何せリリース直前までいったので、高音質のブートレグが出る事となり、此のアルバムの作業中に別の多くの楽曲も同じ様に流出してしまい、信じられない程の高音質なブートレグ「ULTRA RARE TRAX」や「UNSURPASSED MASTERS」などがリリースされる事となるのでした。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「彼女はキレイだった」(再)全10話一挙放送



ファミリー劇場 10:50〜19:25

第1話「毒舌男子と残念女子!真逆の成長を遂げた二人の初恋の行方」
第2話「大事件勃発! 恋の四角関係が動き出す!」
第3話「明かされる本当の思い! 運命の嵐の夜!」
第4話「二人きりの出張旅行 鬼上司の最高の笑顔」
第5話「まさかの解雇!? 運命の決断と涙の理由」
第6話「混乱する記憶と四角関係! 雨の中の告白」
第7話「明かされる正体!? 止まらぬ思いとキス」
第8話「愛情と友情の狭間!仲間たちの絆と決意」
第9話「史上最大のピンチ!恋の嵐と驚愕の正体」
第10話(最終話)「最終回!初恋の結末!一部を生放送で」

片瀬那奈 AS 岡島唯子

「彼女はキレイだった」の、今年5回目の全話一挙再放送です。同名韓国ドラマの日本版リメイクで、2023年11月の現在では那奈ちゃんの最後の女優としての出演作となっております。もう2年前のドラマですが、コレが3年、5年、10年、とつづくよどこまでもなのでありましょうか。原作は全16話で1話が1時間位の尺なので16時間位あるのですが、こちらは1話45分位で半分の8時間しかありません。基本的には原作通りのストーリー展開なので、原作を観ていると倍速モードで話が進んでゆきます。那奈ちゃんの女優キャリアは「美少女H2」がフジテレビで、次の「GTO ドラマスペシャル」がカンテレでした。ソレで最後もフジ系のカンテレになったわけで、しんみりとさせられます。ご本人が現状で大いに満足している様な言動なので、本当にコレが最後になるのかもしれません。

本放送:2021年7月6日〜9月14日(関西テレビ、フジテレビ)

(小島イコ/姫川未亜)

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