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2023年11月12日

「ポールの道」#190「WINDOWS IN THE JUNGLE」



1983年9月に、エリック・スチュワートとグレアム・グールドマンの10ccは、10cc名義では9作目のスタジオ・アルバム「WINDOWS IN THE JUNGLE(都市探検)」をマーキュリーからリリースしました。内容は、A面が、1「24 HOURS」、2「FEEL THE LOVE・OOMACHASAOOMA(君に夢中)」、3「YES I AM!」、4「AMERICANA PANORAMA」で、B面が、1「CITY LIGHTS」、2「FOOD FOR THOUGHT」、3「WORKING GIRLS」、4「TAXI!TAXI!」の、全8曲入りです。レコーディング・メンバーは、エリック・スチュワート(リード・ヴォーカル、キーボード、リード・ギター、パーカッション)、グレアム・グールドマン(ヴォーカル、アコースティック・ギター、リズム・ギター、ベース、パーカッション)で、サポートとして、リック・フェン(ヴォーカル、リード・ギター、アコースティック・ギター)、ヴィク・エマースン(キーボード)、スチュアート・トッシュ(ヴォーカル、パーカッション、マリンバ、ドラムス)、更に、マイク・ティモニー(キーボード)、スティーヴ・ガッド(ドラムス、パーカッション)、サイモン・フィリップス(ドラムス)、メル・コリンズ(サックス)が参加しています。プロデュースはエリック・スチュワートとグレアム・グールドマンで、エリックはエンジニアも担当していて、楽曲は全て「スチュワート=グールドマン」作です。ジャケットはアナログ盤では窓の部分がくり抜かれていて、中の絵柄を変えられる仕様でした。特にドラムスに凄腕のスティーヴ・ガッドやサイモン・フィリップスを起用しているので、タイトなリズムが印象的です。

SEから始まる1曲目の「24 HOURS」は8分を超える楽曲で、最後の8曲目「TAXI!TAXI!」も7分半以上もある長尺な曲ですが、「24 HOURS」で印象的なリフが「TAXI!TAXI!」でも再登場していて、最後は最初と同じSEで終わっています。他にも3曲目「YES I AM!」のアウトロのメロディーがそのまんま次の「AMERICANA PANORAMA」のイントロになっていたりして、所謂ひとつの「トータル・アルバム」としての完成度は高いアルバムです。シングル・カットされた「24 HOURS」(全英70位)は半分位のシングル・エディットで、「FEEL THE LOVE」(全英87位)も5分を3分台に縮めてあり、「FOOD FOR THOUGHT」と3曲がありますが、いずれも余りヒットせず、アルバムも全英では70位と「10cc史上最低」の成績でしたが、何故かオランダではアルバムが7位まで上がり、シングル「FEEL THE LOVE」も7位まで上がっています。全体的には完全にAOR路線で、組曲風の長尺な「24 HOURS」や「TAXI!TAXI!」も、かつての「オリジナル10cc」時代のキレがなくて、ただ長いだけと云った印象です。シングル・カットされた「FEEL THE LOVE」や「FOOD FOR THOUGHT」、更にはB面のアタマに持ってきた「CITY LIGHTS」や「WORKING GIRLS」などはキャッチーですが、やはり「10cc」としては「捻り」がなくて物足りない楽曲です。

しかしながら、此のアルバムでは、ほとんどの楽曲でリード・ヴォーカルをエリック・スチュワートが担当していて、オリジナル10ccで4人で分け合っていたり、其の後にはグレアム・グールドマンと半分ずつに担当していたのに、ここに来て「10ccの声はエリック・スチュワートである」と宣言したかの様な見事な歌いっぷりです。でも、時すでに遅しで、此のアルバムと続けて行った全英ツアーもコケた為に、遂に10ccは解散してしまったのです。そう考えると、シングル・カットされた「FEEL THE LOVE」のミュージック・ヴィデオを「ゴドレイ&クレーム」に監督を任せたのも、何やら「最後だから」と云った意味合いがあったのでは、と邪推してしまいます。と申しますか、此のアルバムで最も話題になったのが「FEEL THE LOVE」のMVの監督がゴドレイ&クレームだと云う事だったのですから、10ccとしての役目は終わったのでしょう。解散後の二人は、グレアム・グールドマンはアンドリュー・ゴールドとのユニットである「World In Action」から「Common Knowledge」ときて「WAX」を結成して、エリック・スチュワートは10cc在籍中からポール・マッカートニーのレコーディングに参加して、1980年代のポールを大いにサポートしました。アルバム「WINDOWS IN THE JUNGLE」はCD化されて、「24 HOURS」と「FEEL THE LOVE」と「FOOD FOR THOUGHT」のラジオ・エディットと、「DREADLOCK HOLIDAY」と「I'M NOT IN LOVE」の1982年のライヴ音源と、シングルB面の「SHE GIVES ME PAIN」と「THE SECRET LIFE OF HENRY」の7曲がボーナス・トラックとして収録されています。

(小島イコ)

posted by 栗 at 23:00| FAB4 | 更新情報をチェックする

「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」#3(再)で内山理名ちゃん

ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~ Blu-ray BOX


チャンネルNECO 12:50〜0:15(全11話連続放送)

#3「仲間に迫る、乳がん」

内山理名 AS 葉山今日子(#3ゲスト)

「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」#3の、今年5回目の再放送で、今回は全11話一挙放送です。理名ちゃんが演じた葉山今日子さんは、編集者で年下の婚約者がいますが、乳がんが発覚して、結婚を諦めかけますが、婚約者は理解してくれて結婚に向かう展開です。

本放送:2019年4月22日(フジテレビ)

(姫川未亜)

posted by 栗 at 12:50| RINA | 更新情報をチェックする

「映画 闇金ウシジマくん」

映画 闇金ウシジマくん [Blu-ray]


チャンネルNECO 5:15〜7:30

2012年公開作品

(2012年8月25日公開、撮影:2011年7月15日〜8月20日)

片瀬那奈 AS 大久保千秋

「映画 闇金ウシジマくん」映画版第1作の、今年5回目の放送です。ドラマ版と同じく原作マンガの色々なエピソードをごちゃ混ぜにしていて、尺が長かったドラマと比べると、2時間強の映画では些か詰め込み過ぎとも思えます。ドラマ版の最終回でカウカウファイナンスを辞めた那奈ちゃんが演じた大久保千秋の再登場も、元々が実写化でのオリジナル・キャラクターであった為に、ドラマ以上にキャラクター設定が出鱈目です。
(小島イコ/姫川未亜)

posted by 栗 at 07:30| ACTRESS | 更新情報をチェックする