前述の通り「レッツ・オンド・アゲン」のアナログ盤は、1984年4月1日に「NIAGARA BLACK VOX」でリイシューされて「河原の石川五右衛門」も収録されました。オリジナル時には原作の阿久悠さんからクレームがあったわけですが、1985年には小林旭さんの「熱き心に」を阿久悠さんと大瀧師匠で共作する仲にもなったのです。さて、1987年6月1日に単品と「NIAGARA BLACK BOOK」に収録されて初CD化された「LET'S ONDO AGAIN SPECIAL」は、オリジナルとはかなり違った構成となっております。1曲目はオリジナルと同じ「峠の早駕籠」ですが、1986年リミックスで、2曲目「ナイアガラ音頭」はオリジナル未収録の1981年リミックスで、3曲目「禁煙音頭」は1986年リミックスです。ここからはオリジナルとは違っていて、4曲目は山田邦子さんヴァージョンの「アンアン小唄」で、5曲目はうなづきトリオの「うなづきマーチ」で、6曲目は片岡鶴太郎さんの「スリラー音頭〜ビート・イット音頭」で、7曲目は西田敏行さんの「いかすぜ この恋」で、8曲目は中原理恵さんの「風が吹いたら恋もうけ」です。9曲目はモンスターの「ピンク・レディー讃歌」で、10曲目はオシャマンベ・キャッツの「河原の石川五右衛門」で、11曲目はデーボの「ビックリハウス音頭」です。
12曲目は布谷文夫さんの「What'd I Say音頭」で、13曲目は角川博さんの「うさぎ温泉音頭」で、14曲目は金沢明子さんの「イエロー・サブマリン音頭」で、最後の15曲目は布谷文夫さん& 横田基地GUYSの「Let's Ondo Again〜クリスマス音頭」でどんちゃん騒ぎとなります。これらの内にオリジナル未収録だった「アンアン小唄」「うなづきマーチ」「いかすぜ この恋」「風が吹いたら恋もうけ」「うさぎ温泉音頭」「イエロー・サブマリン音頭」は、後に「EIICHI OHTAKI Song Book I」や「EIICHI OHTAKI Song Book II」に収録されるのですが、それらや「スリラー音頭〜ビート・イット音頭」「ビックリハウス音頭」などの楽曲は先日発売された「NIAGARA ONDO BOOK」には全て別ヴァージョンで収録されています。更に云えば、1986年リミックスの「峠の早駕籠」「禁煙音頭」「河原の石川五右衛門」「Let's Ondo Again」は此の後はCD化されていませんし、最後の9分にも及ぶ「Let's Ondo Again〜クリスマス音頭」は、今や入手困難な此のアルバムでしか聴けません。故にスリムケース廉価盤で出て再プレスもされたオリジナル仕様の「レッツ・オンド・アゲン」や「EIICHI OHTAKI Song Book」などは「いつまでもあると思うなナイアガラ」で、今の内に入手しておく事をオススメします。これらの音頭モノは、大瀧師匠の「コミックソングで認められたい」と云う願望から生まれた、世界的にも稀有な作品群なのです。
(小島イコ)