年末年始のお休みも本日までと云う方々も多いでしょうけれど、あたくしもそうです。其れで今年(2023年)も昨年(2022年)に続いて、元日から2日にかけてTOKYO MXで「あけましてスターダム」が12時間ぶっ通しで放送されました。此れは今最も勢いがあって人気もある女子プロレス団体であるスターダムの特番で、昨年はゲーム対決とかバラエティー要素が強かったのですが、今年は試合の模様が全体の半分位あって、やっぱりプロレス団体なのだから試合を観るのがイチバンなわけで、昨年よりも面白かったです。ちなみに推しは「DDM」なのですが、総選挙で「舞ひめ」の二人はトップ10に入っていたのに、リーダーで赤いベルトを保持するジュリアはランク外でした。ジュリアと年末に対戦した前の赤いベルト保持者だった朱里もランク外で、其の前の赤いベルトの保持者だった林下詩美もランク外だったので、強さと人気は別なのでしょう。其の証としてトップ10に、ド新人の天咲光由がチャッカリと入っていたりするんですよ。あたくしはジュリアと天咲光由のシングルマッチを観て、ジュリアって単にキレイでお騒がせしているのではなく、レスリングがちゃんと出来るんだなぁと思ったのですけれどね。試合は完全にジュリアが作っていて、天咲光由は何にも出来なかったのですが、ちゃんとプロレスになっていました。
さて、話は遡って昨年は、何と云っても10月1日にアントニオ猪木が亡くなった年でありまして、NHKでまで追悼番組が放送される事となった大事件だったのですが、CSのテレ朝チャンネル2で10月中旬に3夜連続合計9時間の特番「ありがとう!俺たちの“燃える闘魂”ワールドプロレスリング アントニオ猪木追悼SP」が放送されて、各試合の前後に清野アナが短い解説をする以外はノーカットで試合を流す神番組でした。年末には12月30日に「ワールドプロレスリングリターンズ年末3時間スペシャル“燃える闘魂”アントニオ猪木〜私たちに遺してくれたもの〜」がBSテレ朝で放送されましたが、猪木列伝と云った感じの構成で試合は細切れにされておりました。そして明けて昨日1月2日と本日1月3日に、CSのテレ朝チャンネル2で「独占公開!珠玉のロングインタビュー!猪木自ら語った“アントニオ猪木”闘いの舞台裏と激闘名勝負」が2夜連続合計6時間放送されました。此れは2019年に同局で放送された2時間番組「オレの激闘!Best5」を3倍に拡大したもので、MCの蝶野と猪木自身の解説入りでの本編も拡大版となり、ドラゴン藤波や藤原組長や佐山タイガーや山田ライガーたちの弟子が語ったパートも加えて、ほとんどの試合がノーカットでの放送で、しかも10月の9時間追悼番組では放送されなかった試合を多く集めています。拡大されたのは、つまり長い試合なのです。
1988年8月8日の60分フルタイムドローのIWGPヘビー級選手権試合「挑戦者・猪木VS王者・藤波」も、1976年6月26日の3分15ラウンド引き分けの異種格闘技戦「猪木VSアリ」も、1975年12月11日の60分3本勝負1対1引き分けのNWF認定ヘビー級選手権試合「猪木VSロビンソン」も、ノーカットでした。ロビンソン戦の試合後のカール・ゴッチとルー・テーズがリングに上がって来るところなんて、初めて観ました。1969年12月2日の60分3本勝負ノーフォール引き分けのNWA世界ヘビー級選手権試合「猪木VSドリー」はカットありだったけれど、そうしないと元々の「オレの激闘!」で選んだ試合が収まり切れなくなったからでしょうか。事実、シン戦がハブにされています。猪木は蝶野に「佐山は、天才だね」と云っていて、佐山も「猪木さんは、天才ですね」と云っていたり、蝶野が藤原組長の回で「会長(猪木)との試合を観ていて、藤原さんが泣いてしまった」と云うと猪木が「あいつは今でもアキレス腱固めは自分が上だと云っている」と笑い、其の藤原組長は「猪木VSアリ」を最高の真剣勝負と語り「真剣勝負と云うのは、どちらかが死ぬんだから、アレは引き分けで良かった、どっちかが勝っていたら死人が出ていた」と真顔で云っていたり、トーク部分も含めて最高の番組でした。ドリー戦の解説でイテテの遠藤幸吉が「リングにモノを投げ込むのはイカンですけど、今の時期だとミカンがありますからねぇ、剥いた皮を投げたくなる気持ちも分かりますねぇ」とか、相変わらず呑気な事を云っていて爆笑しましたよ。明日は「1・4」で新日恒例の東京ドームですが、親会社が同じスターダムの試合も行われます。猪木追悼大会と謳っているので、良い興行になればいいですね。ちなみに猪木は、女子プロレスも認めていました。
(小島イコ)