フジテレビTWO 12:10〜13:20
第11話(最終話)「幸せのオーロラ」
片瀬那奈 AS 藤澤律子
「ラストクリスマス」最終話の、今年初めての再放送です。さて、前回で横断歩道での切ない別れを演出した那奈ちゃんが演じた律子と日垣ですが、空港に向かう途中で律子は日垣に会う為に会社へ引き返してしまいます。そして真昼間に会社のロビーで大胆にもハグ!日垣が「俺はもう迷わない!」と云うと、周りの女子社員たちが泣いたり失神したりの阿鼻叫喚の地獄絵図となります。一体、日垣はどれだけの女性を食い捲っていたのでしょうか。春木の部下も白昼堂々と相手が勤めるレストランに乗り込み、ズッコケプロポーズからの熱烈なキス!春木の母親までもが、青井の担当医と熟年再婚!と登場人物が全て「バカップル」と化します。主役の二人は青井の手術の為にシアトルへ向かいますが、此処で初回冒頭での春木がイエローナイフを歩く場面となります。つまり、此処までの10話は全て春木の長過ぎる回想シーンだったのですよ。青井の手術結果を聞いた春木は狼狽して「シアトルへ戻る!」と云い出し、青井のビデオを観て忸怩たる表情で泣き崩れます。此の最終話は30分拡大版だったので、普通なら此の辺で終わっているわけで、視聴者は青井が死んだと思い込まされます。そしていきなりだなあと一年が過ぎて、青井の部屋には別の誰かが引っ越ししていて、ああ、やっぱり青井は死んだと再び思わせて置いての「バカップル」たちへの青井からの手紙で生存が確認されて、視聴者は呆然自失です。普通ならばヒロインが助かったのだから喜ぶべきところですが、それまであまりにも青井が死ぬフラグを立て過ぎたのでドッチラケなのですよ。其の後は主役の「バカップル」による結婚式から脱走してのオーロラ見物でおしまいです。那奈ちゃんの演技も史上最低ですし、ドラマも酷い。最後の最後までヒロインの生死を天秤に掛けた不届き極まりないヘッポコなトンデモ展開ドラマが、2004年には平均「21・6%」も数字を取れてしまったのですが、現在では考えられません。
(小島イコ/姫川未亜)