未亜:しかし、高瀬リコは攻めるしかありません!念願の大久保千秋戦に辿り付く為には、西豪寺エレナ様をなぎ倒して登っていくしかありません!それにしてもエレナ様は倒れませんね!
イコ:タッグトーナメントの途中で強引にシングルトーナメントに変更したのは、エレナ会長ですからね。会長権限で無理やり大久保千秋戦へと押し切る事だって可能だったわけで、それをシングルトーナメントとした心意気に覚悟が感じられます。1回戦での77分の美月うらら戦での激闘と云い、このリコくんとの死闘と云い、若手に身を持ってプロレスとは何かを示している様にも感じられます。
未亜:高瀬リコも此れだけ一方的に攻めても、暖簾に腕押しとばかりに倒れないエレナ様は不気味でしょうね!試合開始から30分が経過しておりますが、高瀬リコが息が上がって来ております!対する西豪寺エレナ様は、大流血で顔面が真っ赤で表情が伺えず、美月うらら戦での負傷で左肩が破壊され左腕はだらりと下がったままですが、まだまだスタミナを残しているのか息は上がっていないぞ!化け物なのか、不死身なのか、西豪寺エレナ様の底力に場内もシーンと静まり返っております!
イコ:エレナ様はね、何かを狙っているんじゃないですかね。ここまで痛めつけられたら、次の大久保千秋戦の事など眼中にないでしょう。もうね、何としてでも技を受け切ってですね、目の前の高瀬リコを倒すと云う気迫で立っている感じがしますね。一方のリコくんは念願の大久保千秋戦へと気持ちが先立って、ゴング前の奇襲や技の連発で試合の組み立てに誤算が生じてしまいましたね。この勝負は、まだまだ分かりませんよ。
未亜:そうですね!技を受け捲くっているのに、ピンピンしているのがエレナ様の方ですからね!此れは高瀬リコも怖いでしょうね!
イコ:幻と闘っている様な気分かもしれませんよ。そろそろ技のレパートリーも尽きて来ましたね。アレで相手が参ったをしないんじゃ、何をやればいいのか分からなくなりますよ。
未亜:おっと、小島さんの御指摘通り、一瞬の隙を見せた高瀬リコに対して、西豪寺エレナ様が土下座を出した!頭を踏みつけて逃れようとした高瀬リコに頭突きを炸裂させるエレナ様!鉄拳制裁の連発から倒れる高瀬リコの頭部をボコボコにサッカーボールキックで蹴り捲くり、丸まった高瀬リコの全身にキックの乱れ打ち!ゴジラの如く咆哮するエレナ様を内山レフェリーが止めました!37分15秒、西豪寺エレナ様のテクニカルノックアウト勝ちです!恐ろしい鬼神の如き最後のエレナ様の攻めに、高瀬リコは何も出来なかった!失神KO負けで担架に乗せられて退場となりました!小島さん、凄まじいラッシュでしたね!
イコ:やはりエレナ様は勝機を待っていたのでしょう。しかし、アレだけの猛攻を受けて2試合で100分以上も闘っても参ったをしないんですから、西豪寺エレナ様此処にありを大いに示しましたね。自分が元祖で原点だと云う責任とプライドが感じられます。敗れた高瀬リコくんは、パワーファイターに転じたのは正解でしょうが、受けと防御を身に着けなければなりませんね。アレでは攻めてばかりで、自分が疲れてしまいます。
未亜:さて、注目の大久保千秋戦への切符を得たのは西豪寺エレナ様となりました!果たして2時間近く闘って勝ち上がったエレナ様がこのまま出場出来るでありましょうか!?次回は、いよいよ西豪寺エレナ様VS大久保千秋をお伝えいたします!解説は小島さん、実況は姫川でお送り致しました!それでは皆さん、さようなら!
以下、「骨まで愛して(上)」につづく
DEMO 2014−7−19
MIX 2018−9−17
(小島イコ/姫川未亜)
空想格闘メタフィクション
「千秋万歳」第1部第3章 LOVE MIX
其の六 骨まで愛して (上)
LET IT SHINE !
HEY EVERYBODY OUT THERE !
ON 2018・10・X
SINCE 2013・11・7
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