夏になると怪談が付き物ですが、妖怪と云ったら水木先生でありまして、「墓場鬼太郎」もCSの「ファミリー劇場」で「一挙放送」でございます。一寸前にも放送されたのだけど、「かたちん」とバッティングしていたりして録画を断念しました。今宵からの三夜連続は、丁度うまい具合に「かたちん」こと片瀬那奈ちゃんがテレビに出ない週なので、安心して録画予約しております。ん?片瀬那奈ちゃんと「墓場鬼太郎」に何の関係があるんじゃい?と申されますか。アノですね、今回「ファミリー劇場」で「墓場鬼太郎」を放送するのは、「アンパンマン」が鬼太郎の声を担当した「ゲゲゲの鬼太郎」第3シリーズとのコラボでもあるのよさ。いや、そもそも「かたちん」こと片瀬那奈ちゃんは「墓場鬼太郎」の本放送時にどっぷりとハマっておられたではありませんか。其れにしても、片瀬那奈ちゃんは、一体こんな不気味な「墓場鬼太郎」のどこに惹かれたのでありましょうかしらん。てか、「ファミリー劇場」って名前と違って「なんでもアリ」だよナァ。ま、「ホームドラマチャンネル」とかもそーなんだけどさ。
「コレが本当の鬼太郎だ!」はマジなのだけど、可愛いヒーローとなった鬼太郎に慣れてしまった方々は衝撃を受けたかもしれませんね。かなり原作に忠実ではあるのだけど、オープニングテーマの「電気グルーヴ」は兎も角として、何故かエンディングテーマを熱唱するのは「しょこたん」なのだ。ま、どっちも「カタセカイ住人」だから好しとしましょう。「寝子」として歌う「君にメロロン」は、名曲だと思います。あたくしは、オリジナルの「意地汚くて心が狭い墓場鬼太郎」が、やっぱり好きだナァ。妖怪なんだから「正義の味方」なわけないざんしょ。水木が「こいつは、化け物だ!」と怖れ慄き、赤ん坊の鬼太郎の片目を潰しちゃうのは、普通の人間の反応です。其れでも、鬼太郎がなついてくるから面倒をみちゃうのも、実にリアリズムに溢れていますね。大体、オバケってのは食いしん坊と決まっていて、其れは「オバケのQ太郎」を見てもお分かりでしょう。「正義の味方」となってからの鬼太郎も、日本崩壊の危機を救った報酬として「ケーキ」を要求してしまう程の、筋金入りの「食いしん坊」です。同じ「食いしん坊」として「かたちん」の琴線に触れたのかもしれませんね。
(小島藺子)