![Lark's Tongues in Aspic[CD+DVD-A (NTSC)]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51KtFoacAqL._SL160_.jpg)
片瀬那奈ちゃんが2012年8月から9月に御出演された舞台「サイケデリック・ペイン」が映像作品化され、目出度く発売されました。片瀬那奈ちゃんにとっては「僕たちの好きだった革命」再演(2009年)以来、三年振りの舞台でありまして、しかも「歌って踊る」と云う「ロックオペラ」でした。演じる役柄も「ドロンジョ様」を意識された「悪魔」です。もう、ファンといたしましては「小躍りする様な展開」だったのですけど、どうにも今年(2012年)1月に出演が公表された時点から「ノレナイ」感がありました。
結果的に、其の予感は的中してしまいまして、あくまでも個人的な感想ではありますが、「レディー・パンドラ様」&「ミツコ」を演じられた片瀬那奈ちゃんには最大限の賞賛を贈りますし、他の演者の方々も素晴らしかったものの、舞台作品としての評価は低いです。マジで、つまんない噺だし、片瀬那奈ちゃんが出ておられなければ絶対に観劇しておりませんし、DVDも購入しなかったでしょう。但し、其処に片瀬那奈ちゃんが居て、素晴らしいパフォーマンスをなされていたのは本当なのです。ゆえに、DVD化されたのは喜ばしい事ですし、何度でも繰り返しますが、演者も演出も好いです。
洋楽者としても、布袋さんの楽曲に関しても悪くはないと思います。だったら、何がダメかと云いますと、ズバリ云って「脚本と作詞」なわけで、でも、まあ、そりゃ各々の趣味もあります。でも、其れにしたって、此のストーリーはないでしょ。イチバン肝心な本が「へなちょこ」なんですから、どーにもなりゃしないじゃないのよさ。映画でもドラマでも舞台でも、観たら「作品全体から何かを感じたい」わけですよ。モチベーションとしては「片瀬那奈ちゃんが出ているから観る」のだけど、作品としても良作だと納得したいわけです。残念乍ら、あたくしは「サイケデリック・ペイン」を「素晴らしい舞台」だとは思えません。
確かに、会場でも盛り上がった。DVDも、楽しく観賞いたしました。片瀬那奈ちゃんは素晴らしい演技だったし、生歌も聴けました。他の演者も、みんな好かった。でも、やっぱり、コレは違うでしょ。あたくしは、今年に生で観たパフォーマンスとしてなら、ドラマ「カエルの王女さま」にエキストラ参加した時の方が興奮したし感動しました。イヤになる位に繰り返しますけど、片瀬那奈ちゃん演じる「レディー・パンドラ様」&「ミツコ」は好かったんですよ。DVDで見直しても、本当に上手いと思いました。パフォーマンスとしても、圧倒的に「レディー・パンドラ様」&「ミツコ」の方が、「桜井玲奈さん」よりも優っていたとも思います。でも、僕は「桜井玲奈さん」が「シャンソンズ」の一員として目の前に現れて歌い踊った瞬間に、泣きそうになったのです。「レディー・パンドラ様」&「ミツコ」にも圧倒されましたが、心は動かされなかった。コレは、あくまでも、個人的な感想です。
「サイケデリック・ペイン」INDEX(完全版)(小島藺子/姫川未亜)