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2012年09月04日

そろそろ、映画「闇金ウシジマくん」を語ろうか?

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初めに申しておきますけど、此の記事は、思いっきりネタバレしますので、読むかどうかは自己責任でお願い致します。

片瀬那奈ちゃんは現在、ロック・オペラ「サイケデリック・ペイン」にレディー・パンドラ役で御出演中で、明日(9/5)には「重大発表!」があると告知されております。レギュラー司会を務められている「シューイチ」と「Oh!どや顔サミット」も好調ですし、「麦のごちそう」のCMもヘビーローテーションされています。でもですね、片瀬那奈ちゃんが大久保千秋を演じられた映画「闇金ウシジマくん」が「ハブにされている」んじゃまいか?TOKYO MX でのドラマ版再放送も先週で終わり、映画公開から十日以上経過いたしましたので、今回はネタバレし捲くりで映画「闇金ウシジマくん」を語ります。もう一度くりかえしますが、

完全にネタバレしますので、読むかどうかは自己責任で宜しく!

結論から云いますと、映画「闇金ウシジマくん」は「まあ、まあ、面白かった」です。あたくしは原作マンガが好きで全て読んでおりますが、ドラマも映画も好く出来ているとは思います。原作も好いし、キャスティングにも文句はありません。只、些か演出で気になった部分はありました。特にクライマックスの「ウシジマくん vs 肉蝮」の場面をイベントと交差させたのは、意図は分かりますけど延々と続くので観辛かったです。「ウシジマくん vs 肉蝮」の決戦に集中したいのに、別に観たくもないおねーちゃんのパフォーマンスとかが入り込むのは、「大久保千秋のスットコドッコイ援護」以上にシラケました。原作だと路上で行われるので、イベント会場内でおっぱじめてどーすんの?と思ったら、いつの間にか外に出ているし、失神していたはずの柄崎や千秋も蘇生しているし、わけわからん!

次に、最大の注目であります片瀬那奈ちゃん演じる大久保千秋ですが、ドラマ版では原作の多くのキャラクターの役割を奪っていました。ところが、映画版では、登場シーンこそ原作での小百合の役を奪ったものの(受付嬢が「あつ子」に変わっていた。「あっちゃん」かよっ)、其の後は完全なるオリジナルでありました。いや、其れは別に好いし、千秋がプロレスラーも吃驚とばかりに肉蝮にパイプ椅子で殴りかかるなんておいしい場面もありましたけど、オチが「思いっきり、ハブにされる」ってのは何だ?いえいえ、無茶苦茶面白くって笑ってしまったのだけど、ハッキリ云って「映画に大久保千秋が再登場する意味」ってなかったんじゃまいか。完全なるドラマ版から観ている方々への「ファン・サービス」で、希崎ジェシカちゃん演じる葉山朋子(モコ)が看護師としてチラリと登場したのとおんなじでしょう。

完璧に「KY」で「スットコドッコイ」な千秋には大笑いしましたけど、あたくしが期待した「大久保千秋の復活」とは大いに違っていました。てか、益々「大久保千秋が分からなくなった」と云うのが率直な感想です。ドラマの時から多重人格としか思えないキャラクターでしたが、映画で更におかしくなってしまわれた。片瀬那奈ちゃんともあろう御方が、こんな無茶苦茶な一貫性のないキャラクターを云われるが侭に演じたとは思えません。つまり、片瀬那奈ちゃんは意識的に此のミステリアスな大久保千秋を演じたのでしょう。ゆえに、映画を観てあたくしは「やっぱり、大久保千秋が最強だ!」と思いました。でも、キャラが変わりすぎ!いくら肉蝮が最凶でも、千秋は一撃で失神したりしませんよっ。すぐに蘇生したトコをみると、死んだ振りしやがったんだろ?其れに、ウシジマくんに気持ち悪いほど従順すぎ!ウシジマくんはエスパーで相手の心を読むから「千秋は、何か企んでる」とばかりに路上に置き去りにされたのだ。きっと、そうなのだ!(映画に出してもらえなかったのに絶賛した、杏奈こと横山美雪ちゃん声で)

映画のストーリーは、原作の「ギャル汚くん」編と「出会いカフェくん」編を元にしていると云われています。でも、基本的には「ギャル汚くん」編を中心に、ほぼ原作に忠実に展開されています。細かい部分での違いはありますが、小川純(林遣都くん)の残酷な結末はしっかりとやらかしてくれました。アレは流石にテレビでは描けなかったかもしれません。でも、そこで最後に電話をかけてくるのが鈴木未來(大島優子ちゃん)で、其の会話が丸っきり「サラリーマンくん」編での「板橋と小堀」の焼き直しってのはどーなのよさ?「出会いカフェくん」編の鈴木未來を小川純の幼馴染にしてリンクさせちゃったのには目をつぶっても、オチでドラマでも使ったネタをやっちゃうのはマズイでしょ。原作では他の女の子が云うセリフを担当した「まいたん」のキャラも豹変しちゃうしさ。おいしいトコをてんこ盛りにしちゃったから、キャラクターの良さが逆に殺されちゃっているのよさ。

鈴木未來に関するエピソードは「テレクラくん」編の美奈も混じっていたし、ラストシーンのウシジマくんたちの会話は「ゲイくん」編から持って来たりと、原作のおいしいトコが色々と鏤めてありました。でも映画の構成だと、鈴木未來も別に登場しなくとも構わないキャラではありませんか。未來や美奈のエグイ展開がスッポリと抜けちゃっているわけで、いきなりだナァとアキトが登場したんじゃ自転車二人乗りのシーンもサッパリ感動できません。他にも、無理矢理に出したとしか思えないキャラが何人もいました。ドラマの時も思ったのですけど、色んな話をリンクさせて強引すぎる相関図を作りすぎなんですよ。「ギャル汚くん」編だけで充分に面白いのに、何ゆえ混ぜてしまうのかしらん。原作を読んでいなくとも、些か過剰で冗漫と感じたナァ。「大久保千秋が何で出てきたか分からない」との意見もありますけど、其れは千秋に限った事ではありませんよっ。

冒頭のホーム・パーティー場面には、しらたま姉さんこと白田久子さんがバッチリと出ておられて、其れは「スピリッツ」付録のDVDにも収録されていたのです。片瀬那奈ちゃんとの絡みはありませんが、伝説の「香港バタフライ」タッグが同じ映画に再び名を連ねた作品となりました。色々と不満もありますが、DVD化されたなら買います。其の時には、原作との違いなどをもっと詳しく検証する心算です。其れにしても、映画のプロモーションで片瀬那奈ちゃんが「ハブにされていますよ!」なんぞと書いていたら、本編でも大久保千秋が「ハブにされ捲くる役どころ」だったのだ。ホント、滅多な事は書くもんじゃありませんね。片瀬クン、正直すまんかった!そー云えば、ケンスキーって後輩に嫌われてますね。「BUBKA」の菊田インタビューでもケチョンケチョンじゃん。何で「24時間テレビ」でマラソンしたりして「いいひとキャラ」になってんのよさ。


【参考過去記事INDEX】
 「闇金ウシジマくん」INDEX


(小島藺子/姫川未亜)



映画「闇金ウシジマくん」公式サイト


posted by 栗 at 02:04| ACTRESS | 更新情報をチェックする

「66万アクセスをぶっ飛ばせ!」

Chuck Berry - Roll Over Beethoven


片瀬那奈ちゃんが大活躍されておられるので、此処のアクセス数も「66万」を超えました。片瀬那奈ちゃん、片瀬那奈ちゃんを支えるスタッフの皆さん、そして片瀬那奈ちゃんを愛する銀河系中のみんなに感謝いたします。いやはや南友、此処に来て明らかにアクセス数が増えてまいりました。其の理由は、片瀬那奈ちゃんの注目度がジワリジワリと増しているからとしか考えられません。

そして、「マネ日記」によれば明日(9/5)に、片瀬那奈ちゃんに関する「重大発表!」が行われると云うではありませんかっ。こりゃまた大変な事になってまいりました。いよいよ、ロック・オペラ「サイケデリック・ペイン」の後に控える「何か」が明かされるのでありましょうかしらん。まだまだ、此処ものんびりとしてはいられないようです。

「全くもう、困っちゃうナァ!」(←無茶苦茶、喜んでいます。)


(小島藺子/姫川未亜/鳴海ルナ)



posted by 栗 at 00:21| LOOK UP THE # | 更新情報をチェックする

FAB4-192:BECAUSE

Music Garden How Late Do U Have 2B B4 UR Absent 電子音楽の世界(紙ジャケット仕様)


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジョージ・マーティン
 E:フィル・マクドナルド、ジェフ・エマリック
 2E:ジョー・カーランダー
 録音:1969年8月1日(take 1-23、take 16 に SI 「コーラス」)、
    8月4日(take 16 に SI 「コーラス」)、
    8月5日(take 16 に SI 「モーグ・シンセサイザー」)
 STEREO MIX:1969年8月(take 16 より、詳細不明)

 1969年9月26日 アルバム発売 (「ABBEY ROAD」 B-2)
 アップル(パーロフォン) PCS 7088(ステレオ)


ジョン・レノンが書いた美しい楽曲で、ポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンも絶賛している名曲です。ヨーコがピアノでベートーヴェンの「月光」を弾いていた時に、ジョンが譜面をさかさまにしたら、ヨーコも面白がって逆進行で弾いて、其の旋律にピキ〜ン!と着想を得て書かれたと云われております。此の辺の捻りが、ジョン・レノンにはあってポール・マッカートニーにはないんですよね。ポールは普通に「モロパク」しちゃいますから。レコーディングはベーシック・トラックを、ジョン(ギター)、ポール(ベース)、ジョージ・マーティン(ハープシコード)、そしてリンゴがハイハットでリズムを刻んで行われました。でも、リンゴの演奏は録音されず、マーティンは「リンゴは私たちの、ドラム・マシンだったのです」とトンデモ発言をかましております。嗚呼、哀れなり、リンゴ・スター。

ベスト・テイクとなった「take 16」に、ジョン、ポール、ジョージの三人がそれぞれ三回、合計で九声によるハーモニーをつけました。初期から御馴染みの三人による美しいコーラスを、クラシック畑のマーティンがガッツリと指導しキメております。「アンソロジー3」などでアカペラ・ヴァージョンが聴けますが、其れはヴォーカル・トラックのみを抜き出したものでテイク違いではありません。そして、間奏にジョージ・ハリスンがビートルズ史上初となるモーグ・シンセサイザーを加えて完成しました。つまり、音源的には此の楽曲にリンゴ・スターは参加していない事となりました。デビュー・シングルでもハブにされ、ラスト・アルバムでポールとジョージが「アルバムのベスト・トラックだ!」と語る楽曲でも蚊帳の外とは、嗚呼、リンゴ・スターが余りにも不憫だっ。

ジョージ・マーティンはアルバム「ABBEY ROAD」に関して「A面はジョンの趣味でストレートなロックにして、B面はポールと私で交響曲的に仕上げた」と、かなり大雑把に語っております。確かにA面の最初と最後はジョンの曲ですが、ポールも二曲、ジョージとリンゴも一曲ずつ提供しています。B面も最初はジョージの曲で、次がジョンの此の楽曲で、其の後のメドレーはレノン・マッカートニーの、そしてビートルズの四人による総決算とも云うべき展開となります。メドレーに雪崩れ込む前の二曲が、ジョージの爽やかな傑作で始まり、続く「BECAUSE」はジョンが書いたものの、ジョン、ポール、ジョージの三人が重ねたコーラスが主役です。明らかに、ビートルズは「此れが最後のアルバムになるかもしれない」と覚悟してレコーディングに臨んでいたのでしょう。

アルバム「ABBEY ROAD」のB面は、まるでビートルズの歴史を自ら振り返った様な構成と感じられます。前述の通り、メドレーは既にB面の一曲目から始まっていました。「HERE COMES THE SUN」の軽快な響きから、哀愁が漂う「BECAUSE」をクオリーメンからの盟友三人が歌い、いよいよビートルズの最後がやって来ます。彼らは、自分たちがやって来た輝かしいビートルズの足跡を「THE GET BACK SESSIONS」で終わりにしたくはなかった。どうしても、最後にもう一度「天下のザ・ビートルズ、此処にあり!」と満天下に示したかった。いや、自らのプライドを賭けて、過去の自らの栄光の全てに挑戦したのです。何故なら、彼らはビートルズだからなのだ。他の誰でもなく、此の連中がビートルズを作ったからこそ、常に己を超えなければならなかった。此処から始まるメドレーは、天下無敵のビートルズが己自身と闘い、壮絶に自爆する最終決戦です。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする