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2012年08月22日

「サイケデリック・ペイン」東京公演、初日(1/23)

sp-b.jpg With the Beatles (Dig)


18:30開場、 19:00開演 サンシャイン劇場

片瀬那奈 as レディー・パンドラ

DEVIL IN HER HEART


「サイケデリック・ペイン」公式サイト


遂に「サイケデリック・ペイン」の初日を迎えます。舞台は二部構成で、各65分、間に20分の休憩があり、二時間半の長丁場となる模様です。さて、森雪之丞さんと布袋寅泰さんも客席から見守る中、初日の舞台が始まりました。具体的な内容に関しては、未だ初日ですし、ネタバレになりますので語りません。只、皆さんがしっかりと稽古を積んで臨まれた様で、初日から完成度は高かったと思います。東京最終日も観劇予定ですので、今回は片瀬那奈ちゃんについてのみ書きます。

片瀬那奈ちゃんが演じられた「秘密結社“ダークネス”のセクシー・デビル、レディー・パンドラ」は、文句なしに素晴らしかったです。片瀬那奈ちゃんの十八番と云える「愛すべき敵役」で、期待を裏切らないセクシーなビジュアル、コミカル路線での磐石な演技、完璧な歌と踊り、そして素晴らしい殺陣!と魅せました。レディー・パンドラが担当する歌は、かなり表現力を要求される難曲でしたが、実に上手かった。すべて生歌でしたが、声も出ていて凄かったです。那奈ちゃんの生歌を聴けただけで、感動しちゃいましたよ。ほらね、那奈ちゃんはこんなにも歌が上手いのだ!えっへん!

兎に角、片瀬那奈ちゃん、いやさ、レディー・パンドラが初登場した瞬間から受け捲くっておりました。デビューから15年近いキャリアが糧となった、片瀬那奈ちゃんにしか出来ない立派な舞台女優ぶりです。本当に、那奈ちゃんのファンになって応援してきて好かったと、心底思いました。やっぱり、那奈ちゃんは素晴らしいです。最高ですよっ。ひとつひとつの演技が、吹っ切れていて、何の迷いも感じさせません。正に「怪優・片瀬那奈、此処にあり!」との抜群の存在感でした。本日は8列目だったのですけど、3列目が最前列なので表情もしっかりと観れました。片瀬那奈ちゃんは、「シューイチ」での「小窓ちゃん芸」でも御馴染みの表情の変化だけでも、魅せます。滅茶苦茶、おもしろいおねえさんなのだ。

レディー・パンドラは、片瀬那奈ちゃんのファンならば誰もが「いつか、こんな役を演じて欲しいナァ」と思ったことがあるであろう役柄です。其れを、舞台で目の前で生で目撃できるのですから、ハッキリ云って其れだけで「サイケデリック・ペイン」を観劇する価値があり捲くりでしょう。那奈ちゃんが予告された通り、歌って踊って刀も振り回し、ギャグも随所で炸裂させる片瀬那奈ちゃんの王道路線です。圧巻のパフォーマンスは、実に舞台栄えします。本当に、素晴らしい女優さんになって下さいました。那奈ちゃん、いつも感動をありがとう。


(小島藺子/姫川未亜)



posted by 栗 at 23:35| ACTRESS | 更新情報をチェックする

FAB4-179:HEY BULLDOG

Butchering the Beatles: A Headbashing Tribute ラスト・サマー


 w & m:LENNON / McCARTNEY

 P:ジョージ・マーティン(2/11)
 E:ジェフ・エマリック
 2E:フィル・マクドナルド(2/11)、グレアム・カークビー(10/29)
 録音:1968年2月11日(take 1-10)
 MONO MIX:1968年2月11日(take 10 より 1-2)
 STEREO MIX:1968年10月29日(take 10 より 1-3)

 初出:1969年1月13日 アルバム発売 (「YELLOW SUBMARINE」 A-4)
 アップル(キャピトル) SW 153(ステレオ)

 1969年1月17日 英国アルバム発売 (「YELLOW SUBMARINE」 A-4)
 アップル(パーロフォン) PMC 7070(モノ)、PCS 7070(ステレオ)


ジョン・レノンが書いた作品で、録音は1968年2月11日に「LADY MADONNA」のプロモーション・フィルムを撮影時に行われました。ポール・マッカートニーの提案で「時間が勿体無いから、新曲をレコーディングしよう」と云われたジョンが、書きかけていた「She Can Talk To Me」を発展させ、スタジオで曲を完成させ、録音からモノラル・ミックスまで一気に行ってしまったのです。元々は歌詞に「Bullfrog」が出て来るのですが、ポールが犬の鳴きマネをした事でジョンもノリノリになり「HEY BULLDOG」と最後に連呼し、其れがタイトルになりました。ジェフ・エマリックによれば、ビートルズが四人で一丸となって共同作業を行った最後の曲が、此の「HEY BULLDOG」だったそうです。

アニメ映画「YELLOW SUBMARINE」に回された曲ですが、長らく映画で使用された場面がカットされた米国編集版のフィルムが一般的でした。現在では、しっかりと「HEY BULLDOG」が使われた場面も復刻した映像で市販されています。「LADY MADONNA」のPV用に撮られた映像の完全版を元にして、実際に演奏されていた「HEY BULLDOG」のPVも1999年に制作されました。ジョンとポールが仲良く悪乗りしてゆく様子は、実に微笑ましく幸福だった時代のビートルズを感じさせます。ジョンの曲ですが、アレンジは完全にポールが主導権を握っていて、ポールが弾くベースがガンガンと曲を引っ張っています。間奏のリード・ギターは諸説ありますが、たぶん、ポールが弾いていると思いますし、PVではジョンがピアノを弾いていますが、レコードで聴けるピアノはポールが弾いているようなタッチです。

1999年の「YELLOW SUBMARINE SOUNDTRACK」では定位を変えたリミックスが発表され、発売当時には衝撃を受けました。でも、やっぱりオリジナルの方が好いのですよ。当時は未だビートルズの音源がリマスターされていなかったので、「YELLOW SUBMARINE SOUNDTRACK」のクリアな音にビックリしただけでした。リアル・モノラル・ミックスは、前述の通り2009年の「MONO-BOX」が初出です。ジョンは1968年2月のシングル用のセッションで「ACROSS THE UNIVERSE」と「HEY BULLDOG」を提供したにも関わらず、どちらもボツにしてしまいます。俄かに信じられない事ですが、其れを決めたのは他ならぬジョン・レノン本人でした。「ACROSS THE UNIVERSE」は文句なしの名曲ですし、「HEY BULLDOG」も最高のロケンロールでジョンとポールが躍動しています。其れでも、ジョン・レノンは納得しなかった。いや、ジョージ・ハリスンにB面を譲る為に、アッサリと自作を捨てたのです。実に、リーダーらしくて、立派ですね。とても、ポール・マッカートニーにはマネ出来る事ではありませんよっ。


(小島藺子)



posted by 栗 at 00:07| FAB4 | 更新情報をチェックする