w & m:LENNON /
McCARTNEY P:ジョージ・マーティン
E:バリー・シェフィールド(10/1-2)
2E:不明
録音:1968年10月1日(take 1)、
10月2日(take 1 に SI 「歌、ギター」)、
10月4日(take 1 に SI 「クラリネット、サックス」)
MONO MIX:1968年10月1日(take 1 より ラフミックス)、10月5日(take 1 より 1)
STEREO MIX:1968年10月5日(take 1 より 1)
1968年11月22日 アルバム発売 (
「THE BEATLES」 D-2)
アップル(パーロフォン) PMC 7067-7068(モノ)、PCS 7067-7068(ステレオ)
ポール・マッカートニーが書いた楽曲で、A面に収められた
「WILD HONEY PIE」とは、タイトル以外の関連性はありません。ポールがお得意の物語風な内容で、昔々英国に「HONEY PIE」と云う歌が上手い女の子が居て、ハリウッドに渡り銀幕のスターとなり、英国に残った恋人が「戻って来て」と懇願します。曲調やアレンジも1920年代のジャズ調で、冒頭のポールのヴォーカル(「Now she's hit the big time」)をイコライジング処理し78回転のレコード・ノイズを加えたりして雰囲気を出しています。
レコーディングはトライデント・スタジオで行われましたが、此の時期にはアビイロード・スタジオにも「8トラック」は設置されていたので、ビートルズは気分転換でトライデントを押さえたようです。ベーシック・トラック(10/1)は、ポール・マッカートニー(ピアノ)、ジョン・レノン(ギター)、ジョージ・ハリスン(六弦ベース)、リンゴ・スター(ドラムス)で行われました。「take 1」となっていますが、ビートルズはリハーサルから何度も演奏し、前のテイクを消して録音し直し完成版テイクに至ったとの事です。
翌日(10/2)に、ポールのリード・ヴォーカルと、ジョンのリード・ギターをオーヴァーダビングし、「10/4」にジョージ・マーティンのスコアによるクラリネットとサックスを加え、前述のポールのヴォーカルへの加工を行い完成しました。ジョンは「ポールは、機嫌が好いと俺にリード・ギターを弾かせた」と語っておりますが、間奏のジョン・レノンによるリード・ギターはなかなかの名演(ジョージ・ハリスンも絶賛!)です。此のギター・ソロは、モノラルではステレオよりも少しだけ長く聴く事が出来ます。
(小島藺子)