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2011年09月23日

「美男ですね」第11話(最終回)

ザ・ダンス~グレイテスト・ヒッツ・ライヴ [DVD]


TBS 22:00〜22:54

運命の再会…最後の告白

■ キャスト

 瀧本美織 :桜庭美男、美子(二役)
 玉森裕太 :桂木廉
 藤ヶ谷太輔 :藤城柊
 八乙女光 :本郷勇気
 柳沢慎吾 :馬淵始
 高嶋政伸 :安藤弘
 萬田久子 :水沢麗子
 小嶋陽菜 :NANA
 片瀬 那奈 :RINA
 、ほか

■ スタッフ
 原作:韓国ドラマ「美男(イケメン)ですね」(韓国SBS)
 脚本:高橋麻紀、ほか
 演出:坪井敏雄、平野俊一、大澤祐樹
 音楽:市川淳、michitomo
 プロデュース:高橋正尚
 協力プロデュース:加藤章一
 制作:TBSテレビ



此の夏は「片瀬那奈ちゃん二時間連発の金曜日」と謳われて参りましたが、先週と今週は「どや顔」がお休みです。其れゆえか、来週は「どや顔・三時間スペシャル」なる身の毛もよだつ様な番組が予定されている様です。でもですね、先週の「MステSP」は改変期には御馴染みですけど、今週まで特番ってのは何故?と思いましたら、何の事はない「キングオブコント2011」が生放送されていましたよ。いやはや、片瀬クンが「美男ですね」の初回でやらかした「大人の事情」が、浜ちゃんにも巡って来たのですね。そして奇しくも本日が「美男ですね」の最終回であり、其の直前番組が「キングオブコント2011」なのです。

さてさて、お昼の二時間再放送でたっぷりと煽って、遂に「美男ですね」の「感動の最終話」で御座います。片瀬那奈ちゃん演じる「RINA」の出番は、まずは前半、駐車場で「美男(ホントは美子)」に別れを告げハグする名シーンでした。何やら虚実混同とも思える「何も力になってあげられなくてゴメン」「いえ、RINAさんが居てくれて、すんごく心強かったですっ」には、ホロリと来ました。他の脇役陣も同様に前半で「最後の見せ場」が演出されていった感じですが、片瀬クンの「オールアップ」は此の抱擁場面だったとしか思えない程に、情感が込められた演技でした。

序盤は、本物の「美男」が戻って来て「美子」は去ったのだけど、何故か「馬渕マネ」が本物の「美男」を勝手に福岡での仕事に行かせたので、其れを怪しいと思った社長から「美男を連れて来い」と命じられ、ふたたび「美子」に身代わりを要請する展開が中心でした。重大局面に「RINA」が関わるのは当然ですが、既に「美子がアフリカ行きを決意している」ことを、早い時点で何故か「RINA」は知っています。「A.N.JELL」のメムバーも知らない決意を「RINA」は何故知っていたのでしょうかしらん。居場所まで教えていた「馬渕マネ」から聞いていたって事なのでしょうけど、「美子」は其れ程までに「馬渕マネ」と「RINA」を信頼していたわけですね。此の三人の信頼関係の深さを、物語全体でもう少し深く掘り下げて描いて欲しかったと思います。

そして後半は、最大のクライマックスである横浜アリーナでの場面になります。流石に「RINA」もしっかりと楽屋に居りますが「只居るだけ」です。其の前に「廉」と擦れ違いながら会話する「RINA」は、片瀬那奈ちゃんではなく代役ですね。那奈ちゃん、多忙だナァ。もう見せ場は前半で在りましたから、此の辺からは最終回ならではの「顔見せ」って感じです。「史上最大の告白」での大団円でも、舞台袖で大喜びしている姿が観れました。めでたし、めでたし。と云いたいトコですけど「ツッコミどころ」が満載です。例えば、美子が潜伏していたのは初回の舞台だった「青空学園」ですよね。なのに、園長はどこに行ったの?こんな時に頼るべき修道院の院長も消えちゃったね。ま、両方とも大物だから致し方ないとしてですね、折角帰国した本物の「美男」は一体何だったのよさ。「馬渕マネ」が独断で入れた「何だか分からない仕事」に行ったきり、失踪しちゃったのですか。

だって「A.N.JELL」が横浜アリーナで実演しているのに「美男」が居ないって変でしょう。もしも福岡での仕事で来れなかったのなら、其れこそ「美子」に代役をさせなきゃ観客が納得しませんよ。そもそも双子で逢いたがっていたはずなのに、何ゆえ「美男」と「美子」は逢えないのでしょう。てゆーかさ、本物の「美男」は何処へ行ってしまったのだ?さっぱり分かりません。こんなんじゃ、帰国させない方が好かったんじゃまいか。舞台版の「廉」をカメオ出演させるお遊びは別に構わないのだけど、あたくしは本物の「美男」の行方が気になって仕方ないのよさ。もしかしたら、どっかの科白とかで説明があったのかしらん。う〜む、うっかり見逃してしまったのかナァ。

そんでもって、早くも「DVD」発売が告知されたのですけど、えっとですね、「初回拡大版に特典映像を入れた壱枚モンと、第2話から最終話までと特典映像のDVD箱での発売」って何だ?バラ売りするか、全部入れた箱にするか、美男ならばハッキリして欲しかったっ。ま、どーせ買わないんだけどさ。片瀬那奈ちゃんが出ているからと云って、其の全てのDVD箱まで買ってらんないですよ。此の作品に関しては、本放送と再放送(及び再々放送)で充分です。でも、クライマックスで「廉」の「愛してる」には泣けました。総評はまた別の記事で書きますが、那奈ちゃん、いやさ「RINA」さん、お疲れ様でした。


(小島藺子/姫川未亜)



「美男ですね」TBS公式サイト

posted by 栗 at 22:57| ACTRESS | 更新情報をチェックする

「ポールはうっかり調子に乗るのだ」

1 (Remastered)


ビートルズの「1」がリマスター再発されて、一寸嬉しい噺もありました。其れは「ベストヒットUSA」で二週続けて彼等のプロモーション映像が流された事です。小林克也さんも熱弁されておりましたが、通常ならビートルズの映像は簡単にはTVで流せません。今回は「1」が出たから宣伝で特別に放送許可を得た様です。其れですら「フル・ヴァージョンで流すには結構大変だった」と語られておりました。PVはレコードを売る為の宣伝媒体としての役目が大きいはずですが、ビートルズの場合は「別にPVなんか流さなくとも、バンバン売れ捲くるもんね」てな感じなのでしょう。

其れで「LET IT BE」と「ALL YOU NEED IS LOVE」が二週に渡ってそれぞれ完全版で放送されました。どちらも首位を獲得した代表曲なので、当然「1」にも収録されています。然し乍ら、其処は天下無敵のビートルズですから「PV」は別ヴァージョン音源なのだ。まず、「LET IT BE」は「take27」で、此れは以前も書きましたが「take27」は二回続けて演奏されています。其の内の最初の演奏「take27-1」がシングルやアルバムでのヴァージョンの元になりました。プロモとして流れたのは二回目の「take27-2」で、此れは映画「LET IT BE」で使われた映像と音源を元にしています。ポールがエンディングで「れりびーいぃーへへへい!」と調子に乗る歌い方の差で、両者の違いは簡単に判別出来ます。挙句にジョージのリードギターがダビング前の「丸裸状態」ですから、リマスターされた「1」(シングル・ヴァージョン)との違いは歴然でしょう。

「ALL YOU NEED IS LOVE」の方は世界同時衛星生中継された「Our World」の映像を元にしています。公開レコーディングと云われましたが、実際にはベーシックトラック(take10)に合わせて演奏され、ヴォーカル、ベース、リードギター、ドラムス、オーケストラが生録です。ならば、此の音源は「1」に収録されたシングル・ヴァージョンと同じかと云えば違うんですね。公開録音後にジョンのヴォーカルとリンゴのドラムロールが加えられ、シングルになるのでした。更に、現在プロモで観れる映像は総天然色ですが、元々はモノクロ映像です。映像版の「アンソロジー」を出した時に、CGでモノクロ映像を着色したのです。こちらの映像でも調子に乗り捲くるポールが観れますが、生中継のプレッシャーからガムを噛みながら目を閉じて冷静に歌っていたジョンも、エンディング間近では「天然莫迦」ポールに釣られて大騒ぎしているのが微笑ましいですね。

「ビートルズのプロモ映像が放送される」となると血眼になって「エアチェックだっ」と色めき立つファンが多いのは「なかなか放送されない」との希少価値もありますが、単に同じプロモを何度もリピートしているわけではないからでもあります。今回の「LET IT BE」と「ALL YOU NEED IS LOVE」は、未だ詳しく検証しておりませんが、やはり「どうも何か違っているんじゃまいか?」と思わされました。二週と云わずに、折角だから「27曲」全部を半年掛けて放送して欲しいナァ。てか、アップルは映画「LET IT BE」と「PV集」をさっさと出しなさい。


(小島藺子)


posted by 栗 at 18:04| FAB4 | 更新情報をチェックする

「美男ですね」第9話&第10話、再放送

未来から来たトッド+1(紙ジャケット仕様)


TBS 13:55〜15:50

最終章別れ…残酷な運命!!
最終話前編−衝撃の真実!!

片瀬那奈 as RINA


今宵、最終回を迎えるドラマ「美男ですね」は、オンエア中にも関わらず怒涛の再放送を敢行して参りました。此れまで、初回拡大版、第3話、第4話、更に初回から第6話まで一挙にと来ましてですね、本日は第9話と第10話を最終回前にズガン!と決めて煽り捲くろうとしております。つまり、第那奈話と第8話は再放送されず、初回と第3話と第4話は既にそれぞれ二回も再放送されたわけです。こうなると、第那奈話と第8話の立場が些か可哀想になってしまいますね。特に、第8話「チャングンソク遂に登場!!」(おそらく伝説となるであろうトンデモなサブタイトル)とは何だったのか?

さて、再放送であたくしが語るべきなのは「片瀬那奈ちゃんの出番は斬られたのか?」しか在りません。今回再放送された「第9話と第10話」での片瀬那奈ちゃん演じる「RINA」の出番は、オープニングを含めてもそれぞれが「三分」にも満たないわけでして、純然たる出番となると「一分」くらいです。まさか、そんなに短い貴重な出番がカットされるとは思えませんが、過去の再放送を鑑みれば全く以って予断は許されません。

「第9話」は「美男(ホントは美子)」と「廉」が相思相愛となったものの、「廉」の母親(水沢麗子)の策略で仲を引き裂かれるお話です。片瀬クン演じる「RINA」は、冒頭で「美男(ホントは美子)」と「廉」の仲を知った「勇気」がショックのあまり番組収録をすっぽかして失踪する展開で出番がありました。其れは「勇気」との二人芝居と、「美男(ホントは美子)」と「馬渕マネ」との三人芝居で、物語的にも重要な場面だったので再放送でも目出度くカットされずに残っていました。「RINA」の「何なのよ」から「NANA」の「何なのよ」へ繋いで場面展開する演出もあるので、まぁ此れは斬れないだろうと思ってはおりました。

問題は「第10話」です。こちらでも片瀬クンの出番は冒頭のみなのですが、其れが「馬渕マネ」との二人芝居だったので不安でした。パパラッチが「美男と美子は同一人物ではないのか?」とようやく気付き、二人同時に出席する会見を開く様に要求します。其れで慌てふためく「馬渕マネ」が「RINA」に控え室で相談する場面が、此の回での「RINA」の唯一の出番なのです。此れまでの再放送で斬られたのは、初回での「美男(ホントは美子)」と「馬渕マネ」との場面(此れに関しては「美男(ホントは美子)」のシャワー・シーンがある為に、其れに関わる前後の顛末が丸ごとカットされています)、第2話での屋上で「馬渕マネ」と二人芝居した名場面、第3話での「トオル」とのオチ部分でした。初回は兎も角として、他は「A.N.JELL」が絡んでない場面ですからねぇ。

結果的に「第10話」での片瀬クン演じる「RINA」の出番は斬られずに済みました。其れは、おそらく前の「廉」がひとり車で黄昏ている場面に「馬渕マネ」の声が被っている事と、クレジットに堂々と「片瀬那奈」と出ているのに唯一の出番を斬ったら辻褄が合わなくなるからでしょう。初回、第2話、第3話以外でカットがないのは、其れだけ片瀬クンの登場場面自体がドドンガドンドン!と少なくなったからとも云えます。例え出番が少なくとも、片瀬那奈ちゃんの演技が観れる方があたくしは好いですけどね。「どや顔」の「15分」よりも、「美男ですね」の「一分」の方が価値が在ります。

最終回三部作の「前編」と「中編」と位置付けられる「第9話と第10話」は、基本的には「美男(ホントは美子)」と「廉」の恋愛がクライマックスへ達する展開です。しかし「四角関係」とも「五角関係」とも謳われたのですから、脇役たちにも其れなりの決着がありました。「勇気」は爽やかに「美男(ホントは美子)」に振られ、「NANA」は「恋する乙女ちゃん」に変貌してゆく姿が「第9話」で描かれますが、矢張り「柊」は引っ張ります。「第10話」では全ての想いを「美男(ホントは美子)」にぶつけ粉砕するわけですけど、其処に至るまでの執拗な「重過ぎる片思い」振りは凄まじかった。「第10話」でも、沖縄の海辺で「美男(ホントは美子)」と二人っきりになった時(「勇気」も居るのだけど、間違いなく「柊」の脳内では「邪魔な廉が不在で二人きり」)に、其の横顔を見つめて生唾を飲み込む場面など鬼気迫るものがありました。

「NANA」を演じた「こじはる」ちゃんに関しては結構辛辣な評価を与えて参りましたが、此の「第9話と第10話」での演技で随分と株が上がったと思います。もしも其れまでのステレオタイプ過ぎる単なる悪役振りが、最終局面での変貌への「壮大なる前振り」だったとしたなら、大したモンだと賞賛してもいいでしょう。個人的には「悪役を演じながらも、可愛らしさを垣間見せる」って方が好きなので、こーゆー「手のひら返し」の演出は納得がゆかないんですけどね。僅か乍らでも「実はイイコかも?」みたいな伏線も張って欲しかったと思います。ま、兎も角、此のドラマの主役は「美男(ホントは美子)」でも「廉」でもなく、天下無敵のストーカー「柊」であると、再放送を観て改めて思いました。何が素晴らしいかって「柊」の目ですよ。常に、全く笑っていません。


第9話本放送:2011年9月9日
第10話本放送:2011年9月16日


(小島藺子/姫川未亜)



「美男ですね」TBS公式サイト

posted by 栗 at 15:57| ACTRESS | 更新情報をチェックする