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2011年09月13日

「タラちゃんは脚フェチなのだ」

オリジナル・サウンドトラック デス・プルーフ in グラインドハウス


あたくしは「B級映画」が好きで、何で好きなのかと考えたら其れは「プロレス」や「ゴジラ」と同じ愉しさを与えてくれるからだと思うのです。「世界のキタノ」が昨年公開した「アウトレイジ」を観たら、何故か「タランティーノ監督作品」を観直したくなりまして、此処数日間で立て続けに「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」「ジャッキー・ブラウン」「キル・ビル」「デス・プルーフ in グラインドハウス」「イングロリアス・バスターズ」などを観捲くりました。タラちゃんは好きなので、大抵の作品はDVDで持っているのだ。

其れで、やっぱタランティーノって「B級映画」ばっか撮っているのだナァと思いました。タケちゃんの「アウトレイジ」も紛れもない「B級娯楽作品」ですけど、一寸「芸術」を気取ったり、つまんないギャグを入れるのが「今いち」ですね。其れと、もうタケちゃんは役者で出るのは辞めた方が好いのではないのかしらん。自分の映画なのに科白が覚束無い部分があるし、カメオ出演なら兎も角「アウトレイジ」では主役と云える役柄ですから、並み居る名優に食われ捲くって居て些か残念でした。タラちゃんもよく自作に出しゃばりますけど、普通に脇役で遊んでいるので余裕があります。

最近のDVDは日本語吹き替えにも切り替えられるので、今回は大抵を吹き替え版にして鑑賞したのです。「キル・ビル」の最初のヤツだけは吹き替えだとつまらなくなるので、字幕で観ましたけど。そしたら「デス・プルーフ in グラインドハウス」で無茶苦茶なカースタントをやらかす「ゾーイ」の声を唐沢潤さんが演じていました。唐沢潤さんは「キル・ビル」の主役ユマ・サーマンの吹き替えもやってらっしゃるのですけど、実に「憎いキャスティング」と思わされましたね。御存知の片も多いでしょうが、「ゾーイ」を演じたゾーイ・ベルは本物の「スタント・ウーマン」で、「キル・ビル」でユマのスタントを担当しているのですよ。タラちゃんの映画は、そんなキャスティングなどの細かい部分でも愉しめるので好きです。

「デス・プルーフ in グラインドハウス」は、近年のタラちゃん作品では最高傑作だと思います。少なくとも「キル・ビル」よりは面白いですよ。「テキサス州オースティン」編でのクライマックスでジャングル・ジュリアが車から脚を出していて「予想通りの展開」になるトコなんて、実に「分かってらっしゃる」と大爆笑してしまいます。「イングロリアス・バスターズ」も好いのですけど「長げぇ」し、吹き替えじゃ「訳分からん」のだ。タラちゃんの映画はテレビでは滅多に放送されませんから、映画館やDVDで楽しみましょう。


(小島藺子)


posted by 栗 at 22:37| KINASAI | 更新情報をチェックする

「カタセカイ列伝」# 048「戸田恵子」

戸田恵子 パーフェクト・ベスト


戸田恵子は、1957年9月12日生まれの女優、声優です。1973年に子役として芸能界入りし、翌1974年に「あゆ朱美」名義でアイドル演歌歌手としてデビューしますが鳴かず飛ばず、1977年に野沢那智が主宰する「劇団薔薇座」に入団、舞台女優として活躍し多くの賞を受賞すると共に、1979年には声優デビューします。声優としては「機動戦士ガンダム」のマチルダさん、「キャッツ・アイ」の瞳、「それいけ!アンパンマン」のアンパンマン、等のアニメや、洋画の吹き替え(ジュリア・ロバーツ、ジョディ・フォスター、「エイリアン」のリプリー(シガニー・ウィーバー)、「X-ファイル」のダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)など多数)を演じています。更に1990年代中頃からはテレビドラマや映画にも進出し、数多くの作品に様々な役柄を演じ分け出演しています。

片瀬那奈ちゃんとは、片瀬クンにとって初の連続ドラマ出演作「天国のKiss(1999年、テレビ朝日)」で初共演され、片瀬クンが女優回帰後にコメディ路線で真価を発揮されたドラマ「離婚弁護士II〜ハンサムウーマン〜(2005年、CX)」で再共演、更に映画「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル(2010年、東宝)」、ドラマ「ザ・ミュージックショウ(2011年、日本テレビ)」と何度も共演されています。片瀬クンにとっては「初の連ドラ」で絡み、歌手時代を経て女優回帰した時に「リコベン2」で漫才コムビとも云える掛け合いでコメディエンヌを学び、進化した後にも「インチキ霊能力者」や「元・歌手と歌手志望」としてガチンコ対決した、大いなる先輩です。特に「リコベン2」は、当時「お嬢様路線」に転びそうになっていた片瀬クンを「本来の道」へ軌道修正させた重要な作品でした。其処で戸田さんとガチで絡んだ経験が、其の後の「怪優・片瀬那奈」に及ぼした影響は大きいと思います。

あたくしが戸田さんを知ったのは「声優」としてだったので、「ショムニ」などでテレビドラマにも出て来られた時には吃驚しました。当時は舞台女優としての御活躍は知らなかったので「有名な声優さんが、うっかり女優になっちゃったよ」と大きな衝撃を受けたものです。いえ、戸田さん位に売れっ子の声優さんが女優でも活躍してしまったって「稀有な事」ですよ。アニメも洋画の吹き替えも好きだったので、些か混乱しました。ジョディ・フォスターは大好きだし、「エイリアン」のリプリーや「X-ファイル」のスカリーもお気に入りなのです。先日も「ブレードランナー」をテレビ東京で流してましたけど、レイチェルの声は戸田さんじゃまいか。実に、好い声です。アンパンマンだけじゃなく、もっと吹き替えもやって下さい。

さて、アンパンマンが「ザ・ミュージックショウ」で歌合戦したのが、(つづく)


(小島藺子/姫川未亜)


posted by 栗 at 01:32| KATASEKAI | 更新情報をチェックする