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2011年09月08日

「コピコン・リマスターズ」#15(2005年6月)

Paul Mccartney's Jukebox


リンゴが新作を出すので、サー・ポール・マッカートニーに「さっさと新作ださんかいっ!」と云ったら、「ライヴ・イン・レッド・スクウェア」が出るんだってさ。でもまたライヴDVDなんだよね。此れは確かに歴史的なコンサートだし、TV放映はあたしも観て感動しました。エミー賞も受賞した優れたドキュメンタリー作品です。でも本篇20曲中、ビートルズ・ナムバーがなんと15曲!おまけに収録される「サンクト・ペテルブルク(KANちゃん!)公演」も11曲中8曲がビートルズ!!うーむ。

いや、此のツアー初演って曲も在る。其の「TWO OF US」「I'VE GOT A FEELING」「HELTER SKELTER」なんかもしっかり押さえてあるから、買ってしまうんだろうな。で、2003年に「TWO OF US」や「I'VE GOT A FEELING」がセットに加わったのは、明らかに「LET IT BE... NAKED」のプロモーションだろう。定番の「GET BACK」「THE LONG AND WINDING ROAD」「LET IT BE」も当然演奏しているので、つまりポールの曲は全部やったのだ。なんと云うサービス精神!!ポールのライヴに行って、ビートルズのCDをお土産にするってのは可能なんです。例えば「1」の27曲中、半分はポールが書いて歌っているし、ちゃんとライヴでも歌ってくれるんですもの。此れがリンゴだと、しつこいけど1曲なんですよ。しかも其れを書いたのもポールなんだなぁ。

そーなるとビートルズの新作が出たら、ポールの其れはいらないって話になってしまうのね。ズバリ云って「リンゴとポールでどっちが未だに創作意欲に燃えているのか?」なんて冗談にもなりません。また山程未発表音源が増えて居るのでしょう。「あー、新録の新作も出したいなぁ、リンゴはええなぁ。」てな感じかな。でも今やビートルズをプロモーション出来るのは、ポールしかいないのです。ビートルズなんて何もしなくとも売れるって?甘い!!かつてポールはこう云いました。「今回のアルバムが発売して一週間も経つのに、たった300万枚しか売れてないんだって。ショックだね。また世界ツアーをやって、もっともっと売らなきゃね。」

其れで、リンゴの新作を買いにわざわざCD屋さんまで行ってみた。すると、amazon価格で買える「R」には息子が太鼓を叩いてるオアシスの新譜が山になってんのに、肝心の親父さんのが無い!!おー、なんてこったい。で、「D」へ向かった。此処は輸入盤の新作が高い。でも、折角遠回りしてんだから弐阡円くらいまでなら我慢してやろーじゃないか。しかしだ、なんだよ!此の値段は、amazon価格の倍近いじゃねーか。日本盤より高いぞ。ふざけんなっ!と思ったら、両面仕様でCD+DVDだってさ。こんなの初めてだけど、絶対日本盤じゃ出ないから買おうかと思ったよ。

でもね、リンゴだけ買うわけにはいかないっ!ポールも買わなきゃって探してたら、ビートルズの米盤リール落とし「マジカル+ヘイ・ジュード」が、たったの千弐佰円ですよ。買いだねっ!いや、やっぱり流石はポールだよって、更に探すと、前から気になってたビートルズのロシア盤デジパックが一枚800円で投げ売りされてたんですよ。うわぁ、こりゃ絶対買いだよ。三枚もあるじゃないか、すげーすげー、こっちの「2 on 1」と合わせて5枚分だよ。それで四千円もしないんだから堪らんよ。えっ?リンゴの新譜?何だよ、其れ。天下無敵の「ザ・ビートルズ様」が5枚も買える程の価値が、そんなモンに在るわけねーだろ。何?リンゴは新録で未聴なんだし、ビートルズなんて全部どころか何枚も持ってんだろって?おまえは、何を云い出すんだぁ?

いいか、説明してやろーじゃないか。米盤リール落としなんて未来永劫、絶対に商品化されないんだよ。此の音と通常CDが如何に違うか、聴いて驚けっ!で、ロシア盤はな、音は盤落としなんだけど体裁が凝ってるんだよ。こんなお宝を前にして、なんでamazon価格の倍出してリンゴ如きの新譜なんかを買わなきゃいかんのだ?大体だな、リンゴだけはねーだろ?ポールも買わなきゃいかんだろ?其れはつまりビートルズだろ?間違ってないし、一点の曇りもない。いやぁーええ買い物したなぁー、ホクホク。

特定の音楽家を好きになったら、とりあえず其のひとの公式盤は押さえて置きたくなるよね。いや、一寸だけ好きだからベスト盤でいいや、なんて思っても好いんだ。でも、ベスト盤で満足出来るよーじゃ、所詮其の音楽家は「きみにとって大した存在じゃない」よな。はい、じゃ此処でさよならだ。さて、やっぱりベスト盤なんかじゃ物足りないよって、きみ、そう、きみだよ。ようこそ。当然、お気に入りのひとの公式盤はすべて揃えたんだよね?え?まだ?「でも、此れから必ず集めます。」そう、そう、其れでいいのだ。まずはじっくりと公式盤を聴かなきゃ話にならないよ。

そんな在る日のことでした。ある曲が流れて、聴き馴染んだ曲が何か妙な感じなんです。ありゃ?此れっておかしいよ。何か気持ち悪い、けど気持ちええかも。あたくしの場合、其れが米盤「ヘイ・ジュード」に入っていたステレオ版の何曲かだったのね。これって、絶対に違うよ!って厨房のあたくしは思ったのよ。現在では、其れがミックス違いだってことが研究されているけど、本で読んだ知識なんかじゃダメなんだ。例えばジョンの「スターティング・オーバー」は最初にFMで聴いて、当然エアチェックしたんだけど、いざ発売されたシングルを聴いたら違うんだ、短いんだ、何回もテープで聴いていたのはエンディングがもっと長いんだよ。此れはずっと不思議で、一体なんなんだろう?って思ったんだ。

だから、あたくしは今でもミックス違いにこだわってしまうのね。ポールの「RAM」と「WILD LIFE」なんかを聴いちゃってます。此れらのモノ盤は大して面白くなかったのですが、それでも買って聴いたから云ってるんです。だから、もっともっと面白いレコードを出せよ、ポール。


(小島藺子)


初出「COPY CONTROL」
「ポールはレコードを売る」(2005年6月18日)
「続・ポールはレコードを売る」(2005年6月19日)
「兎に角、ポールはレコードを売る」(2005年6月20日)


(編集:鳴海ルナ)


posted by 栗 at 22:03| FAB4 | 更新情報をチェックする

「カタセカイ列伝」# 045「竹野内豊」

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竹野内豊は、1971年1月2日生まれの俳優です。高校時代からモデルとして活動し、1994年に俳優デビューしました。ドラマ「星の金貨(1995年、1996年、日本テレビ)」「ロングバケーション(1996年、CX)」などで注目され、ドラマ「ビーチボーイズ(1997年、CX)」に主演し大ブレイクしました。以後は、主演作だけではなく脇役としてもシリアスからコメディまでこなし、現在まで数多くのドラマや映画で活躍中です。

片瀬那奈ちゃんとは、彼女の初・月9ドラマ「氷の世界(1999年、CX)」で共演され、二度目の月9ドラマ「できちゃった結婚(2001年、CX)」でも再共演されました。更に、片瀬クンの「幻の銀幕デビュー作」と呼ばれる「冷静と情熱のあいだ(2001年、東宝)」でも共演されております。此の三作品は全て竹野内さんが主演されました。また、竹野内さんも声優で参加されたアニメ「人間交差点(2003年、テレビ東京)」のオープニングテーマ「REVENGE〜未来への誓い〜」は、歌手時代の片瀬那奈ちゃんが担当しています。「冷静と情熱のあいだ」は片瀬クンの銀幕デビュー作とは云え「カメオ出演」ですが、「氷の世界」と「できちゃった結婚」でのガチンコ共演はシリアスとコメディで全く異なるものでした。

御存知の通り、現在は竹野内さんと片瀬クンは「研音」の先輩後輩の間柄で在り「Message 2011」ではメイン司会を務めた片瀬クンが竹野内さんと絡む場面も在りました。然し乍ら、共演された三作品の所謂ひとつの「第一期女優時代」は、片瀬那奈ちゃんは「研音」所属ではなかったのです。若かりし頃に、初めての「月9」そして二度目の「月9」と大きなチャンスを得て大きなプレッシャーが在ったであろう片瀬クンに対して、主演された竹野内さんのフォローが少なからず在ったとドラマを観るだけでも伝わります。其の後「第二期女優時代」以降は実現しておりませんが、是非ともまた成長した片瀬クンとの共演を望みます。

さて、竹野内さんが主演されたドラマ「Tomorrow〜陽はまたのぼる〜(2008年、TBS)」の主題歌「ひかり」を歌ったのが、(つづく)


(小島藺子/姫川未亜)


posted by 栗 at 00:07| KATASEKAI | 更新情報をチェックする