w & m:
LENNON / McCARTNEY P:ジョージ・マーティン、ピーター・ビンス(3/23)
E:ジェフ・エマリック、マルコム・アディ&ケン・タウンセット(3/9)、ピーター・ビンス(3/23)
2E:リチャード・ラッシュ、グレアム・キービィ(3/9)、ケン・スコット(3/23)
録音:1967年3月9日(take 1-7、take 7 を編集し take 8-12)、
3月10日(take 12 に SI 「タンブーラ、ベース、ドラム」)、
3月21日(take 12 を編集し take 13、14、take 14 に SI 「歌、コーラス」)、
3月23日(take 14 に SI 「歌」、take 14 を編集し take 15、take 15 に SI 「ボンゴ」)
MONO MIX:1966年3月23日(take 15 より 1-3)
STEREO MIX:1967年4月17日(take 15 より 1)
1967年6月1日 英国アルバム発売 (
「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」 A-4)
パーロフォン PMC 7027(モノ)、PCS 7027(ステレオ)
ポール・マッカートニーが主に書いた作品。此処から始まる「ポール劇場」は、地味な様でかなり効くアルバムの重要な部分です。但し、ポール主導と云われるアルバム「SGT. PEPPER'S LONELY HEART'S CLUB BAND」では、未だジョン・レノンのサポートが結構あるのです。此の楽曲も、ポールが大まかな絵図を書いて(愛犬マーサと散歩中にうららかな春の訪れを感じ「GETTING BETTER」とつぶやいた事から発想されたらしいのですが、其のフレーズは1964年に風邪をひいたリンゴ・スターの代役を務めたジミー・ニコルがよく云っていたものでした)ジョンに聴かせ、ジョンが詩に手を加え二人で完成させたのです。「此れ以上悪くなるわけないだろ」とか「彼女に辛く当たって殴りつける」なんて歌詞はジョンが書いた様です。確かに、ポールには書けない!だから、此れはレノマカの合作と云っていいと思います。
ジョージ・マーティンによるピアノ(鍵盤ではなく、ピアノ線を叩いています!)と、ジョンとジョージのギターが、ずっと「キャン、キャン、キャン、キャン」と鳴り響くアレンジが最高です。ジョージがオーヴァーダビングしたタンブーラも不可思議なムードを盛り上げます。でも、何よりもポールのベースが凄い!あたくしは、ポール・マッカートニーを観て聴いて、ベースを弾こうと思ったのです。ポールは何でも弾けちゃうんだけど、やっぱ、最高に格好良くって誰にも真似が出来ないのはベースですよっ。どうやって、こんなラインを思い付くのよさ?
2002年の来日公演では、此の曲も演奏されました。幸運にも東京ドームのアリーナ最前列のチケットをゲットしたあたくしは、号泣しながら「だんだん好くなるのさ!」と合唱しました。確かに、ポールが云う通りで、あたくしの人生は「GETTING BETTER」していると思います。なんてったって、翌2003年には、
「片瀬那奈ちゃんに生まれて初めて逢えた」もんネ。サー・ポール・マッカートニー、ありがとう。(←いや、ポールは関係ないと思う)
(小島藺子/姫川未亜)