nana.812.png

2010年11月11日

「COME AND GET IT !」

Come & Get It: Best of Apple Records


映画「LET IT BE」をなかなか商品化しないアップルですけど、ドサクサ紛れにトンデモな編集盤を出しやがりましたよ。ビートルズは1968年にアップルを設立しまして、色々と事業拡大を試みたのですけど、ほとんど全部大失敗!で倒産するのです。でも、流石に音楽部門だけはマトモでして、本人達だけでなくメアリー・ホプキンやバッド・フィンガーなどを売り出したわけですよ。

昨年のビートルズ全作品リマスターにつづきまして、今年は赤盤青盤リマスターと来ましたが、ついでにアップル・カタログのリマスターもやらかしたのです。とは云え、音源的には主要なアルバムは全部CD化されておりました。しかし、今回の目玉は「Come & Get It:Best of Apple Records」と云う新登場の編集盤だったのだよ。

「ベスト盤じゃん」と侮ってはなりません。ほとんどの楽曲が当時はシングルのみ発売で、初CD化が多数含まれるレア音源集なのです。此れは素晴らしいコンピ盤だっ。ジョンの最新リマスター・ベスト盤は、実はDVDを観ただけで聴いてないのですけど、此れはヘビロしてたりするのでした。

てかさ、17枚組の「APPLE BOX」なんてのまで出しやがるわけで、そりゃマニアには堪らないんですけど、アノですね、肝心のビートルズの「MAGICAL MYSTERY TOUR」と「LET IT BE」のDVDを、さっさと出せよ。ジョージのアルバムもリマスターしてくんしぇいっ。こんだけ待たせたんだから「LET IT BE」は、音源28時間、映像96時間、まるっと全部出すんだろうな?期待してるぞ、アップルちゃん。


(小島藺子)


posted by 栗 at 01:11| FAB4 | 更新情報をチェックする

「GET BACK chronicles」#2

Let It Be [VHS] [Import]


「GET BACK chronicles」を、とりあえずザックリと三枚通して観たのですけど、凄かったです。ザックリと流しただけでトータル270分(四時間半!)も掛かるわけですけど、此のDVDを編集した輩は、完全にイカレてますですよっ。何なんだ?此れは。前述の通り、内容は「THE GET BACK SESSIONS」で公式及び海賊盤で公開された映像を時系列で並べたモノです。と、コトノハにすると壱行で済みますけど、其れがどれだけの時間と労力が掛かる作業なのか。映像を丹念に時系列で繋ぎ(しかも同じ場面でも最上級の映像が在る場合は其れ等を合成しているっ!)、音声もシンクロさせて在るわけで、トンデモ過ぎますよっ。

此の音声シンクロが、最も凄いと思うのはですね、映画やプロモ以外で流出していた「ゲバ」映像って、ほとんどが音声無し!だったのです。其れに、CDで軽く100枚を超える映画のAロールとBロール音源から該当部分を探し出してシンクロさせちゃったわけですよ。其の作業だけでも、気が遠くなります。此れを編集したマニアには、「莫迦か、おまいはっ」と最大級の賛辞を贈ります。

ま、あたくしも片瀬那奈ちゃんでおんなじ事をやろうと思ってますので、人様の事は云えませんけど、其れにしてもどーかしてる。時系列での音源はブートでしこたま聴きましたけど、こうして映像付きで並べられちゃうと「ゲバ」の魅力が倍増します。最初はトゥイッケナムでのリハーサルで、ポールとジョージが喧嘩してジョージが脱退!って騒動になるのですけど、其の後で三人になってヨーコがヴォーカルのジャムが凄まじいんですよ。

リンゴは「此れがリンゴなのか?」と目を疑う様な激しいドラミングで、ポールはずっとベースでフィードバックしているのです。ジョンだけが嬉々としてギターを弾きまくって、ヨーコが例の叫び声を上げ続けるわけです。一見するとアバンギャルドな新たなる名演誕生!みたいに見えますけど、あたくしが思うに、リンゴもポールも「ヨーコの叫び声が聴きたくない!」からそうしているのでしょう。

ヨーコは常にジョンの側にいて、編み物をしたり、物を食べたり、習字を始めたりしているのですけど、本当に、心底、ポールとジョージとリンゴは迷惑そうにしています。いえ、アノ、観てるこっちも「何で其処にヨーコがいるの?」としか思えません。みんな「ジョンの彼女で、ジョンが連れて来たんだから仕方無いんだけどさぁ、、、」なのでしょう。ま、よーするに、ジョンが悪いわけだ。

映画の「LET IT BE」を観ると、リンダとヘザーを連れて来たポールが悪者みたいにも見えますけど、とんでもない。ポールは、「ジョンがいつもヨーコを連れて来るんだから、俺もやってやろーじゃん」って感じだったと分ります。大体、リンダは奥ゆかしくて目立たず綺麗だし、連れ子のヘザーも子供で可愛いじゃん。屋上のライヴでは当時のリンゴの嫁だったモーリンも居て、ノリノリで可愛いです。レコードでも聴けるポールの「サンクス、モー」の意味がハッキリと分りましたよ。あんなにノッテくれたら云うよ。流石は、追っかけ上がりの嫁だ。


(小島藺子)


posted by 栗 at 00:16| FAB4 | 更新情報をチェックする